ユーモアや雑談は、仕事の潤滑剤
「職場の雰囲気を和ませたい」時に使える処世術、賢いオフィス・コミュニケーションや便利な言い回しをくまなく伝授!
気まずい沈黙を打ち破ろう
私のかつての職場に、冗談好きな年上の同僚がいました。企画会議で必ず冗談を言うのですが、大部分が不発。意味不明なため、みんな首を傾げることがほとんどで、結局あれは彼の世代にしか分からない「オジサン・ジョーク」なのだ、という結論になりました。
それでも彼はめげずに冗談を言い、みんなは「今日はどんな風にずっこけるのかな?」と、それを楽しみにするようになりました。
振り返ってみると、彼の冗談は不発だったから良かったのかもしれません。彼が口を開くと「また始まった」とみんなニヤニヤ。それが、会議の格好の息抜きになったのです。
気軽に口に出してみよう
生まれつきユーモアのセンスに恵まれている人もいるのかもしれませんが、大部分は努力の結果のようです。そういう人は、テレビの娯楽番組、寸劇やコント、アメリカのコメディ映画などを見て、センスを磨いているのでしょう。
でも、私の同僚の例でも分かるように、ジョークは完全に決まらなくてもいいのです。みようみまねで試してみれば、意外と受けるかもしれませんし、受けなくてもその場の雰囲気は十分ほぐれます。仕事に没頭して無口になるよりも、むしろそうやって周囲に声をかけたほうが、仕事はスムーズに進むのではないでしょうか。
雑談や小咄(こばなし)も、同じように気楽に言葉を発してみましょう。顧客回りや出張で、上司や同僚と一緒に長い時間を過ごす場合などでも、こうすれば気まずい沈黙を打ち破ることができるのではないでしょうか。
また、話題が豊富そうな上司や同僚には、「○○さんは、映画に詳しいそうですね」と興味がありそうな方向に話を向けてみるのもいいかもしれません。更に、日ごろから自分で興味のある話題に精通しておくのもいいでしょう。これは、音楽、スポーツといった仕事に関係のない話題でも構いません。ただし、相手がその話題にまったく興味を持っていないようなら、熱心に話し続けるのは考えものですが。
ブラックユーモアは避ける
自分の失敗はいいのですが、他人の失敗をジョークにするのはやめましょう。同様に、災害、身近な人の事故や病気なども、笑いをとるネタにするのは避けましょう。
アメリカでは、スペースシャトル「コロンビア号」の事故が起こった直後に、これを題材にしたジョークが電子メールで飛び交って、ひんしゅくを買いました。こういったブラック・ユーモア(気の滅入るような陰気なユーモア)は職場に相応しくありませんから。
雑談やジョークは頭を鍛える
職場を和やかにする以外に、人を笑わせるために頭を使うという行為は、アイデアを育てることにもつながります。また、雑談は、知識や知恵を蓄えることにもなります。
みんなで雑談をわいわいやっているうちに、上司や同僚との距離が縮まって、仕事のアイデアが沸いてくることもあります。そういう意味ではダジャレや小咄も決して無駄ではないのです。
その他の仕事に役立つコミュニケーション能力
PROFILE
朽木ゆり子(くちきゆりこ)
東京生まれ。国際基督教大学卒、同大学院修士課程修了後、ニューヨークのコロンビア大学大学院で学ぶ。帰国後、フリーランスのライター・編集者を経て雑誌エスクァイアの副編集長に。94年、家族と共にニューヨークに移住。著作にはアート関係のノンフィクション『盗まれたフェルメール』(新潮社)『パルテノン・スキャンダル』(新潮社)など。そのほか『はたらく女性のための英会話レスキューブック』(集英社)では、仕事を助ける英語コミュニケーションを解説した。
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