
タスクとは? 意味や使い方、うまく管理する方法を解説
更新日:2025年03月07日

イラスト:山口カエ
【タスク】を要約すると……
- タスクとは、「やるべき仕事」や「任された業務」という意味!
- 緊急性の高い業務を遂行する専門部隊が「タスクフォース」
- 「タスク管理」で作業・納期を見える化し、効率よく仕事を進める
ビジネスシーンで日常的に使われる「タスク」というカタカナ用語。プロジェクトに携わる際に多用される「タスク管理」からパソコンに表示されている「タスクマネージャー」まで、実に幅広い場面で見聞きする用語です。そのタスクには、実は類義語があったり、日常使いとIT用語では意味が異なったりします。
それぞれのシーンで使われているタスクの意味、きちんと理解できていますか?
あまりに社会に浸透している言葉だけに、聞いたことのない表現に遭遇しても「今更聞けない」なんてことにもなりかねません。コミュニケーションや業務に支障をきたさないよう、タスクの正しい意味や使い方、類語との使い分けなどについて解説します。
INDEX
タスクとは? 英語の意味、IT用語としての意味から解説
ビジネスシーンで日常的に使われる「タスク」は、英語の「Task」からきているカタカナ用語です。
英語の「Task」の意味を辞書で引くと、「(やるべき)仕事、任務、作業」といった意味が載っています。 では具体的に、どのような業界やビジネスシーンで使われ、その意味合いはどう変化するのでしょうか?
より使われることが多い業界は、IT業界です。IT用語としてのタスクには、「コンピュータ内でOSが処理する仕事の最小単位」という意味があります。同時に一つのタスクしか実行できないOSの構造を「シングルタスク」と呼び、逆に同時並行で複数のタスク処理ができる場合には「マルチタスク」と呼ばれます。シングルタスク、マルチタスクという言葉も、ビジネスシーンではよく登場しますよね。これはもともと、IT用語から派生しています。
このように、さまざまな使われ方をするのがタスク。似たような意味のカタカナ用語なども例に挙げながら、正しい意味と使い方を見ていきましょう。

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ビジネスシーンで多用されるタスク。シーンごとの使い方と例文
タスクには、「やるべき仕事・作業」といった意味があることを上述しました。ビジネスシーンで用いられる場合、「自分に任された仕事」「自分が行うべき作業」といった意味で使われます。
ではタスクを会話や文章に入れ込む場合、どういった使い方があるでしょうか。
仕事であるからには、管理が必要。「タスク管理」の使い方と例文
やるべき仕事があるかぎり、具体的な業務の内容や納期の見える化、しかるべき業務の割り振りや優先順位の設定は非常に重要です。これらをまとめて言い表すことができるのが「タスク管理」です。
タスク管理は、以下のように使うことができます。
- 例文:「業務効率化を図るため、Aプロジェクトでは徹底したタスク管理を行っている」
- 日本語で言い換えると:「業務効率化を図るため、Aプロジェクトでは業務を細分化して割り振り、見える化と進捗管理を徹底している」
効率よく業務を進めるために、タスク管理は非常に有効です。チームやプロジェクトをリードする立場のリーダーには、求められるスキルと言えるでしょう。
またタスクの類語でToDoという言葉もありますが、ビジネスシーンにおけるこの2つの意味には違いがあります。業務に明確な期限が設定されている場合はタスク、されていない場合にはToDoを使うのが一般的です。
どんな時に使われる? 「マルチタスク」「シングルタスク」の使い方と例文
業務の話や進捗管理をしていく仕事とは別の文脈で使われることが多いのが「マルチタスク」「シングルタスク」という表現です。
もともとは、コンピュータ内で処理される仕事が複数同時並行で行われることを「マルチタスク」、一つしか実行できないことを「シングルタスク」と呼ぶところからきています。
では、日常的なビジネス会話ではどのような使い方がされるのか? 例文を紹介します。
- 例文:「常に複数のプロジェクトが割り振られるチームなので、マルチタスクをこなすことが求められる」
- 日本語で言い換えると:「常に複数のプロジェクトが割り振られるチームなので、同時並行で複数業務をこなすことが求められる」
- 例文:「このデータ入力業務は高い集中力が求められるため、シングルタスクで進めるべきだ」
- 日本語で言い換えると:「このデータ入力業務は高い集中力が求められるため、ほかの業務とは並行して行わず、一つに集中して進めるべきだ」
企業に勤めるビジネスパーソンの場合、複数の業務を同時に進めるマルチタスクのスキルを求められることが多いでしょう。一方で、生産性を高めるために一点集中型のシングルタスクが向いている仕事もあるのです。
似た意味を持つ「タスクフォース」と「タスクチーム」。その使い方と例文
特定のタスクに対して組織的に取り組む場合、編成されることがあるのが「タスクフォース」あるいは「タスクチーム」です。言うなれば、特定の業務を遂行するための専門部隊。
この2つの中で、より緊急性の高い業務や課題解決のために編成されるのがタスクフォースです。一般的には短期集中のプロジェクトに向けて編成されることが多く、期日を迎えたり、目的が達成されたタイミングで解散されます。一方タスクチームは、緊急性はないものの、通常業務から切り出して特定の業務を遂行する必要性がある場合に編成されます。
タスクフォース、タスクチームは、それぞれ以下のように使うことができます。
- 例文:「顧客からのクレーム増加を受けて、急きょタスクフォースが立ち上げられた」
- 日本語で言い換えると:「顧客からのクレーム増加を受けて、迅速かつ的確にお客さま対応を行うための専門部隊が編成された」
- 例文:「当社には、社員のワーク・ライフバランス改善のためのタスクチームがある」
- 日本語で言い換えると:「当社には、社員のワーク・ライフバランス改善に取り組む専門のチームがある」
タスクフォースとタスクチームはよく似ていますが、緊急性によって使い分けられていると理解しておくと良いでしょう。
IT業界では、タスクはどのように使われる? その意味とは
一般的な仕事や業務を指す用語として使われるタスクですが、IT業界においては異なる使われ方をする場合があります。タスクは、IT用語では「パソコンやスマートフォン内でOSが処理する仕事の最小単位」を指すためです。
IT業界ではなくても、日常的にパソコンを使う仕事をしていれば見る機会がある、以下2つの用語を例に挙げて説明します。
常に表示されている? 「タスクバー」の意味と機能
ウィンドウズパソコンを使っている場合、初期設定で下に表示されるようになっている帯状の部分を「タスクバー」と呼びます。タスクバーには、例えばWordやExcelなど使用頻度の高いアプリケーションや機能を置き、ワンクリックで起動させることができます。
パソコン内のタスクを管理しているのが「タスクマネージャー」
「タスクマネージャー」は、パソコン内で実行中のタスクを管理するために搭載されている機能です。常に表示されているものではありませんが、実は裏で常にタスクを整理してくれています。タスクバー上で右クリックすると表示され、見ることができます。

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タスクをうまく管理する方法とは
タスクの意味やタスク管理の重要性が分かったところで、上手にタスク管理する方法についても説明します。タスクの管理にはさまざまな方法がありますが、大まかに以下の3ステップを押さえると良いでしょう。
ステップ1:作業を細分化し、タスクを洗い出す!
まずやるべきなのは、タスクの洗い出しです。フォーマットは問いませんので、手書きでもパソコンのメモアプリにでも、とにかく大小さまざまなタスクを書き出していきましょう。複数人のチームで行うプロジェクトなどの場合には、各々がタスクを出し合って、全員に見える形で書き出すと良いでしょう。
ステップ2:タスクを分類し、優先順位をつける!
タスクを一通り出し終わったら、目的別や担当者別などで分類し、タスクごとに優先順位をつけていきます。
この段階で、分類した基準や、なぜ優先順位が高い・低いのか、といった指標まで明文化しておくと、後々の工程がスムーズです。
ステップ3:タスクごとに期限を決め、進捗を管理!
タスクを書き出し分類していくと、「タスクAは必ずタスクBの前に終わらせる必要がある」「タスクCはプロジェクト期間中は継続して行っていく必要がある」など、期限や実行するタイミングについても見えてくるはずです。これをもとに、それぞれのタスクに期限を設け、工程の逆算と管理をしやすくします。
ここまでしっかり決めて見える化しておけば、上手にタスク管理をし、業務を効率的に進められることが期待できるでしょう。
【まとめ】タスクを熟知し管理することで、あらゆる仕事をスムーズに乗り切る!
タスクの意味、使い方や類似した用語との使い分けから、タスク管理の方法や重要性までを説明してきました。社会人として働いていくにあたり、タスクは常に存在しています。だからこそ、一つひとつのタスクを認識し、見える化し、こなしていくことは非常に重要です。
用語としてのタスクも方法としてのタスク管理も、上手に使いこなして、どんな仕事でも効率よく進められる人材を目指してくださいね!
マイナビ転職 編集部
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