シゴトサプリトピックス
仕事のノルマが未達成でも追い詰められない心の持ち方
掲載日:2015.10.12

営業職や販売職など、多くの仕事には、ノルマが付きものです。社内の壁に売上額がグラフで表示されたり、同僚と比べられたりすることもあるでしょう。ノルマを達成できないと、「自分は会社に必要とされていないのでは」と自信を失い、それが悪化するとうつ病を招く場合も……。
「ノルマによって精神的に追い詰められてしまうのは、それを自分の人間性の評価だと感じてしまうからです。ノルマは、人格の順位付けではないし、達成できたからといって、人として偉いというものでもありません」
こう話すのは、シニア産業カウンセラーの吉岡俊介さん。本来ノルマとは、組織の利益を確保するために、割り当てられた仕事量のこと。会社が従業員の仕事量を管理しやすくするためであり、目標達成への意欲を沸かせるものです。
もちろん達成できれば気持ちいいですが、未達成の時は、どのようにノルマと向き合えばいいのでしょうか?

「なぜ達成できなかったのか、どこにストレスを感じるのか、自分なりに振り返ってみましょう。図式化するのが効果的です。相談できる上司や先輩に、分析した内容を話し、アドバイスを請うのもいいでしょう」(吉岡さん 以下同)
吉岡さんによれば、自分の営業活動を、「時間」「経験」「情報」の3つの視点から振り返って、何が足りなかったのかを分析してみるといいのだとか。
「例えば、『飛び込み営業をしたけれども、受注できなかった』とします。それは単に、飛び込み営業の『経験』が足りなかっただけかもしれません。あるいは、お客さんのことを詳しく調べていなかったために、『情報』不足だったかもしれません。そうであれば、下調べに力を注ぐという改善点を見つけられます。また、仕事の時間配分や計画はどうだったかも、思い返してみましょう」
もし過度なノルマだと感じたら、労働問題について情報収集をしたり、各種相談窓口を活用したり、信頼できる同僚や家族などに相談しましょう。社内外のネットワークを持つことが必要です。
自分では“過大な要求”だと思っていても、同僚は難なくできている場合もあります。人に話すことで、自分の置かれた状況を客観視でき、気持ちを落ち着かせられるそうです。
「それでも自信がなくなった時は、採用面接時のことを思い返してください。恐らく、自分のセールスポイントをアピールして入社してきたはずです。あなたの良さは必ずあります。自分自身を認めてあげましょう」
ほかにも、勤務態度、接客姿勢、接待や宴会での周囲への気配りなどは、残念ながら数値化されません。しかしその活躍を見ている人はいます。ノルマに一喜一憂するだけでなく、どうして達成できなかったのか、自分の良さはどこにあるのかと振り返ることが、ノルマと向き合ううえで大切なことのようです。
(名久井梨香+ノオト)

取材協力/吉岡俊介
シニア産業カウンセラー。1977年現・東京海上日動火災保険株式会社に入社するも、2001年に早期退職。仕事のストレスからうつ病を発症した経験を踏まえ、2007年に「オフィスよしおか」を設立し、カウンセリング・ルームを開業。著書に『産業カウンセラーが教える「つぶれない働き方」の教科書』(彩図社)などがある。
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