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プログラマー(PG)とは?仕事内容や向いている人を分かりやすく解説

更新日:2025年12月08日

プログラマー(PG)とは?仕事内容や向いている人を分かりやすく解説
長谷川 美果

監修者長谷川 美果

国家資格キャリアコンサルタント/Atith 代表

記事まとめ(要約)

  • プログラマーとは、プログラミング言語を用いてシステムやアプリケーションを開発するエンジニア
  • SE(システムエンジニア)が設計した仕様書に基づいてプログラミングを行う
  • プログラマーの平均年収は574.1万円
  • 文系でもOK。向上心があり、勉強し続けられる人が向いている
  • AIや機械化による代替リスクがあるものの、IT人材のニーズは増加傾向

プログラマーは、プログラミング言語を使用してさまざまなシステムを作っていく仕事です。

IT化が急速に進む現代社会では、普段使っている金融機関のATMからスマートフォンアプリ、WEBサイトなど、あらゆるところでプログラマーが作り上げたシステムが使われていて、何の開発を行うかによって、「WEB系」「制御系」などの種類に分かれます。

この記事では、プログラマーの仕事内容から適性、給料や休日、やりがいや厳しさといったリアルな実態まで、詳しく解説します。

目次

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    プログラマーとはどんな仕事? データで紹介

    マイナビ転職に掲載された「プログラマー(ITエンジニア、WEB・インターネットゲームに分類される職種)」の求人情報などから、プログラマーとはどんな仕事なのか、データで紹介します。

    年収平均

    574.1万円

    年間休日120日以上

    93.6%

    原則定時退社

    31.1%

    リモートワーク可

    61.0%

    転勤なし

    71.8%

    職種未経験歓迎

    35.5%

    第二新卒歓迎

    70.6%

    学歴不問

    56.2%

    プログラマーに持つイメージと合っていたでしょうか? 転職を考えているなら「数字で見るプログラマーのリアル」章でも詳しく解説しているので、チェックしてみてください。

    プログラマーとは?

    プログラマーとは、その名のとおりプログラミングを行う人のことです。システムを動かす「プログラミング言語」を使用して、さまざまなシステムやアプリケーションを開発するエンジニア職を指します。

    プログラマーが作成するシステムやアプリケーションは、金融システムや物流システムといった企業向けのものだけではありません。テレビやスマートフォン、ゲームなど、個人向けのものも幅広く作られています。

    最近では、I企業や自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速により、業務システムのクラウド移行やサービスのオンライン化が急速に進んでいます。こうした変化のなかで、プログラマーの活躍の場は更に広がっています。

    プログラマーとSEとの違い

    プログラマーとSE(システムエンジニア)との違い

    プログラマーはIT系職種の登竜門的な存在です。多くの場合、エンジニアとしてのキャリアはプログラマーからスタートします。

    混同されがちな職種としてSEがありますが、SEはシステムに盛り込む機能を決めていく要件定義や顧客折衝、仕様書の作成など、プロジェクトの始まりから参画します。

    場合によっては人員、予算、工程の管理を行い、プロジェクト全体を指揮するPM(プロジェクトマネジャー)と呼ばれることもあり、プログラミングの知識に加え、コミュニケーション力や調整力などが求められる職種です。

    それに対し、プログラマーは、要件定義や設計が完了するタイミング、仕様書の作成が完成した後からの参画になることが一般的です。

    ただし、プロジェクトの規模や企業によってはSEがプログラミングも担当するなど、明確に役割が分かれていない場合もあります。

    プログラマーの種類

    プログラマーが構築するシステムには、金融機関で使われるような大規模システムから、スマートフォンアプリ、スマート家電といった個人使用を前提に使われるプログラムまで、さまざまな種類があります。

    また、所属する組織によって、複数領域のシステムを構築する場合もあれば、特定のシステムのみ構築することもあります。

    担当する領域別に、プログラマーの種類を大まかに説明すると、次のようになります。

    WEB系 ショッピングサイトやSNS、アプリケーションなどを開発するプログラマー。ユーザーの目に入る部分を担当する「フロントエンド」、ユーザーから見えない領域を担当する「バックエンド」、開発全般を担当する「フルスタック」などの種類がある。

    【主な使用言語】
    PHP、Ruby、Perl、Java、JavaScript、HTML、CSSなど
    ゲーム系 ゲーム開発におけるプログラミングを行う。家庭用コンシューマーゲームだけでなく、スマートフォンのゲームアプリやVRゲームなど、さまざまなハードウエアに対応したゲームを制作する。

    【主な使用言語】
    Unity、C++、C#、JavaScript、Swift、Ruby、Objective-C、HTML5など
    パッケージアプリケーション系 パソコンやスマートフォンで使用するアプリケーションのプログラミングを行う。パソコンやスマートフォンにインストールして使う「ネイティブアプリ」やブラウザー上で利用する「WEBアプリ」など、アプリの種類によっても開発内容が異なる。

    【主な使用言語】
    Java、C++、C#、Ruby、PHP、Swift、Kotlin、Python、Objective-C など
    オープン・オンラインシステム系 ネットワーク内のすべてのコンピューターが情報にアクセスできる「オープン系システム」を構築するプログラマー。病院のデータベースや電子カルテ、複数店舗の顧客情報データベースなど、医療機関や民間企業の個人情報管理などに利用される。

    【主な使用言語】
    Java、C#、C+、PHP、Ruby、Python、JavaScript、VB.NETなど
    汎用系 「メインフレーム」と呼ばれる大型コンピューターでさまざまな目的の情報処理作業を行う「汎用系システム」を開発する。膨大なデータを適切かつ安全に処理することを目的に、ほかのコンピューターと互換性がないシステムの構築を行う。

    【主な使用言語】
    COBOL、Java、FORTRAN、RPG、PL/SQL、Cなど
    組み込み系 エアコンやテレビ、自動車の自動運転など、制御系のプログラミングを行う。生活するうえで非常に身近なものに関わるプログラムを作る特徴がある。

    【主な使用言語】
    C、C++、C#、Javaなど
    セキュリティ・ネットワーク通信機器系 インターネットの利用に欠かせない機器であるルーターやモデム、IP電話など、通信に関連した製品や VPNなどの暗号化サービスや認証システムを開発するプログラマー。通信機器のデータ送受信に関するプログラミングなど、ネットワークに特化した仕事が主流。

    【主な使用言語】
    C、C++、Javaなど
    データサイエンス・AI開発系 大量のデータを分析し、機械学習モデルを構築して予測や自動化を行うシステムを開発するプログラマー。データ収集(スクレイピング)、データ分析、機械学習モデルの設計・訓練、AIシステムの構築などを行う。

    【主な使用言語】
    Python、R言語、C++、Javaなど

    プログラマーの仕事内容

    プログラマーの仕事内容は、SEが設計した仕様書に基づいてプログラミングを行うことです。プログラミングだけではなく、設計どおりに動作するかのテストや、バグを見つけて修正する作業も含まれます。

    プログラミングとは、「AをクリックするとBのデータを表示する」などのように、コンピューターに対する動作命令を書いていく作業で、プログラミング言語を用いて行います。プログラミング言語はJava、JavaScript、C言語、Perl、PHP、Swift、Pythonなど多数の種類があります。

    人間同士の伝達でも、言葉の選び方や単語を並べる順番で分かりやすさが異なるもの。同様にプログラミングも、言語をどのように使うかによってコンピューターへの命令速度や確実性が変わります。効率的で確実なプログラムを書ける人ほど、優れたプログラマーと言えるでしょう。

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    数字で見るプログラマーのリアル

    ここからは、プログラマーの「リアル」を数字で見ていきましょう。

    給料・年収

    「プログラマー」という大きなくくりの場合、厚生労働省のデータでは、全国的な給与収入の年間平均は574.1万円です。

    出典:厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」

    一方、プログラマーの種類によっても給与が異なる場合があります。「マイナビ転職」に掲載中の求人情報の「モデル年収」をもとに、プログラマーのモデル年収平均額を調べてみると以下のようになりました。

    2025年版モデル年収平均ランキング(全321職種)

    順位職種モデル年収平均額
    96位WEB・オープン・モバイル系のプログラマー567万円
    106位制御系のプログラマー558万円
    162位ゲーム・アミューズメント系プログラマー521万円
    169位WEBサイト・インターネットサービス系のプログラマー517万円
    192位パッケージソフト・ミドルウエアのプログラマー500万円
    268位汎用機系のプログラマー454万円

    上記のモデル年収は、一定の経験を積みスキルアップした人のケースも含まれています。

    初年度年収は入社時のスキルや経験によって決まりますが、その後の年収についても、スキルや経験と共に給料が上がっていくというパターンが多いようです。ちなみに賞与ありの求人は78.6%(※)でした。

    • 2025年11月10日にマイナビ転職に掲載されたプログラマーの求人情報から各特徴項目フラグが付いている割合を算出

    休日

    続いて、休日の実態を見ていきましょう。同じく2025年11月10日時点で「マイナビ転職」に掲載中のプログラマー求人は

    • 「土日祝休み」の求人:89.0%
    • 「完全週休2日制」の求人:89.8%
    • 「年間休日120日以上」の求人:93.6%
    • 「年間休日125日以上」の求人:46.3%

    という結果でした。

    厚生労働省実施の「令和6年就労条件総合調査」によると、年間休日の平均日数は112.1日。プログラマーは比較的、休日が多い職種と言えるでしょう。

    働き方

    厚生労働省のjobtagによれば、プログラマーとして実際に働いている人が多いと感じる就業形態は、正社員が77.1%、契約社員・期間従業員は20.8%、派遣社員は16.7%、自営業やフリーランスとして働く人は29.2%というデータもあります。

    そのほか、「マイナビ転職」上のプログラマー求人からは、働き方について以下のようなデータが得られました。

    • 「残業月30時間以内」の求人:81.4%
    • 「原則定時退社」の求人:31.0%
    • 「産休・育休取得実績あり」の求人:63.4%
    • 「完全在宅勤務・フルリモートワーク可」の求人:21.5%
    • 「フレックス勤務」の求人:26.0%

    転職のしやすさ

    転職のしやすさを考えるうえで一つの指標になるのが、中途入社の割合です。中途入社が多い企業は、転職者の受け入れ体制が整っており、比較的なじみやすいと言われるからです。こちらも「マイナビ転職」上のプログラマー求人を見ると

    • 「中途入社5割以上」の求人:45.9%
    • 「職種未経験OK」の求人:35.5%
    • 「プログラミングスキル不問」の求人:19.8%

    と、転職者や未経験者でもチャレンジしやすい求人が一定数あることがうかがえます。

    自身の経験やスキルに不安がある人も、思い切ってチャレンジしてみるといいかもしれません。

    プログラマーのやりがい

    プログラマーの仕事にはさまざまな「やりがい」がありますが、そのなかでも代表的なものとしては以下の2つが挙げられます。

    大きな使命感や手応えを感じられる

    プログラマーの一番のやりがいは、自分が作ったシステムが活用されていると実感できることです。金融機関や病院など、特に社会貢献度の高い分野のシステムはもちろん、多くの人が何気なく利用しているスマートフォンやWEBサービスにもプログラミングは欠かせません。

    自分が携わったシステムによって多くの人に便利さや楽しさを届けることができるため、人の役に立つ仕事であると実感できるでしょう。

    書いたプログラムが評価される

    同じ動作をするプログラムでも、いかに効率的で意図が明確か、後で変更しやすい「美しいコード」を書くかがプログラマーの腕の見せどころ。

    書いたプログラムが評価されたり、自身のスキルアップを実感したりすることが、モチベーションにつながるという人も多いでしょう。

    プログラマーの厳しさ

    プログラマーはやりがいが多い仕事ではありますが、以下に挙げるような厳しさもあります。

    時間に追われがちになる

    プログラマーの仕事では、限られた時間のなかで仕様書どおりのプログラムを完成させる必要があります。多くのプロジェクトはタイトなスケジュールで進行する場合も多く、途中で仕様変更や予期せぬトラブルが発生しても、計画どおりに進めることが求められるケースも少なくありません。そのため、状況によっては作業時間が長引き、業務時間外にも対応が必要になることがあります。

    スキルを磨き続ける必要がある

    IT業界では日進月歩で技術が進化しており、常に情報が更新されています。主流のプログラミング言語やOSなどが短期間のうちに変わったり、アップデートされたりすることも珍しくありません。

    一度スキルを習得したから終わりではなく、最新の技術や知識を仕事に生かせるよう、常にスキルを磨き続ける必要があります。

    数年後には別の言語のニーズが高まる可能性がある

    プログラマーは、どのプログラミング言語を選択・習得するかによって将来性が大きく変わります。例えば、AI開発などに使われる「Python」は、ニーズに対して習得したプログラマーの数が不足していると言われており、習得すれば自身の市場価値向上が期待できます。

    ただし、プログラミング言語は200種類以上もあり、5年後、10年後には、また別の言語のニーズが高まる可能性もあります。どのプログラミング言語がどんな分野でニーズがあるのかを分析し、クライアントから求められるスキルを磨く姿勢が、プログラマーとして長く働くためには大切です。

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    プログラマーにはどんな人が向いている?

    プログラマーの仕事に応募する前に、自分はプログラマーに向いているのかどうかをチェックしてみましょう。

    文系でもOK、向上心があり勉強し続けられる人

    ITの世界では常に新しい技術が生まれており、せっかく覚えた技術が数年後には使えなくなることも珍しくありません。そのため、プログラマーには新しい技術やトレンドを常に意識し、積極的に習得していこうとする気概が求められます。

    また、プログラミング言語を一度にたくさん覚えることは難しいため、一つ覚えたら次に別の言語をと、段階を踏んで扱える言語を増やしていくことが必要。多くの言語を扱うことができれば仕事の幅が広がり、キャリアアップの可能性も増えます。

    プログラマーは理系職種というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、言語を扱う仕事であるため、文法を覚えて外国語を活用するイメージに近いと言えます。そのため理系だけでなく、向上心があり根気よく作業できる人であれば文系出身でも問題ありません。

    コミュニケーション力がある人

    あらゆる職種で求められるコミュニケーション能力は、プログラマーにも不可欠。開発プロジェクトではチームが組まれ、プロジェクトマネジャーやSE、場合によってはほかのプログラマーや営業担当者と協力して円滑に作業を進めていく必要があるからです。

    そのため、SEの指示を正確に把握する、適宜スケジュールについて相談するなど、プログラマーにとってはコミュニケーション力も大切な要素となります。

    プログラマー(PG)のキャリアパス

    プログラマーとしてのキャリアには、大きく分けて「プロフェッショナルになる道」と「上流工程に携わる道」があります。

    プロフェッショナルになる道では、特定のプログラミング言語や技術分野において知識とスキルを磨き続け、プログラマーとしての専門性を極めていくキャリアパスがあります。

    1つの言語を突き詰めて“この分野ならこの人”と信頼される存在になる人もいれば、複数の言語やフレームワークを横断的に扱えるフルスタックエンジニアとして活躍の場を広げていく人もいます。いずれの場合も、開発の第一線に立ち続けたいという思いを持つ方にとって、有力な選択肢です。

    一方、上流工程に携わる道として、プログラマーとして積み上げた技術的な知見を土台に、より上流の工程やプロジェクト全体を見渡す役割へと進むキャリアもあります。例えば、要件定義や設計に携わるシステムエンジニア(SE)や、チームをマネジメントするプロジェクトマネージャー(PM)などの職種が代表的です。

    特に近年は、技術理解に裏打ちされたマネジメントスキルが重宝されています。

    プログラマーが持っておきたい資格とスキル

    プログラマーに関連する資格やスキルを身に付ければ、知識や能力を証明でき、転職を有利に進めることができます。

    ここでは、プログラマーへの転職を希望するなら持っておきたい資格やスキルをご紹介します。

    資格一覧

    【ITパスポート】

    必須かおすすめか おすすめ
    誰向けか ITを利用するすべての人
    概要 国家資格であり、情報処理技術者試験の一つの区分。そのなかでも入門種として位置付けられている。
    資格を持つメリット ITに関する基礎的な知識を証明できる。

    【基本情報技術者試験(FE)】

    必須かおすすめか おすすめ
    誰向けか 情報処理を仕事にする人
    概要 国家資格であり、情報処理技術者試験の1つの区分。そのなかでもITパスポートの上位資格として位置付けられている。
    資格を持つメリット 幅広く認知されているので評価されやすい。表面的ではない本質的なITの知識を習得することにより、新しい技術の理解と応用が可能。

    【Oracle認定Javaプログラマ】

    必須かおすすめか Javaを扱うプログラマーにおすすめ
    誰向けか Javaの学習をしたい学生や、現役のJavaプログラマー
    概要 日本オラクル社が主催するJavaプログラマー向けの民間資格。初学者向けのBronze(ブロンズ)、初級プログラマー向けのSilver(シルバー)、中~上級者向けのGold(ゴールド)のグレードがある。
    資格を持つメリット ニーズが高いJavaのスキルを証明できる。

    【PHP技術者認定試験】

    必須かおすすめか PHPを使う人ならおすすめ
    誰向けか 初級:PHPを学習する学生
    上級:PHPに関する高度なテクニックを持つ人
    概要 PHPプログラミングに特化した知識を問う民間資格で、初級・上級・ウィザードの3種類がある。
    資格を持つメリット ニーズが高いPHPに関するスキルを体得することで、就職・転職で有利になる。

    【ORACLE MASTER】

    必須かおすすめか データベースに関する仕事に就くならおすすめ
    誰向けか データベースに興味がある人
    概要 リレーショナルデータベース・システム「Oracle Database」の最新バージョンに対応する民間の認定資格。「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」の4つのグレード(レベル)に分かれている。
    資格を持つメリット Oracle Database技術者の需要が高いため、ハイレベルの資格を取得するほど就職・転職に有利。

    【Ruby技術者認定試験】

    必須かおすすめか Rubyを使う職場で働くならおすすめ
    誰向けか Rubyベースのシステムを設計、開発、運用するプログラマーや、Rubyを使った仕事を探している学生
    概要 日本発のオブジェクト指向スクリプト言語であるRubyの認定試験。求められる知識のレベルによってSilverとGoldの2種類がある。
    資格を持つメリット Rubyによるシステム開発を行う際に必要とされる基礎知識と応用力が身に付く。

    【AWS認定】

    必須かおすすめか クラウド環境での開発やAI・データエンジニアなどに関わるプログラマーにはおすすめ
    誰向けか クラウド環境での開発などを行うプログラマーや、クラウド環境での開発を行う仕事を探している学生
    概要 AWS(Amazon Web Services)が提供するクラウドサービスのスキルレベルを証明する公式資格。「Foundational(基礎)」Associate(初級)」「Professional(上級)」「Specialty(専門)」の4区分に分かれている。
    資格を持つメリット クラウド環境でシステムを構築できる能力を証明でき、特にWeb系・SIer(システムインテグレーター)系の企業で評価される。

    スキル一覧

    【プログラミングスキル】

    必須かおすすめか 必須
    身に付け方 プログラミングスクールや職業訓練校、独学
    概要 プログラマーはプログラミングを用いて開発を行うため、就職するなら必須のスキルになる。未経験者を対象としている求人なら「言語の基本構文を習得している」といった基礎レベルしか求められない場合もある。
    スキルを持つメリット プログラミングを活用するエンジニアとして働くことができる。

    【デバッグスキル】

    必須かおすすめか 必須
    身に付け方 プログラミングしたプログラムを実行する際に、つど実施する
    概要 デバッグとはシステムのバグをなくす作業のこと。バグの原因はさまざまで、単純なコードの打ち間違いやスペルミスもあれば、設計上のミスということもある。プログラマーはバグをつぶしながらプログラムを作るため、必須のスキルと言える。
    スキルを持つメリット バグをなくすことで正常にプログラムを作動させることができ、デバッグがスムーズになるほど開発スピードが速くなる。

    【論理的思考スキル】

    必須かおすすめか おすすめ
    身に付け方 常に筋道を立てて考えるクセを付ける。論理的思考を鍛えるための本を読む、講座を受ける。
    概要 「ロジカルシンキング」とも呼ばれており、課題や問題に対して筋道を立てて解決する考え方のこと。論理的な思考が欠如しているとシステムに不具合が起きる原因になるため、すべてのプログラマーにとって重要度は高い。
    スキルを持つメリット 筋道を立てて問題を解決できるようになり、不具合の発生を未然に防ぐことにもつながる。

    【コミュニケーションスキル】

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    身に付け方 さまざまな人と率先してコミュニケーションを取る。
    概要 プログラマーも、チーム内外と円滑に連携するためのコミュニケーション力が求められる。SEや他職種と協力しながら開発を進めるなかで、情報共有や調整力の必要性が高い。
    スキルを持つメリット 顧客やSEの意図をくみ取ったプログラム開発がスムーズにできたり、円滑なプロジェクト運営に役立ったりする。

    【問題解決力】

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    身に付け方 エラーや不具合に直面した際に原因を丁寧に分析し、仮説を立てて検証する習慣を持つ。また、自己解決できない問題がある場合に、AIやネット検索、人に尋ねるなどの自己学習を率先して行い、問題解決につなげる。
    概要 仕様書などの要件には、具体的なプログラミングの手順までは記載がないことが多く、顧客やSEの意図をくみ取ったうえで、実行可能なプログラムを開発する必要がある。分からないことがあれば、問題解決に向けて調べたり、人に聞いたりと、自ら考える力が求められる。
    スキルを持つメリット 問題発生時に冷静な対応がしやすくなり、作業進行の停滞を最小限に抑えられる。問題解決力が上がると、「この人がいれば安心」という信頼感にもつながりやすく、役割の幅が広がる可能性もある。

    【AIリテラシー】

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    身に付け方 生成AIや機械学習の基本概念を学び、ChatGPT・GeminiなどのAIツールを業務やプライベートで試しながら活用スキルを磨く。AI倫理やデータの扱い方も意識的に学ぶ。
    概要 AI技術の普及により、プログラマーにもAIを理解し、適切に活用する力が求められつつある。技術的な仕組みだけでなく、AIと人間の役割分担や情報活用のあり方を捉える視点を含めた、幅広い意味での「AIと共に働く力」を身に付けると将来的に役立つ可能性が高い。
    スキルを持つメリット AIを業務に取り入れることができる現場では、作業効率の向上が期待できる。また、企業のDX推進やAI導入プロジェクトなど、活躍の場が広がる。

    未経験からプログラマーになるには?

    前述のとおり、プログラマーはIT系職種の登竜門的ポジションであること、職種経験を問わない求人が一定数あることから、未経験でもプログラマーに転職することは可能です。

    実際に「マイナビ転職」に掲載中の求人のなかにも、飲食業やサービス業など、異なる職種からの転職者のインタビューを掲載しているケースが見られます。

    ここからは、未経験からプログラマーになるための方法について、代表的な手段を3つご紹介します。

    入社後に研修が用意されている企業を選ぶ

    プログラマーを募集している企業のなかには、即戦力を求めている企業のほか、未経験者歓迎で入社後に研修が用意されている企業もあります。

    未経験から挑戦する場合は、入社後に研修が用意されている企業を選ぶのがおすすめ。入社後・配属前に一定の研修期間が設けられている企業や、プログラミング知識だけでなく、パソコン操作や基本的なビジネススキルまで教えてくれる企業もあります。

    独学で資格やスキルを得る

    現在は未経験者向けの学習ツールやサービスが数多くあり、独学でスキルや知識を身に付けることも可能です。

    プログラミングについて解説する書籍やWEBサイト、アプリなどを利用して学習を進めることができれば、プログラマーとしての知識を証明できる資格取得にも役立つでしょう。

    スクールで学ぶ

    オンライン・オフラインを問わず、さまざまなプログラミングスクールが開校しています。

    プロから学ぶことで、独学よりも早くスキルを身に付けられるのがメリットです。なかには無料で学べたり、就職支援が受けられたりするスクールもあります。

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    プログラマーに将来性はある?

    「転職するならできるだけ将来性のある業界を選びたい」と考えるのは当然ですが、プログラマーの仕事自体にはどのような将来性があるのでしょうか。

    AIや機械化による代替リスクがある

    急速に進展するAIや機械化によって、将来さまざまな仕事がなくなると予測されています。

    プログラマーについても、自動生成ツールやテンプレートを活用することで、単純なプログラミングならすぐに作成できるようになってきています。

    今後も、簡単なプログラミングや一部のテスト作業など、人よりもAIや機械のほうが正確で作業効率が高い業務は、順次AI化・機械化されると考えるのが自然でしょう。

    IT人材のニーズが増加傾向にある

    AIや機械化の波が訪れているとはいえ、プログラマーの将来性がないと悲観する必要はありません。むしろ高度なIT人材ニーズは引き続き増加しています。

    独立行政法人情報処理推進機構(IPA)がまとめた「 DX動向2025」によれば、ビッグデータとAIやIoTをはじめとするデジタル技術を活用して業務プロセスを改善していく「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に取り組んでいる企業は、2021年度の調査結果の55.8%から2022年度の調査結果では69.3%に増加しており、「会社全体でDXに取り組んでいる」企業は26.9%、「一部の部門においてDXに取り組んでいる」企業は27.3%、「部署ごとに個別でDXに取り組んでいる」企業は15.1%でした。

    その一方、DXを推進する人材の量が「やや不足している」「大幅に不足している」と答えた企業は83.5%と高い傾向が見られました。エアの使いやすさなどの人間の感性に関わることを理解する能力が乏しいという特徴があると言われています。

    プログラマーとして市場価値を高めていくには、専門性を深めて開発現場で活躍し続ける道と、より上流工程に携わり、SEやPMとしてプロジェクト全体を支える道があります。どちらの方向でも、技術の進化や最新の動向を学びながら自分の強みを生かす姿勢が求められています。

    特に需要が高まる3つの分野

    IT人材全体のニーズが高まるなか、特にプログラマーの基礎スキルを生かせる分野として、以下の3つが注目されています。

    AIやデータサイエンス分野

    機械学習やディープラーニングを活用したAIシステムの開発需要が急増しており、PythonやRなどのプログラミング言語を扱えるプログラマーが求められています。

    データ分析基盤の構築やAIモデルの実装など、プログラミングスキルを土台としながら新しい技術を習得することで、高い市場価値を持つ人材へと成長できる分野です。

    企業のデータ活用が進むにつれて、データエンジニアやMLエンジニアといった職種への需要も拡大しています。

    クラウドコンピューティング分野

    AWS、Azure、Google Cloudといったクラウドプラットフォームの普及により、クラウドネイティブなシステム開発が主流となりつつあります。

    オンプレミス環境からクラウド環境への移行を進める企業が増加しており、クラウドサービスを活用したアプリケーション開発やインフラ構築ができるプログラマーの需要が高まっています。

    従来のプログラミングスキルに加え、クラウド技術を習得することで、より幅広いプロジェクトに携わることが可能になります。

    サイバーセキュリティ分野

    サイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、セキュリティ対策の重要性が増しています。

    セキュアなコーディング技術やセキュリティ診断ツールの開発、脆弱性対策など、プログラミングスキルを基盤としたセキュリティ人材が不足している状況です。

    特に金融機関や医療機関、官公庁など、機密性の高い情報を扱う組織では、セキュリティに精通したプログラマーへのニーズが非常に高くなっています。

    これらの分野は技術革新のスピードが速く、市場が拡大し続けているため、プログラマーとしての基礎を固めたうえで専門性を深めていくことで、長期的なキャリア形成が期待できます。

    常に学び続ける姿勢があれば、時代の変化に対応しながら活躍の場を広げていくことができるでしょう。

    まとめ

    SEが設計した仕様に基づき、プログラミング言語を用いてシステムが稼働するようプログラミングを行うプログラマー。

    未経験や無資格でもプログラマーを目指すことはできますし、さまざまな言語を習得したり、資格を得たりすることでキャリアアップも目指せます。

    理系職種と思われがちですが、言語を扱う職種なので適性があれば文系の方でも十分に活躍できます。未経験者OKの企業も数多くあるので、IT業界志望であれば、ぜひプログラマーに挑戦してみてはいかがでしょうか。

    監修者

    長谷川 美果

    長谷川 美果

    国家資格キャリアコンサルタント
    Atith 代表

    大手ITアウトソーシング会社、外資系総合人材会社などで営業や採用コンサルタントを担当した後、広報やキャリアコンサルタントとして活動。現在はAtithを開業し、企業向けの人事・広報領域での伴走支援と、個人向けのキャリアコンサルタント、パーソナル編集者®️として活躍。350名以上のキャリアコンサルティング実績。

    キャリア形成やセルフブランディングに関するセミナー講師およびワークショップ開催、各種WEB記事執筆、取材記事掲載。

    マイナビ転職 編集部

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