完全週休2日制と週休2日制の違いとは?導入企業の割合、確認方法を紹介
更新日:2024年04月25日


記事まとめ(要約)
- 完全週休2日制は毎週必ず2日休みがある制度だが、土日休みとは限らない
- 週休2日制は月に1回以上、週2日の休日がある制度
- 週休2日制を採用している企業は32.1%、完全週休2日制を採用している企業は53.3%
- 週休2日制でなくても違法ではないが、注意が必要
求人情報の休日欄に書かれている「完全週休2日制」や「週休2日制」やの意味を知っていますか? 週休2日制だからといって、毎週土日に必ず休めるわけではありません。
完全週休2日制と週休2日制の違い、転職活動時に役立つ求人情報の休日表記や、「週休2日制でなくても法律上問題ないのか」という疑問にもお答えします。
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完全週休2日制とは?
完全週休2日制とは、毎週必ず2日休みがある制度です。
イメージしやすい土日休みのほかにも、特定の曜日が休みの場合や、シフト制などで休む曜日が固定されていない場合でも、毎週2日の休日があれば完全週休2日制に該当します。
企業によっては、週に2日の休日は必ずあるものの、祝日は原則出勤というパターンもあります。
求人情報に「完全週休2日制」とだけ書かれている場合は、休める曜日について、また祝日の扱いがどうなるのかなどを、入社前に必ず確認しておきましょう。
以下はいずれも完全週休2日制に該当します。


【求人情報の表記例】
- 完全週休2日制(火、日):毎週火曜・日曜が必ず休み
- 完全週休2日制(土、ほか1日):毎週土曜、そのほかの曜日1日が毎週必ず休み
- 完全週休2日制(シフト制):シフト制で毎週2日は必ず休み
週休2日制とは?
週休2日制と完全週休2日制は、言葉は似ていても別物です。
「完全週休2日制」は毎週必ず2日の休みがあるのに対して、「週休2日制」とは、年間を通して1カ月に1回以上、週2日の休みがある制度です。週2日の休みがない週でも、労働基準法に基づき週1回の休みがあれば、法的に問題はありません(労働基準法35条1項)。
また、週休をどの曜日にするかの決まりもありません。業界によっては水曜日など平日を定休日にあてているケースや、シフト制で週によって休める曜日が異なるケースもあります。休日休暇制度は企業によって異なるため、よく確認しておきましょう。
週休2日制の例は、以下のとおりです。


【求人情報の表記例】
- 週休2日制(土、日、年3回土曜出勤あり):土日休みが基本だが、年に3回土曜出勤がある
- 週休2日制(月6日、シフト制):第1・第3週目は週2日休み、ほかの週は週1日休み。すべて曜日は異なる
- 週休2日制(日、第2・第3土曜):毎週日曜と第2・第3土曜が休み
完全週休2日制と週休2日制の休日数の違いとは?
2024年の暦を例に、完全週休2日制と週休2日制のそれぞれの年間休日を見てみましょう。土日休みの完全週休2日制の場合、2024年は土曜と日曜の合計は104日のため、年間休日は104日になります。
一方、日曜+曜日を問わない休日が月1日ある週休2日制の場合、日曜日52日+12日(月1日)の曜日を問わない休日で、合計64日となります。
そこに1年間の祝日や年末年始・お盆休みを足すと年間休日は完全週休2日制の場合、125日前後、週休2日制の場合は90日前後となるでしょう。
完全週休2日制を導入している企業の割合
完全週休2日制と週休2日制は、それぞれどの程度の割合で企業に採用されているのでしょうか。
厚生労働省の調査によると、完全週休2日制を採用する企業は53.3%(※)、週休2日制を採用する企業は32.1%(※)という結果でした。なお、完全週休2日制よりも休日が多い制度を採用しているのは7.5%となっています。
完全週休2日制を採用している企業の割合は、企業規模によって以下のように異なります。
- 企業規模が1,000人以上の企業…68.1%
- 企業規模が300~999人の企業…60.0%
- 企業規模が100~299人の企業…52.2%
- 企業規模が30~99人の企業…52.5%
(※)出典:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」
また、あくまで参考になりますが、マイナビ転職に掲載中の求人から業種別の完全週休2日制の割合を算出しました。
業種 | 完全週休2日制 導入率 |
---|---|
IT・通信・インターネット | 83.84% |
メーカー | 51.89% |
機械・電気・電子メーカー | 58.97% |
素材 | 46.75% |
住宅関連 | 46.30% |
生活関連 | 46.99% |
商社 | 54.68% |
サービス・レジャー | 54.04% |
流通・小売・フード | 38.17% |
マスコミ・広告・デザイン | 68.90% |
金融・保険 | 63.94% |
コンサルティング | 75.25% |
不動産・建設・設備 | 51.54% |
運輸・交通・物流・倉庫 | 33.68% |
環境・エネルギー | 50.71% |
公的機関・その他 | 57.16% |
医療・福祉 | 42.99% |
建築・土木 | 51.17% |
教育 | 39.29% |
- 2024年1月26日 マイナビ転職掲載求人のうち「完全週休2日制」フラグを付けている割合
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完全週休2日制でなくても法律上は問題ない?
完全週休2日制が当たり前というイメージの人もいるかもしれませんが、毎週1日休みの週休制の企業も存在します。なお、労働基準法では労働時間・休日について以下のような趣旨が定められています。
使用者は休憩時間を除き、1日8時間、1週間40時間を超えて労働させてはならない。
使用者は、少なくとも毎週1回の休日か、4週間を通じ4日以上の休日を与えなければならない。
上記の労働基準法を順守していれば、完全週休2日制や週休2日制でなくても問題はありません。企業は法定の労働時間を超えないように休日を設定しています。
【完全週休2日制でもNGの例】
1日9時間×5日=45時間
- 法定の労働時間(1日8時間)を超えるのでNG
【週休2日制でOKの例】
週1日休みの週の場合 1日6.5時間×6日=39時間
週2日休みの週の場合 6.5時間×5日=32.5時間
- 両方とも法定の労働時間(1日8時間、あるいは週40時間)を超えないのでOK
【週休2日制でもNGの例】
週1日休みの週の場合 1日8時間×6日=48時間
- 法定の労働時間(週40時間)を超えるのでNG
完全週休2日制・週休2日制の確認方法は?

転職を検討している企業が、完全週休2日制なのか週休2日制なのか気になった場合の確認方法をご紹介します。マイナビ転職における休日表記を基に解説します。
完全週休2日制・週休2日制は「曜日」に注目!
求人情報の休日欄には、週休2日制・完全週休2日制・隔週休2日制など、週休の詳細が記載されています。
「週休2日制(土・日)」のように曜日が記載されている場合は、その曜日が固定の休日です。曜日が書かれていない場合は、休みの曜日が固定されないシフト制の可能性があります。
休む曜日にこだわりたい場合は、応募時や面接時に曜日まで確認しておきましょう。特に土日は必ず休みたいという人は、「完全週休2日制(土・日)」と明記された求人を選んでください。
年間休日についても確認!
年間休日は、その会社で決めた1年間の休日数のことです。祝日や年末年始などの休暇、就業規則で定められた休日は、年間休日の日数に含まれます。ただし、有給休暇は「法定休暇」の扱いであるため、年間休日には含まれません。
週休の日数と年間休日を照らし合わせることで、祝日や夏季休暇、年末年始休暇の扱いが分かります。なお、目安として、カレンダーどおりの休日を取ると、年間休日120日前後、土日以外をすべて出勤する場合は年間休日105日前後となります。
1年単位の変形労働時間制の有無も確認する
なかには「1年単位の変形労働時間制」と呼ばれる制度を導入して、独自に年間休日を決めている企業もあります。
「1年単位の変形労働時間制」とは、3カ月、6カ月、1年などの1年以内の一定の期間を平均して、1週間の労働時間を40時間以内にする制度です。
1日8時間働く企業の場合には、年間の休日が105日以上となりますが、業務が忙しい月には休日が少なくなり、その分ほかの月の休日が多くなります。
1週間に1日以上の休日は必ず確保されるものの、月の休日数が業務の繁忙月とそれ以外の月で異なることがあるため、応募時には変形労働時間制の有無も確認するようにしましょう。
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完全週休2日制・週休2日制の仕事に応募する際の注意点
最後に、完全週休2日制・週休2日制の仕事に応募する際の注意点について3つチェックしてみましょう。
選考過程で志望動機に「休み」を挙げるのは避ける
応募企業を選ぶにあたって、週休日数など「休みやすさ」を条件の一つにしている人も、なかにはいるでしょう。ただし、面接など選考過程で志望動機に「休み」を挙げるのは避けたほうが良いです。
応募企業は、仕事に対する意欲、スキルや経験を知りたがっています。志望動機では、「どのように企業に貢献したいか」という意欲やアピールポイントを伝えるようにしましょう。
「完全週休2日制」「土日固定休」だからといって祝日も休めるとは限らない
土曜・日曜・祝日に休みを取りたい場合、「完全週休2日制(土・日)」の表記を確認するだけでは不十分です。
労働基準法では祝日の取り扱いに関する定めはなく、休日または出勤になるかは企業によって異なります。
求人情報に祝日に関する表記がない場合は、応募・面接時に確認しましょう。
週休2日制だからといって、休日数が少ないとは限らない
完全週休2日制と比較すると、週休2日制は休日数が少なくなりがちです。
しかし、完全週休2日制であっても祝日が休日にならないケースや、基本的には土日祝休みだが、年に数回土曜出社があるため「週休2日制」と表記しているケースもあります。
休日数にこだわりたいのであれば、週休制の表記だけでなく、年間休日数についても確認するようにしましょう。
まとめ
完全週休2日制と週休2日制は混同しやすいですが、休日の日数が大きく異なる場合があります。休日の日数やタイミングは働くうえで重要なポイントですので、転職活動の際には、求人情報に記載されている週休の日数、曜日、年間休日などを必ず調べておきましょう。
週休の仕組みを正しく把握し、自分の希望条件に合う企業かどうかをしっかりと見極めてください。
監修者

塚本 泰久
社会保険労務士
ツカモト労務管理事務所 代表
関西地区を中心に、地域に密着した親切丁寧な事務所を目指しています。会計事務所での経験から、企業の労務管理と財務状況とのバランスを重視した適切なアドバイスを行うことで、より良い企業の体制作りをサポートしています。
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