退職願・退職届はメールで送っても良い? 送付時のマナーや例文
更新日:2024年12月10日


記事まとめ(要約)
- 退職願や退職届をメールで送っても法的な問題はない
- 社会人のマナーとしてはメールよりも手渡しが良い
- やむを得ない理由がある場合はメールで退職願や退職届を提出してよい
- 退職願や退職届を送る前に、退職の相談を行うこと。相談も口頭が望ましい
退職願・退職届をメールで送付することに問題はないか、またメールで送付する際の文面やマナーをご紹介します。
これから退職願や退職届の提出を考えている方は参考にしてください。
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退職願・退職届をメールで送っても良いの?
退職願や退職届は、メールで送っても法的には問題はありません。書面でもメール文面でも同様の効力があります。
ただし、社会人のマナーとしては手渡しするほうが望ましいです。
また、突然退職願や退職届をメールで送るのも良くありません。退職を考えている旨を相談し、メールで送ることの了承を得たうえで送付します。
そもそも退職願・退職届とは? 意味と提出するタイミングの違い
退職願とは、会社に対して退職を願い出て、退職の許可を得るための書類を指します。場合によっては会社から退職することを拒否されることもありますし、退職願を提出後でも自分から退職を撤回することもできます。
退職届は自身の退職を正式に伝える書類であり、会社に退職の可否を問わないものです。原則、退職届の提出後は退職を撤回することはできません。
一般的には、まずは退職を決意した時に退職願を作成し、直属の上司に提出し、退職の許可が得られたら退職届を作成して、同じく直属の上司に提出する流れとなります。
マナーとしてはメールよりも手渡し
退職願や退職届の提出は、書面でもメールでも法的に問題ありませんが、社会人のマナーとしては書面で上司に手渡しするほうが望ましいでしょう。
上司の了承を得ることなくいきなりメールで退職願や退職届を送っても、上司がメールを見なかったり、返信をくれなかったりして、円満に退職できない可能性があります。
ただし、上司との普段のやりとりがほとんどメールで行われている場合は、退職願や退職届をメールで送ることの了承が得られれば、メールでの送付でも心証を悪くせずに済むでしょう。
なお、事前の相談をせずに突然退職願や退職届をメールで送るのは控えましょう。最初に退職を考えている旨を相談したうえで手渡しするのが良いです。
手渡しが難しい場合はメールでよいことも
手渡しが難しい場合は、退職願や退職届をメールで提出しても問題はありません。
例えば、入院中で会社に行くことができない場合、リモートワーク勤務で会社が遠方にある場合などが主な理由として挙げられます。
ただ、前述のとおり突然退職願や退職届をメールで提出するのはおすすめできません。事前に退職の意向を示し、相談をしましょう。
その際、退職願や退職届の提出方法についてメールで送っても問題ないかを確認してみてください。
メール提出後、返信がない時は
メールで提出した後、数日たっても返信がない場合は再度メールを送るか、もしくは電話などで確認を取るようにしましょう。
迷惑メールなどの別フォルダや、ほかのメールに埋もれて見られていない可能性があるためです。
退職の相談もメールではなく口頭が望ましい
退職願や退職届を提出する前の相談も、できる限り口頭で話すのが望ましいです。
文面だけでは退職の意図が伝わりづらい場合もあり、上司の心証を悪くしてしまう可能性があります。退職までの流れをスムーズに進めるためにも、口頭で申し出ることをおすすめします。
ただし、「相談の時間を作ってほしい」とメールで打診するのは問題ありません。その際は、相談させてほしい旨を記載し、具体的な退職理由などは相談の際に話すため書かなくて大丈夫です。
例文付き退職願・退職届のメール文面
上司に退職相談をする際のメール文面の例をご紹介します。それぞれ状況別に例文を記載するので、参考にしてください。
退職相談の面談を依頼する時のメールの場合
まず、退職相談をする面談を上司に依頼する時には以下のような文面のメールを送りましょう。
件名:
●●(上司の名前)様(または○○部長など)へ、面談のお願い
本文:
●●様
お疲れさまです。××です。
突然のご連絡にて申し訳ございません。
お忙しい中恐縮ですが、折り入ってご相談したいことがございます。
近いうちに30分程お時間いただきたく存じます。
会議室等で個別にお話ができればと考えております。
ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
面談を依頼する段階で、退職を申し出る必要はありません。「相談したいことがあるので、時間を作ってほしい」ということが伝われば良いです。
実際に面談することになった際に、口頭で退職の意思を伝えるようにしましょう。
出社での相談が難しい場合
出社して上司に退職の相談をするのが難しい場合は、以下のような文面のメールを上司に送りましょう。
件名:
●●(上司の名前)様(または○○部長など)へ、退職のご相談
本文:
●●様
お疲れさまです。××です。
突然のご連絡にて申し訳ございません。
実は、◯月をめどに退職を考えております。
メールでこのような連絡を差し上げるのが失礼であることは承知のうえですが、
体調不良のためオフィスへの出社が難しく、何卒ご容赦ください。
私の都合で大変恐縮なのですが、今後についてメールにて相談させていただければ幸いです。
お忙しいところ申し訳ございませんが、ご確認のほどどうぞよろしくお願いします。
退職の意思とおわびの言葉を記載し、退職について相談させてほしいと伝えるようにしましょう。
メールに退職願・退職届のファイルを添付する場合
退職願や退職届をメールで送る場合、Wordなどで作成したものをPDFにして、メールに添付して送るのが一般的です。その際は、メール本文に書類を添付している旨を記載しましょう。
なお、就業規則でメール送付に関するルールが指定されている場合もあるため、事前の確認をおすすめします。メールの文面は、下記を参考にしてください。
件名:
退職願(退職届)の送付 ××(あなたのフルネーム)
本文:
●●(上司の名前)様(または○○部長など)
お疲れさまです、××です。
本メールの添付にて退職願(退職届)をお送りいたします。
お手数ですがご確認のほどよろしくお願いします。
メール文面はシンプルに、退職願や退職届を添付していることが伝われば問題ありません。
添付する退職願や退職届の書き方は、下記を参考にしてください。
退職願をメール本文に記載する場合
退職願をメールの本文に記載して提出する場合の文面について、以下を参考にしてください。
件名:
退職願 ××(あなたのフルネーム)
本文:
●●(上司の名前)様(または○○部長など)
お疲れさまです、××です。
退職願を以下のとおりお送りします。
お手数ですがご確認のほどよろしくお願いします。
==================
退職願
令和〇年〇〇月〇〇日
株式会社xxxx
代表取締役社長 △△様
<自分の所属部署><フルネーム>
私儀、
このたび、一身上の都合により、令和〇年〇〇月〇〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
以上
==================
退職希望日・会社名・代表者名・自分の所属部署・自分の名前の記載漏れがないように注意しましょう。また、退職願を提出する時点では退職が確定しているわけではないので、退職したいと考えている旨の文を記載します。
退職届をメールの本文に記載する場合
退職届をメールの本文に記載して提出する場合の文面について、以下を参考にしてください。
件名:
退職届 ××(あなたのフルネーム)
本文:
●●(上司の名前)様(または○○部長など)
お疲れさまです、××です。
退職届を以下のとおりお送りします。
お手数ですがご確認のほどよろしくお願いします。
==================
退職届
令和〇年〇〇月〇〇日
株式会社xxxx
代表取締役社長 △△様
<自分の所属部署><フルネーム>
私儀、
このたび、一身上の都合により、令和〇年〇〇月〇〇日をもって退職いたします。
以上
==================
退職願との違いは、退職する旨を明確に記載することです。
退職日当日のメール文面
社内に対して退職日当日に、もしくは有休消化などのために最終の出社となる日に送るメール文面については、以下を参考にしてください。
件名:
退職のごあいさつ ××(あなたのフルネーム)
本文:
皆様
お疲れさまです、××です。
私事で恐縮ですが、このたび〇〇月〇〇日をもって退職する運びとなりました。
本来であれば直接ごあいさつすべきところ、メールでのご連絡となりますことお許しください。
これまで皆様には大変お世話になりました。おかげさまでさまざまな経験を積ませていただきました。
この学びを今後のキャリアにも生かしていきたいと思います。
皆様のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。今まで本当にありがとうございました。
最後に、私の今後の連絡先を記載いたします。何かございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。
メールアドレス:xxxx@xxxx
電話番号:xxx-xxxx-xxxx
これまでお世話になった感謝の気持ちと、必要であれば今後の自身の連絡先を記載します。
退職あいさつについては、以下で詳しく解説しています。
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退職願・退職届をメールで送る際の注意点
退職願・退職届をメールで送る際には、押さえておくべき注意点があります。4つのポイントを解説します。
メールの件名は分かりやすく
メールの件名は、「退職願 氏名」「退職届 氏名」と記載するのが適切です。メールを受け取った上司が件名を見ただけでどういった内容か把握できるようにするためです。
また、メールの件名には書面で提出する際の表書きと同じ役割があるため、何の連絡なのかを明確にするよう心掛けましょう。
退職理由は一身上の都合でよい
退職願や退職届に記載する退職理由は「一身上の都合」で問題ありません。具体的な理由は書かなくて大丈夫です。
退職相談時点のメールであれば、なるべくネガティブなことは書かず、「新しく挑戦したいことが見つかった」など、ポジティブな退職理由であれば書いても良いでしょう。受け取る相手に応援してもらえるような内容がベストです。
丁寧な言葉遣いを意識する
親しい付き合いの上司であっても、正式なビジネス文書である以上、丁寧な言葉遣いを意識しましょう。
正しい敬語を使っているか、プライベートな内容や仕事への不満を書いてしまっていないか見直してからメールを送信することが大切です。
人事担当者にもメールを送る
退職届を提出する際は、人事担当者をメールのCCに入れるようにしましょう。
上司によっては、引き留めを考え、預かった退職届をすぐに人事担当者に連携しないケースがあるかもしれません。確実に受理してもらうためにも、上司だけではなく人事担当者をCCに入れて退職届を提出するのがおすすめです。
ただし、退職願の段階であれば宛先は上司だけにします。相談の段階で人事担当者にも同様の内容を送ってしまうのは、上司の立場からすれば気持ちの良いものではありません。まずは上司に直接相談しましょう。
退職願・退職届のメールに関するよくある質問
最後に、退職願・退職届のメールに関してよくある質問をまとめました。
退職願や退職届のメールはいつ送るのが良い?
法的には2週間前までに退職の申し出をすれば問題ありませんが、退職の意思が固まった時点で早めに上司に相談して送るようにしましょう。
手続きや業務の引き継ぎを考えると、2週間前では上司や同僚、お客さまにも負担を掛けてしまうかもしれません。就業規則で1カ月前や2カ月前と規定されているケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
正社員でもメールで退職願や退職届を送って良い?
雇用形態を問わず、退職願や退職届をメールで送ることに問題はありません。
ただ、マナーとしてはまず対面で退職の意思を伝え、書類を手渡すのがおすすめです。手渡しが難しい場合に限り、メールで送るようにしましょう。
退職願や退職届をメールで送ればすぐに退職できる?
退職願や退職届をメールで送ってから退職までには少なくとも2週間かかるため、即時に退職することは原則として難しいです。
すぐに退職したい場合は別途会社側の承認を得る必要があり、メールだと返事を待つ必要があるため、余計に時間がかかってしまうかもしれません。
返事を待つ時間を考えても、対面のほうが退職手続きをスムーズに進められるでしょう。
退職願や退職届の提出後、どうしても会社に行きたくない場合は、残っている年次有給休暇の利用などを検討しましょう。
退職願や退職届をメールで済ませても必要な書類は受け取れる?
上司や人事担当者と必要なやりとりを経たうえで退職願や退職届をメールで済ませれば、退職証明書、離職票、源泉徴収票など、必要な書類は問題なく受け取れます。
しかし、突発的にメールで退職を申し出た場合は受理されるまでに時間がかかるかもしれません。
書類がすぐに手元に届かず、失業手当や年金の手続きがスムーズに進まない可能性があります。事前に退職の相談と退職関連書類の提出方法について確認を取ったうえで、メールを送るようにしましょう。
退職願や退職届はメールと郵送どちらが良い?
メールでも郵送でも提出することは可能です。
メールの場合はこの記事で解説した文面や注意点を参考に進めてください。
退職届を手渡しで受け取ってもらえず郵送で送る場合は、確実に受理してもらうためにも内容証明郵便での送付をおすすめします。また、退職願や退職届を郵送した旨を別途メールで伝えておきましょう。
ただし、繰り返しになりますが、できる限り対面で渡すべきであることに変わりはありません。
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まとめ
退職願や退職届をメール送付することに法的な問題はありませんが、社会人のマナーとしてはできる限り手渡しすべきです。メールは対面での対応が難しい場合のやむを得ない手段であると考えましょう。
退職にまつわる手続きは、会社側にも少なからず負担がかかる業務です。だからこそ、マナーを守って丁寧に進めましょう。お世話になった会社での最後の仕事と考え、誠実に対応するようにしてください。
監修者

谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
マイナビ転職 編集部
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