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雇用保険被保険者証とは? いつ必要? 再発行についても解説【社労士監修】

雇用保険被保険者証について専門家が解説

転職の際に必要なものの一つに「雇用保険被保険者証」があります。ただ、転職経験のない人の中には「この言葉を初めて耳にする」「雇用保険は会社に任せきりで、転職に必要だとは思わなかった」という人もいるのではないでしょうか。

そこで、いざという時に困らないように、雇用保険被保険者証とは何か、いつのタイミングで必要になるのか、紛失した場合の対処法などについて解説します。

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雇用保険被保険者証とは?

雇用保険被保険者証とは、簡単に言うと「雇用保険に加入した際に発行される証明書」です。所持していることで、自分が「雇用保険加入者であること」の証明になります。転職をする際、転職先の会社でもこの雇用保険は引き継がれるため、入社手続きで雇用保険被保険者証の提出が求められます。

雇用保険の加入手続きは労働者ではなく、就職した会社が行います。そして、雇用保険被保険者証が発行されると、原則労働者に手渡されます。

しかし、そもそも雇用保険被保険者証の存在を知らない人や、見たことがないという人もいるようです。なぜなら平成15年4月以前は多くの場合、発行後本人には手渡さず、紛失しないように会社で保管し、会社を退職する際に初めて本人に手渡していたのです。現在でも会社で保管しているケースもあるようなので、まずは自分の手元にあるかどうかを確認しましょう。

「雇用保険被保険者」になるための加入条件とは?

そもそも雇用保険は「会社に雇用されていれば誰でも加入できる」というわけではなく、一定の適用要件を満たさなければなりません。

適用要件は次の2つです。
【1】1週間の所定労働時間が20時間以上であること
【2】31日以上引き続き雇用されることが見込まれること
まず、1週間の所定労働時間が20時間以上である必要があります。つまり、週に数回、短時間しか働かない学生アルバイトなどは対象外です。

ちなみに所定労働時間とは拘束時間ではなく、純粋に労働に従事していた時間を指します。仮に1日7時間、週に3日勤務で、そのうち1時間の休憩時間を与えられている場合は週の所定労働時間は18時間となり、雇用保険の対象外です。

次に、31日以上引き続き雇用されることが見込まれる必要があります。つまり、1週間だけの短期アルバイトなどの場合は雇用保険の対象にはなりません。

逆に言えば、この2つの条件を満たしていれば雇用保険に加入しているはずなので、退職の際には在職中に「雇用保険被保険者証」の有無を確認しておきましょう。

「被保険者番号」から分かること

雇用保険被保険者証には、一人に一つ11桁の「被保険者番号」が割り当てられています。被保険者番号は転職や引っ越し、再就職によって変わることはなく、転職先の会社で入社手続きが行われる際、同じ番号がそのまま引き継がれます。転職の際に雇用保険被保険者証が必要になるのは、このためです。

▼転職先に提出する雇用保険被保険者証のイメージ

※書式や記載内容が異なる場合があります。「被保険者番号」は雇用保険被保険者証の中段に記載があります。

雇用保険被保険者証のイメージ見本

前述のとおり、被保険者番号は原則として一人につき一つ割り振られ、転職や再就職をする場合でも番号の変更はありません。「雇用保険番号から、職歴が分かってしまう?」「2回目の転職であることが、番号からばれる?」といった心配をする人もいるようですが、ここについては心配無用です。被保険者証に記載されている雇用保険番号だけでは、転職履歴や職歴は分からないようになっています。

ちなみに、雇用保険被保険者証を受け取る際にセットになっている「資格取得等 確認通知書」という部分には、前職の会社名などが書かれています。が、転職先の会社に提出する際、この部分は切り離しても問題ありません。

雇用保険被保険者証に有効期限はある?

「雇用保険被保険者証の被保険者番号は、転職や再就職をしても原則変わらない」と書きましたが、実際には「有効期限」は存在します。

退職から7年以上たった場合(7年以上雇用保険適用下で働いていない場合)、その番号はハローワークのデータから抹消されてしまいます。例えば、出産を機に退職し7年以上たって子供が大きくなってから再び働き始める、あるいは、長年に渡って個人事業主として働いていた、などといったケースが当てはまるでしょう。

こういった場合、以前までの被保険者番号はすでに失効しているため、再就職先の会社が新たに雇用保険被保険者証の発行手続きをし直し、新たな番号を取得することになります。何らかの事情で7年以上雇用保険適用下で仕事をしていなかった場合には、注意が必要です。

雇用保険被保険者証と離職票の違い

会社を辞めた時に渡されるものとして、雇用保険被保険者証のほかに「離職票」があります。正式名称を「雇用保険被保険者離職票」と言い、雇用保険被保険者証と名称がよく似ています。そのため、両者はよく混同されがちですが、まったくの別物なので注意しましょう。

まず、離職票とは退職した事実を証明するものです。しかし、雇用保険被保険者証と違って転職先への入社時に提示を求められることはほとんどありません。もし、提示を求められた場合も、「前の会社を本当に退職しているのか確認したい」などの限定的な目的に限られます。

離職票は主に、ハローワークで基本手当(失業保険給付)の申請を行う際に、失業中であることを証明するために必要となります。つまり、雇用保険被保険者証が再就職の際に必要な書類であるのに対して、離職票は失業中に必要な書類です。

離職票は、退職日からおおむね10日前後で受け取ることができます。離職票は離職票1と離職票2に分かれています。そのうち、離職票1には氏名やマイナンバー、退職する会社の名称、失業保険給付の払い渡しを受ける金融機関などが記されています。

一方、離職票2に記載されているのは氏名や退職した会社の名称、住所、退職前の賃金の支払状況、退職の理由などです。そして、失業保険の給付額は離職票2の退職前賃金額と退職理由を見て判断されることになります。

≫【社労士監修】失業保険受給の流れや条件、手続きの解説はこちら

したがって、退職時にはそれぞれの違いをしっかり理解したうえで、書類がすべてそろっているかを確かめることが大切です。

雇用保険被保険者証が必要になるタイミング

雇用保険被保険者証は、転職が決まった際、転職先の会社に提出する必要があります。前述のとおり、入社手続きのタイミングで雇用保険被保険者証の被保険者番号を使って、雇用保険の引き継ぎをしなければならないからです。

転職先の会社には、原則原本を提出します。ただし手続きに必要なのは被保険者番号なので、原本ではなくコピーでも構わないとされることもあるようです。いずれにしても、転職先の指示に従って提出できるように準備しておきましょう。

また、退職後すぐに就職先が見つからない場合に失業給付の申請をする、教育訓練給付金の支給を受ける、といった際にも被保険者番号は必要になります。

雇用保険被保険者証を会社が保管している場合、いつもらえる?

もし雇用保険被保険者証を会社が保管している場合、「いつもらえるのか」「もらえない場合はどうするのか」気になりますよね。一般的に、雇用保険被保険者証は退職する会社から退職する日に渡されます。そうでない場合、源泉徴収票や離職票が送られてくるタイミングで一緒に郵送されることが多いようです。

こういったタイミングであれば、「転職先での入社手続きに間に合わない」ということはまずありません。ただ、万が一「退職後、会社から雇用保険被保険者証がもらえない」「入社の手続きに間に合わないかも」という場合には、退職した会社へ直接問い合わせましょう。受け取るのを忘れてしまったから、あるいはギリギリ待って届かなかったからといって、原則的には「転職先の会社に提出しない」という選択はありません。急ぎで必要な場合には、以下を参考にハローワークへ行き、即日再発行を依頼しましょう。

どうしても雇用保険被保険者証の提出を入社日に間に合わせることができない、という場合には、転職先の会社の指示に従って、なるべく早く雇用保険被保険者証を提出できるようにしましょう。

雇用保険被保険者証が手元にない…… 紛失した場合は再発行できる?

雇用保険被保険者証が「どこにいったか分からない」「紛失してしまった」あるいは「そもそも受け取っていなかったことに気が付いた」というケースがあるかもしれません。雇用保険被保険者証は小さなものなので気を付けて保管が必要ですが、紛失してしまった場合には、以下を参考にハローワークで再発行してもらいましょう。

雇用保険被保険者証はハローワークで即日再発行が可能

紛失した場合には、ハローワークに行って申請を行えば、雇用保険被保険者証は即日発行できます。その際には以下の書類等が必要になりますので、準備をしてから向かいましょう。

  • 運転免許証、マイナンバーカードなどの顔写真付き本人確認書類
  • 前に勤めていた会社の名前、本社所在地や電話番号が分かるもの
  • 官公署から発行・発給された資格等の証明書など
  • 事業所が手続きを行う場合には代表者印が必要(本人が手続きする場合には印鑑は不要)
  • 代理の方が申請する場合は、「委任状」、「代理人の本人確認書類」、「ご本人の本人確認書類」

ハローワークは、基本的に土曜・日曜・祝日や年末年始が休みであるため、再発行ができるのは平日のみです。再発行ができる時間についてはハローワークにより異なる場合があるため、再発行に必要な持ち物と併せて、あらかじめ確認をしておくことをおすすめします。

平日にハローワークへ行けない場合は、郵送・電子申請も可能

平日の日中は忙しくて再発行の手続きができないという場合、インターネットでの電子申請や郵送での再発行申請を行うという手があります。電子申請は24時間受け付けており、電子政府の総合窓口「e-Gov(イーガブ)」からいつでも手続きが可能です。

ただし、電子申請を行うには事前の準備が必須です。「e-Gov」で雇用保険関係の手続きの電子申請を行う際に「電子署名」を求められるため、認証局から「電子証明書」の発行を受けておく必要があります。「電子証明書」とは印鑑証明のようなもので、「電子署名」は電子手続きにおける押印や署名を意味します。手続きをしているのが間違いなく本人であることを証明するために、必要なものです。

雇用保険関係手続きに必要な「電子証明書」を発行可能な認証局については、厚生労働省ホームページを併せて参照しましょう。

雇用保険被保険者証が再発行できないケースもある?

雇用保険被保険者証は、必ず再発行できるわけではありません。

雇用保険被保険者証に有効期限はある?」にも記述したように、転職者が退職後7年以上経過している場合には、「被保険者番号」はハローワークのデータから消されてしまいます。この場合、そもそも「再発行」という手続きではなく、転職先の会社にて新しく雇用保険被保険者証の発行手続きが必要になります。

雇用保険被保険者証を理解して、転職の手続きをスムーズに!

雇用保険被保険者証とは、「雇用保険に加入した際に発行される証明書」であり、転職をすると入社手続きの際に雇用保険被保険者証の提出を求められます。

雇用保険被保険者証は原則労働者が持っているものですが、会社が保管している場合もあります。退職までに雇用保険被保険者証を受け取っていたとしても、紛失してしまったという場合は、管轄のハローワークやインターネットで再発行申請ができます。

また、「前の会社からもらうのを忘れていた」「もらった気がするが、紛失してしまった」というケースがないとは限りません。特に雇用保険被保険者証の存在そのものを知らなければそういった事態が起こりがちです。その場合は、前の職場に問い合わせましょう。

もしも分からないことや困ったことがあれば、ハローワークインターネットサービスを利用しましょう。各種申請方法などさまざまな情報が掲載されているので参考にしてみてください。

転職先で幸先の良いスタートが切れるように準備しておきましょう!

監修者

【記事監修】塚本泰久 ツカモト労務管理事務所 代表

社会保険労務士。関西地区を中心に、地域に密着した親切丁寧な事務所を目指しています。会計事務所での経験から、企業の労務管理と財務状況とのバランスを重視した適切なアドバイスを行うことで、より良い企業の体制作りをサポートしています。

マイナビ転職 編集部

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