
Vol.16 実務経験がない1級建築士がアピールすべき強みは何か?
半年ほど前に1級建築士の試験に合格し、念願の資格を手にした挑戦者。これまでも設計事務所での勤務やCADオペレーターの経験はあるが、本格的に建築士としての一歩を踏み出したいというのが今回の求職活動の動機だ。しかし40歳という年齢と、建築士としての実務実績がほとんどないことから、面接でのアピールがその結果を大きく左右すると言えそうだ。今回は注文住宅を事業とする会社の設計職の募集。お客さまとの関わりを想定して、深く踏み込んだ内容まで質問が及んだ。
今回の挑戦者

挑戦者:大久保さん(仮名) 応募業種:建築・土木 応募職種:設計 年齢:40歳・女性
【40代前半】【クリエイティブ】【ステップアップ転職】
大学卒業後、大手IT系企業で技術職として9年間勤務。その間に興味を持った建築を基礎から学ぶために退職し、専門学校に通う。2年後に2級建築士の資格を取得し設計事務所に正社員として勤務。設計のサポート業務などを行い、5年間勤務するも事務所縮小のため一昨年退社。その後、1級建築士の勉強を続けながら、数社で派遣社員としてCADオペレーター業務をこなした。昨年、1級建築士の資格を取得。設計職での正社員を希望して、現在求職中。
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前編の見どころ
面接官は最初に、IT系企業の技術職から建築業界へと大きくキャリアチェンジした理由について質問をした。更に挑戦者の建築という仕事への熱意を図ろうと、前職の設計事務所での仕事内容や、これまでの実績を問う。挑戦者にとっては、建築への思いや、仕事へのやる気、熱意を伝えたいところだ。しかし質問に対して表面的な回答が多く、面接官は物足りなさを感じてしまう。
中編の見どころ
個人の注文住宅は大きな買い物であるため、設計士はお客さまと信頼関係を築くことが重要だ。そこで挑戦者のコミュニケーション力を図るべく、これまでの実務経験のなかで、お客さまとの関係づくりについて踏み込んで尋ねてみたところ、「お客さまの希望を100%叶えてあげたい」と語った挑戦者。経験をうまくアピールして好感度が高まるなか、「入社後の夢は」という質問に、面接官も思わず目を見張る意外な回答が返ってくる。
後編の見どころ
最近、1級建築士の資格を取得した挑戦者。建築業界に活躍の場を求めるなかで、なぜ注文住宅を請け負う会社を選んで応募したのか、その理由と今後の仕事への取り組み方を知りたいと、面接官は志望動機について尋ねた。今後、設計士としてどのような住宅に関わっていきたいかは、会社側にとって採用を判断するうえでも大いに知りたい部分である。自分の得意分野や建築に対するこだわりを、会社のニーズにマッチする内容で答えることができれば評価もアップするが、理想的な回答を導き出せるだろうか。
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挑戦者はどう答えたか?緊迫のシーンを振り返る!
【POINT1】自分の思いを言葉にして伝えられていない
自分の考えを明確に、はっきりと伝えることが苦手な印象の挑戦者。大きくキャリアチェンジして建築業界に進み、努力して1級建築士の資格も取っている。十分に能力があり、努力もしているのに、その意欲や熱意が伝わってこなかった。気持ちはあるのに、それを言葉で表現しきれていない。設計士はお客さまと接することの多い仕事であるため、自分の思いをうまく相手に伝える能力は当然求められる。本人の資質によるのだろうが、努力すれば改善できる点でもある。もう少し積極的に相手に伝わる言葉で話す訓練を積みたいところだ。
【POINT2】自分のアピールポイントに気づいていない
1級建築士としての実績がまだないためか、仕事に対する自信が感じられなかった。きちんと分析を行えば、誠実な人柄、社会人になってから資格取得に頑張ったこと、女性としての視点を生かした提案など、挑戦者が武器にできる魅力はいくつもあるはず。しかし自分自身がそれをきちんと把握していないため、当然アピールにつながらない。自分一人で考えるのではなく、周りの人などにも意見を聞いて、もう一度客観的に自分を洗い出し、整理してみると良いだろう。
【POINT3】キャリアビジョンが企業ニーズに合っていない
「あなたの夢は」という質問に対して「自分の家を建てたい」というのは、面接の回答としては大いに問題があろう。企業が求めているのは、あなたを採用すると、会社にどんなメリットをもたらしてくれるか、ということ。特に今回は建築・設計のプロフェッショナルとしての人材の募集である。社会人としての役割をしっかりと認識し、入社したら自分はどのように貢献できるか、キャリアビジョンを明確にする必要があった。
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回答のコツを伝授!面接官からのアドバイス

本来持っているであろう、潜在的な能力が、面接ではうまく表現できない、とても残念なケースです。お人柄か、自分の強みを主張するのは苦手なようですが、面接の限られた時間のなかで、より自分を知ってもらうためには、少し強気なくらいでもいいでしょう。じっくりお話をすれば、信頼できる方だと感じられるのですが、面接では受け答えに精一杯といった印象を受けました。本番で力が発揮できない今回の挑戦者のようなタイプの方は、自分なりのアピールポイントを整理して、しっかり伝えるための事前の準備を万全にしてほしいと思います。
挑戦者の感想

面接などのきちんとした場面で、質問への受け答えに苦手意識があり、今回もうまく返答ができなかったと反省しています。その対策として、自分の考えを書き出し、まとめるよう努力していますが、実践ではまだまだ力不足でした。この業界での実務経験が問われるため、資格を取得しただけでは強みとは言えないと感じており、それが弱気の原因になってしまっているのかもしれません。自分の作品を持参するなどして、アピール方法を工夫したいと思いました。
今回の面接の心得
- 伝えたい内容を整理して、語れる言葉を持つ。
- 気づいてない自分の強みを探そう。
- 企業が求めている人材をしっかりと分析。
- 面接への苦手意識は慣れて鍛えよう!
今回の面接官 Profile

細田 咲江さん
早稲田大学卒業後、流通会社で12年間、主に人事部に従事。1994年に上田晶美さんとともにハナマルキャリアコンサルタントを設立。現在は、埼玉女子短期大学にて准教授としてキャリアに関わる授業を展開。
また、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演・執筆など幅広く活躍中。近著では、転職の最新ノウハウを満載した「転職 書類」「転職 面接」(すばる舎発行)が話題になっている。


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