転職先の選び方と優先順位の決め方|転職の軸を作る7つのポイント
掲載日:2025年11月27日
記事まとめ(要約)
- 転職で後悔しないための軸づくりの方法
- 求人情報で確認すべき7項目とその理由
- 譲れない条件と妥協ライン、優先順位を付ける実践ステップ
- 理想と現実をすり合わせることが成功への近道
求人情報は膨大で、応募先の選び方に迷う人も多いでしょう。後悔しないためには、希望条件に基づいて優先順位を付け、転職の軸を明確にすることが重要です。
ひと目惚れだけで応募先を選ぶのは後悔のもと
転職情報サイトで求人を検索して「なんとなく良さそうな企業を選ぶ」という方法はよくあります。
しかし、漠然とした選び方は“思いつきの衝動買い”と同じ。後悔しても取り返しがつかないこともあります。
入社後1年たっても「転職して良かった」と思える企業を選ぶには、事前の情報収集と自己分析が欠かせません。
「あって当然」の思い込みに注意
多くの転職希望者は、現職で不満な点に意識が集中しがちです。恵まれている条件については「あって当然」と考え、ノーチェックになってしまう人も少なくありません。
入社後に「こんなはずじゃなかった」と気づくのでは遅すぎます。
では、どんな項目で、どんな基準を設ければ良いのか、ステップに沿って確認していきましょう。
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Step1
求人情報で必ずチェックしたい7項目
応募先を選ぶ時は、以下の7項目を必ずチェックします。
- 職種や具体的な仕事内容
- 雇用形態
- 希望給与と必要最低金額
- 勤務時間、休日・休暇
- 勤務地エリアや通勤時間、在宅勤務の規定
- 企業規模・従業員数など職場環境
- 経営ビジョンや社風
Step2
項目ごとに基準を設定する
7つの各項目に沿って希望や条件を書き出し、自分なりの基準を明確化しましょう。
①職種や具体的な仕事内容
希望する職種や業務内容を曖昧にしたまま応募すると、入社後に「思っていた仕事と違う」というギャップが生じます。
まずは、やりたい業務(目標)と、これまでの経験からできる業務(強み)を整理しましょう。そのうえで、希望する業界や職種、担当したい業務範囲のイメージを具体化しておくことが大切です。
キャリアの棚卸しや自己分析をしておくと、判断の精度が高まります。
②雇用形態
同じ企業でも、正社員・契約社員・派遣社員など、雇用形態によって業務範囲や働き方は大きく異なります。
自分がどんな働き方を希望するのか、その理由も含めて整理しておきましょう。例えば「安定性を重視するのか」「働く時間や場所の柔軟性を重視するのか」を明確にするなどです。
③希望給与と必要最低金額
待遇は転職の満足度を大きく左右します。
希望給与を設定する前に、まずは生活に必要な最低金額を計算しておきましょう。そのうえで希望額と譲歩できるラインを決めておくと、交渉や判断がしやすくなります。
特に現職が大手企業で勤続年数が長い場合、転職後の初任給は下がる可能性があることも念頭に置いてください。転職時の給与額だけで判断せず、昇進や昇格のチャンス、将来的な収入の伸びしろなども含めて、総合的に検討することが大切です。
④勤務時間、休日・休暇
同じ「8時間勤務」でも始業・終業時刻は企業によって異なり、交替勤務や深夜勤務がある場合もあります。
休日の取り方も企業ごとに違うため、家庭状況や生活スタイルを踏まえて、対応できる時間帯の範囲や最低限確保したい休日条件を整理しておきましょう。年間休日や残業時間も要チェックです。
⑤勤務地エリアや通勤時間、在宅勤務の規定
勤務地や通勤時間も重要な判断基準です。通勤時間の上限を決めておくと、応募先を絞りやすくなります。
また、「在宅勤務あり」と記載されていても、毎日可能とは限りません。企業や部署によって条件が異なるため、面接などで実際の運用状況を確認できると安心です。
⑥企業規模・従業員数など職場環境
企業規模や従業員数は、働き方やキャリア形成に影響します。大手企業と中小企業では、昇進スピードや福利厚生、異動の有無などが異なるため、自分の希望と照らし合わせましょう。安定性だけでなく、仕事の裁量度や成長機会も考慮して検討することが大切です。
⑦経営ビジョンや社風
企業の歴史や成長フェーズによって職場の雰囲気は変わります。
上下関係の考え方、教育制度、資格取得支援、従業員の年代構成など、自分が快適に働ける環境かどうかを見極めることが重要です。
「アットホームな雰囲気」か「ビジネスライク」かなど、社風の違いも日々の居心地だけでなく、キャリア形成に影響します。
このように、7つの項目について「自分の基準」を明確にしておくことで、求人情報を見た時に冷静な判断ができます。
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Step3
優先順位を付けて、転職の軸を定める
転職の軸とは、転職先を選ぶうえで譲れない条件・価値観のことです。
ここまで、求人情報を選ぶための7つの項目と、それぞれの基準を整理しました。しかし、すべての条件を完璧に満たす企業はほとんどありません。
だからこそ、優先順位を付け、転職の軸を定めることが大切です。
1.転職の目的を踏まえて「譲れない項目」と「妥協できる項目」を考える
例えば、キャリアアップを目的とするなら「仕事内容」や「給与」が最優先になるかもしれません。一方、家庭との両立を重視するなら「休日・休暇」や「勤務地エリア」が上位に来るでしょう。
2.優先度の高い項目でも「どこまで譲れるか」を見積もっておく
勤務地エリアで「通勤時間は1時間以内」と決めていても、「1時間半までなら許容」としておくと、応募できる企業が増えます。また、希望年収を500万円と設定していても、最低ラインが450万円だと明確にしておけば、選択肢が広がります。
このように、絶対条件と譲歩できる条件を整理し、優先順位を明確にすることが転職の軸作りのカギ。求人選びの迷いが減り、応募判断がスムーズになります。
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優先順位付けワークシート(サンプル)
転職の軸を決めるために、優先順位付けワークシートを活用しましょう。
使い方
- 7つの項目ごとに「希望条件」を記入
- 「譲れない条件」「妥協できる条件」を分ける
- 優先度(★1~★3)を付ける
- 最低ラインも設定しておくと応募判断がスムーズになる
ワークシートの記入例
| 項目 | 希望条件 | 譲れない 条件 |
妥協できる 条件 |
優先度 (★) |
最低ライン |
|---|---|---|---|---|---|
| ①職種・仕事内容 | 商品企画職 | 商品企画に関わる業務 | マーケティング寄りでもOK | ★★★ | 関連業務であれば可 |
| ②雇用形態 | 正社員 | 正社員 | 契約社員(長期前提) | ★★★ | 契約社員でも福利厚生が充実 |
| ③給与 | 年収500万円 | 450万円以上 | 430万円まで | ★★★ | 430万円 |
| ④勤務時間・休日 | 9:00~18:00、土日祝休み | 年間休日120日以上 | 土日休み | ★★ | 日曜休み |
| ⑤勤務地・通勤時間 | 東京23区 | 通勤1時間以内 | 1時間半まで | ★★ | 1時間半 |
| ⑥企業規模・環境 | 従業員500名以上 | 福利厚生が充実 | 中小でも各種制度を整備 | ★ | 各種制度が整っていればOK |
| ⑦経営ビジョン・社風 | 成長志向、挑戦歓迎 | 成長志向 | 安定志向でも柔軟性あり | ★ | 柔軟な社風 |
注意
企業にだけ100点満点を望まない
転職活動でよくある失敗は、「すべての希望条件を満たす企業を探そう」とすることです。
未経験で高給与を望むなど、現実的でない条件を設定すれば、応募先が見つからず、転職活動が長期化する原因になります。経験者や実力者であっても、100%理想どおりの企業はほぼ存在しません。
転職は「理想と現実のすり合わせ」です。自分の希望と企業側の採用条件のバランスを意識しながら、現実的な選択基準を作ることが成功への近道です。
悩んだら、転職エージェントの力を借りるのも一つの選択肢
「優先順位を付けるのが難しい」「条件を整理できない」という場合は、転職エージェントに相談するのも有効です。
転職エージェントのキャリアアドバイザーが、希望条件の整理を客観的な視点でサポートしてくれるだけでなく、求人情報だけでは分からない職場環境や業務のリアルを教えてくれます。
更に、非公開求人の紹介や面接対策など、転職活動全体を支援してくれる心強い存在です。
監修者
谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
マイナビ転職 編集部
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