この自己PR例文へのアドバイス
短い文章となるため、一番伝えたいことを端的に表現するのがポイントです。こちらの例文では、自分が何を考えて仕事をしていたのかが記載されています。
また、結果としてどのようなことができたか、この力を今後仕事でどう生かしていきたいかが分かりやすくまとめられています。
更新日:2025年04月07日
仕事で必要とされる協調性とはどのようなものか、就職・転職活動で自己PRにつながる協調性とは何かを解説します。
協調性を身に付ける方法や、履歴書、職務経歴書、面接で使える職種別の自己PR例文やエピソード例も参考にしてください。
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協調性とは、ただ周囲の人と仲良くするだけでなく、立場や主張が異なるメンバーとも円滑にコミュニケーションを取り、同じ目標に向かって仕事を進める能力のことです。
「協調性がある人」というのは、何でも「はい」と答えるイエスマンや、すべてに「そうだね」と同調できる人の意味ではありません。
周りに合わせるだけでは、採用担当者から「主体性がない」と判断される可能性もあります。
そのため自己PRでは、周囲の人とお互いの役割を認識して連携を取れる人材であると分かりやすくアピールすることが大切です。
企業によって捉え方が異なる場合もありますが、どんな仕事でも協調性は重視されます。では、仕事において協調性はなぜ必要とされるのでしょうか。
職場では円滑なコミュニケーションが求められます。
例えば、取引先とトラブルが発生した際には、問題を解決するために上司や同僚に相談し、柔軟な対応を取る必要があるでしょう。
協調性は、社内だけではなく取引先との良好な関係を築くうえでも大切なスキルです。
会社は一つのチームで動いています。そのため、周りと協力して円滑に仕事を進める力が求められます。
社会に出ると、年が離れている人や、自分とは性格が合わないと感じる人とも一緒に仕事をしていかなければなりません。学生時代は気の合わない人と距離を置くこともできましたが、会社ではどんな人とでも協力しながら仕事に取り組む姿勢が必要です。
企業は、目標に向かって組織や業務全体を推進できる人材を求めています。
協調性のある人は周りの意見に耳を傾け、チームの状況を考えて臨機応変に行動できるため、評価されるでしょう。
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協調性がある人の多くは、主に以下のような特徴を持っています。
協調性のある人は高いヒアリング力を持っており、相手の話をしっかりと聞いて心地良いコミュニケーションを取っています。
特に営業職や企画職では相手の意見を聞く機会が多く、ヒアリング力は大きな武器となります。相手のニーズを把握できれば、新規顧客の獲得や新しい商品の開発につながるかもしれません。問い合わせやトラブルに適切に対応できるコミュニケーション能力は、企業の利益にもつながります。
会社という組織で働くうえでは、感情的な行動を控える必要があります。
周りに配慮せず自分勝手な発言をしたり、個人的な行動を取ったりしていては、周囲の雰囲気を悪くしてしまいます。
その点、感情的にならず周囲の状況に合わせて臨機応変に対応できる人は、協調性を持った人物と言えるでしょう。イレギュラーなトラブルに遭遇しても冷静に対応できるはずです。
どんな企業や組織にも決まり事があります。社内規則やコンプライアンスといったものだけでなく、業務の進め方やチーム運営におけるルールが守れなければ、組織としての総合力が発揮されません。
ルールをきちんと理解し、そのうえで仕事に取り組む姿勢があれば、協調性を持った人物だと思ってもらえるでしょう。
人をまとめることが得意であれば、相手を理解し、協力しあう目的やメリットを上手に伝えられる人と言えます。特にリーダー気質の人に多く見られる協調性の特徴です。
企業では、複数の社員が協力して一つのプロジェクトを行う場面がしばしばあります。チームをまとめて行動する力は、社会で活躍するうえで重要なスキルです。
リーダーや仲間を補佐したり、周囲の相談役としてチームを支えたりできることも、協調性を持った人物の特徴の一つと言えます。
ほかの人をよく観察して素早く行動できるため、スムーズにサポートやフォローに入れます。
協調性がある人に対して、協調性がないと思われてしまう人にはどのような特徴があるのでしょうか。想定される具体的な行動を確認していきましょう。
協調性がない人の特徴として、臨機応変に行動できない、つまり融通がきかないことが挙げられます。
ほかの人の意見を受け入れられなかったり、任された仕事以外はやらなかったりするようなケースです。
融通のきかない人は、「人は人、自分は自分」と考えている傾向があり、周囲の状況に気づいていない可能性や、そもそも興味がない可能性もあります。
協調性のない人は、相手が話をしていても、自分に関係がなかったり興味がなかったりする内容は上の空になりがちです。
その一方、自分の話ばかりを長々としてしまうこともあります。
このような自己中心的行動は、企業で働くうえではデメリットとなるでしょう。
協調性のない人は、周囲の雰囲気を読むことを苦手としている場合があります。
周囲の状況を察知して「同僚が困っているから手伝おう」「お客さまが来たから声をかけよう」といった行動ができれば、業務はより円滑に進みます。
自分から積極的に周りの社員と協力し、一つの仕事を成し遂げる力が必要です。
無断欠席や遅刻を繰り返したり、場や相手の状況を考えずに自分勝手な振る舞いばかりしたりしていると、協調性がないとみなされてしまいます。
社内のルールや状況をわきまえ、逸脱した行動を取らないように気を付けましょう。
協調性とは、自分をないがしろにすることではなく、自分はこうありたいと考えたうえで相手と関わっていく力と言えます。
そうした力を身に付けるために最も大切なことは、相手に関心を持ち、周囲の様子をよく観察することです。
協調性を身に付けるには、苦手なタイプの人を避けるのではなく、相手に興味を持って意識的に接することが大切です。
相手の短所を探すのではなく、長所を見つけるようにしてみましょう。
相手の状況を観察し、これから何が起きるか、なぜそうなったのか、解決するためにはどうすれば良いかをイメージしてみるのも一つの方法です。
相手の様子をイメージできれば、どのように関わるべきかが自然に見えてくるでしょう。困っていればサポートし、話を聞いて一緒に解決策を見つけることなどが考えられます。
日々の生活や業務で、相手の状況や求められていることをイメージするよう心掛ければ、協調性を持つ人材として成長できるはずです。
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同じ自己PRでも履歴書と職務経歴書によって適切な文字数が異なります。それぞれの例文を参考に調整してください。
【150文字前後】
履歴書のフォーマットによって文字数を調整します。記入欄の8割以上が埋まることを目安にすると良いでしょう。
事務職・営業職・販売職の例文と、それぞれへのキャリアアドバイザーからのアドバイスを紹介します。
同僚と円滑なコミュニケーションを取るために、常に相手が求めていることや、どのような仕事の仕方をする人なのかを考えて行動しています。
それぞれに合わせたサポートをすることで、「仕事がスムーズに進む」と喜ばれました。貴社でも、このように協調性を生かし、積極的にコミュニケーションを取り、成果につながる仕事をしていきます。
キャリアアドバイザー・谷所
短い文章となるため、一番伝えたいことを端的に表現するのがポイントです。こちらの例文では、自分が何を考えて仕事をしていたのかが記載されています。
また、結果としてどのようなことができたか、この力を今後仕事でどう生かしていきたいかが分かりやすくまとめられています。
学生時代の○○○(団体スポーツ)の経験から、チームでの業務遂行が得意です。進捗状況を頻繁に確認しながら業務を進めています。
当初は定期報告で状況を確認していましたが、工程表と声掛けを活用することで、遅れているメンバーを把握しやすくなり、3カ月連続で目標を10%上回る成果を達成できました。この協調性を大切にしながら、貴社に貢献してまいります。
キャリアアドバイザー・谷所
自己PRには、具体的なエピソードを盛り込むのが効果的です。
ここでは、営業職に欠かせないコミュニケーション能力だけではなく、業績を追究する姿勢が分かるようにまとめられています。「3カ月」「10%」など具体的に数字を入れることで客観的な情報が伝わり効果的です。
また、第二新卒など学校を卒業してから期間が短い場合は、仕事に関連するアピールに加えて、学生時代の経験を盛り込むことも可能です。
スタッフ同士のチームワークを大切にして、販売の仕事を担当しました。売り場の違うスタッフともコミュニケーションを取り、情報の共有や交換に努めました。
スタッフ同士、同じ失敗を繰り返さないよう、自分がうまく解決できたことについて悩んでいるスタッフがいたら、積極的にサポートしてきました。このように協調性を大切にし、貴社に貢献してまいります。
キャリアアドバイザー・谷所
これまでどのような仕事を担当し、どういった行動をしていたかが具体的に分かることも大切です。
また、他者と積極的に関わっていたエピソードは協調性のアピールにつながります。ただ「協調性がある」と書くのではなく、どのような協調性を持っているか具体的に説明してください。
【300文字前後】
続いて、300文字前後のPR例文をご紹介します。文字数が増えるぶん、より具体的なエピソードを含めることが可能です。こちらも事務職・営業職・販売職それぞれの職種に合わせた例文を解説していきます。
相手の状況や気持ちを把握し、適切な対応ができます。
前職では営業のサポートにおいて、常に「相手が求めているものは何か」「どのような仕事の仕方をするのか」を考え、自分に求められていることは何かを意識して行動していました。
例えば、こちらから先回りして資料を用意することを喜んでくれる方もいれば、自分が出した詳細な指示どおりに準備してもらうことを好む方もいます。
それぞれのやり方を把握し、準備不足や間違いがないようにしていました。その結果「仕事がスムーズに進む」と喜んでいただくことができました。
貴社でも、積極的にコミュニケーションを取り、成果につながる仕事をしていきたいと思います。
キャリアアドバイザー・谷所
事務職はサポート役にまわる機会の多い職種です。そのため、周囲の状況を把握する能力や相手に合わせて行動する能力はアピールポイントにつながります。
ミスをしないように気を配っていたエピソードも好印象を与えるでしょう。応募する企業でも経験を生かしていきたいと一言添えれば、きれいな文章にまとまります。
学生時代の○○○(団体スポーツ)の経験から、チームでの業務遂行が得意です。以前は、定期報告の場で状況を確認していましたが、業務の遅れているメンバーのフォローが間に合わないことが多々ありました。
そこで、工程表を作成し、毎日業務の進捗を入力してもらうと共に、メンバーにこちらから声を掛け、表情や様子をうかがいながら状況を確認することで、業務が遅れているメンバーをより早く把握しフォローしました。
また、業務が早く終わったメンバーもフォローにまわることができるようになったので、チーム内での団結も強くなり、3カ月連続で目標を10%上回る成果を達成することができました。このように協調性を大切にしながら貴社に貢献してまいります。
キャリアアドバイザー・谷所
営業職では、積極的に行動できる人材が求められます。そのため、ほかの人に積極的に関わっていく力やチームをまとめる力をアピールできるエピソードが効果的です。
成果を数字で表現することも、より良い印象を与えることにつながるでしょう。
協調性のあるチームワークで、仕事に取り組みます。
家電販売を担当していた際、自分の担当以外の商品について質問された場合でも、せっかくのお客さまが他店に流れないよう、常にスタッフ同士で連携していました。
自分がうまく答えられない質問を受けた際には、担当スタッフに内線を入れ、お客さまを売り場までご案内することで、スムーズに対応を引き継ぐことができ、スタッフ・お客さまの双方に喜ばれました。
また、人の顔を覚えるのが得意なので、お得意さまが来店された時には、新人のスタッフにはお名前を小声で教えて、自分だけでなく店舗全体として好印象な接客ができるように工夫しました。貴社でもこのように協調性を大切にし、貢献してまいります。
キャリアアドバイザー・谷所
販売職は顧客と接する機会の多い職種です。そのため、顧客と関わるなかでどのような行動を心掛けていたかが分かるエピソードが求められます。
また、「人の顔を覚えることが得意」など職種に生かせる特技を記載しても良いでしょう。その特技を踏まえたうえで協調性をアピールすることが重要です。
履歴書は文字数が限られているので、協調性を裏付ける内容としては「自分に求められていることは何かを考えて行動していた」「チームの状況をよく見るよう心掛ける」「スタッフ同士の連携を大切にしている」など、簡潔に自身が実践していることを記載します。
一方、職務経歴書で協調性を自己PRする場合には、具体的なエピソードを添えて、あなたに協調性があると納得してもらうことが大切です。
大きなことでなくても構いませんので、「自分に求められている役割をどのように果たしたか」「周囲と円滑なコミュニケーションを取ることで、どのような成果につながったのか」など協調性を発揮した具体的なエピソードを交えて伝えましょう。
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応募書類と面接で、自己PRを変える必要はありません。書類では書き切れなかったことや、より具体的な内容を加え、採用担当者が実感を持って理解でき、説得力のある自己PRを目指しましょう。
面接で協調性を自己PRする際には、職務経歴書に書いた内容をもとに、実際に声に出して読んでみて、1分くらいに収まる長さにまとめてみましょう。
最初に「私の強みは協調性です」と強みを述べ、次に理由やエピソード、実績といった根拠、最後に応募企業で強みをどう生かせるかを伝えます。
本来自己PRとは、「企業が求めている人材にいかに自分がマッチしているか」をアピールするものです。
「どれだけ優れたスキルを持っているか」ではなく、「企業が求める人物像と合っている」ことが大切です。
まずは応募したい企業の求人情報をしっかり読み込み、「求めている人材」に合わせて生かせるスキルや経験を自己PRしましょう。
面接で「職場で相手から自分と違う意見を強く主張されたらどうしますか」などの質問に、「強く言われると、違うと思ってもなかなか声を上げられない」など、相手の言いなりになってしまうような答えだと、「協調性があるのではなく人に流されやすいのでは」「必要な時に自分の意見を言えない、または自分の意見がないのでは……」と思われてしまうかもしれません。
協調性とは、相手の言いなりになることとは違います。相手の意見を受け入れたうえで、自身の意見をしっかり言葉にできることもビジネスシーンでは重要です。
また、前職の実績を伝える際に自分の成果ばかりをアピールしたり、自分一人の手柄であるような話し方をしたりしてしまうと、「本当に協調性があるのかな……」と面接官の懸念材料となってしまいます。
面接の際は自己PRの内容と矛盾した受け答えや、言動にならないように注意しましょう。
企業は、ただ周囲と仲良くできるだけではなく、円滑なコミュニケーションで仕事の成果を出せる人材を必要としています。
これまでの自分を振り返り、協調性のある行動ができていたか、もう一度考えてみましょう。
協調性は、今からでも身に付けることが可能です。相手に興味を持ち、周囲の状況をよく観察してみましょう。きっと相手の立場に立った行動ができるようになります。
想像力を働かせ、周囲とのより良いコミュニケーションが取れる人材を目指してください。
監修者
谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
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