「会社を辞めてから、転職活動に専念したい!」「退職してもすぐに次の会社が決まるはず…」と思って会社を辞めてしまった人も多いのでは? でも、なかなか内定をもらえないというケースも多いはず。そこで今回は、ブランク(離職期間)が長くなってしまった求職者の皆さんに、転職活動を見直して内定に近づくコツをお届けします!
面接の受け答え面接で空白期間(ブランク)理由を聞かれるのが怖い
面接官はあなたを「落とすため」ではなく、「採用するため」に質問をしているということを理解しましょう。離職期間が長い転職者の場合、面接の現場で、ほぼ間違いなく「離職期間が長引いている理由」を聞かれます。
しかし、これは、健康上の理由や特別な事情があったのかどうかを確認するための質問です。面接官は、決してあなたの弱点を突いて困らせよう思って質問をしているのではありません。どうして長くなってしまったのか、その理由を聞きたいだけなのです。
大事なのは「どう答えるのが、最も自分にとって納得できるか(どもらずにしっかり言えるか)」を考えることです。つまり、そのブランクを自分がどう受け止めているか、ということです。自分自身が否定的に考えていたり、納得できていない返答をすると、おどおどしたり、卑屈な内容になってしまったり、目が泳いでしまったりします。そうすると、面接官から信頼を得るのが難しくなります。
ですから、下手に言い繕うよりは、正直に答えましょう。そこからさらに突っ込んだ質問をされたとしても、これも悪意があってのことではありません。特に営業職の募集などの場合は、相手に痛い所を突かれた時に対応できるかを見るために、わざと答えにくい質問をする場合があります。そうした際には、例えば「申し訳ありませんが、そのことについてはうまい答えが見つかりません」と正直に答えれば大丈夫。大抵の場合、面接官は次の質問へ移っていくでしょう。
面接で、一つやふたつの質問にうまく答えられなかったからといって即不採用になることは、まずあり得ません。これは書類作りにも通じることですが、面接は、自分の“できること”“長所”をアピールする場です。ブランクがあることをごまかそうとせずに、きちんと説明して、「御社で活躍したい!」と思っていることをアピールしましょう。
面接質問のサンプルチェックをしよう
ブランクがあると面接で消極的になりがち。質問サンプルを参考にして、自分自身をアピールしましょう!
特別な理由がありますか?
答え方のポイント
ブランクの理由はさまざまですが、もしブランク期間中に資格取得など目指していたものがあれば、アピールしましょう。特別な理由がない場合は無理に取り繕わずに、転職活動が長引いてしまった理由を、きちんと説明しましょう。
在職中はまとまった時間が取れず、自分の今後のキャリアを熟考することができませんでしたので、ブランク期間中はビジネス書や、インターネットなどで情報を収集したり、志望業界の先輩から話を聞いたりして、将来の方向性について考えてきました。その結果、自分はやはり○○業界にいきたいという思いを強くすると同時に、そのためには××の資格が必須であることを知り、資格の取得に向けて勉強してきました。

ブランク期間を通して、どのように成長したのかが明確なので、働く意欲が下がっていないことが伝わってきます。
在職中は多忙だったため、通常業務と転職活動を平行することができず、退社をしてから転職活動を始めました。自分自身のキャリアや将来の方向性について、改めて考えることが多く、転職情報の収集にも時間をかけたためにブランク期間がございます。現在は、自分の××を生かしながら、是非とも御社で○○をしたい、という意欲を持っております。

転職活動中に、キャリアや将来について考えたことも立派な活動です。特別な理由がない人は誠実な態度でブランクの理由を説明しましょう。
前職が激務でしたので、一度退職をし、次の仕事に向けてリセットするために、旅行に行ったり、趣味のカメラを勉強したり、読書をしておりました。

旅行や趣味などをあげるのであれば、それが志望する仕事(動機)にどのように関係するのかをアピールしましょう。
答え方のポイント
離職後にブランク期間が長引くと、退職理由が漠然としてしまうことがあります。そんな時は退職した時点に立ち戻り、ブランク期間を感じさせないような明確で前向きな志望動機を見つけましょう。また、体調不良などで退職をした人は、健康面での退職理由のほかに、スキルアップなどの希望があったのであれば、アピールをしても良いでしょう。
前職では、旅行会社の一般事務に携わっておりましたが、希望を出して社内報の編集も担当してまいりました。この経験によって、かねてから興味があった出版業界に行きたいと思うようになり、出版に必要なスキルを学ぶべく、退職をしました。前職で培った旅行業界の知識と、このたびの転職活動中で身に付けたDTPの技術を、ぜひ御社で生かしたいと考えております。

ブランク期間で習得した技術などがあれば、アピールしましょう。
前職では、自己管理が行き届かず体調を崩し、療養が必要であったということと、当時、○○を勉強したいという気持ちが強く、スキルアップを目指して退職しました。体調のほうは、担当のお医者さまからもお墨付きをいただくほど完治しておりますので、今後の業務への支障はございません。

体調を崩したこと以外にスキルアップなどをしてきた人は、アピールしても良いでしょう。また現在、完治している人は通常業務に問題がないことも伝えましょう。
かねてから自分には、営業職よりも事務的な業務のほうが向いているのでは、と思っておりましたので、自分の可能性に賭けてみたいと思い転職を決意しました。ブランク期間中は、事務ソフトのスキルを身に付けておりました。

「自分に向いている」と思った具体的なエピソードを振り返り、説得力のある根拠に結び付けましょう。

錦戸かおり(にしきど かおり) さん
キャリアカウンセラー/セミナー講師
13年間、個人と企業を結ぶ仕事に従事した後、03年に「がんばれ工房」を設立。6,000人以上の転職相談の経験から、転職するのがベストの選択かどうか、生き方・働き方から共に考える転職相談を行っている。 一人ひとりと長いお付き合いをすることで、キャリアのホームドクターとして活動中
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