失業保険(失業手当)受給中にアルバイトしても大丈夫?
更新日:2026年02月06日
記事まとめ(要約)
- 失業保険の受給中でも条件付きでアルバイト可
- 原則は週20時間・1日4時間未満
- 収入により支給が減額される
- 無報酬の手伝い・副業も必ず申告が必要
- 不正受給は厳しい処分の対象になる
失業保険(失業手当)受給中の方の中には、「時間があるからアルバイトをしたい」「生活費を補いたい」と考える方もいるでしょう。
結論から言えば、失業保険受給中でもアルバイトは可能です。ただし、「週20時間未満で申告が必要」といった条件があります。
失業保険受給中にアルバイトをする際のルールや注意点、よくある疑問を分かりやすく解説します。
失業保険(失業手当)とは
失業保険は、正式には「基本手当」と呼ばれる制度です。求職者が失業中の生活を心配せずに、一日でも早く再就職できるよう支援するために支給される手当です。
この制度を利用するには、「就職しようとする積極的な意思」と「すぐに働ける状態であること」が前提条件となります。つまり、働く意欲と能力を持ち、就職活動を行っている方を支援するための制度なのです。
失業保険(失業手当)受給中にアルバイトできる条件
失業保険を受給しながらアルバイトをするには、いくつかの条件を満たす必要があります。ここでは、その主な条件について説明します。
1週間に20時間未満
失業保険受給中にアルバイトをする場合、最も重要な条件が「週20時間未満」というルールです。
なぜ週20時間が基準になっているかというと、雇用保険の加入条件に関係しています。通常、週20時間以上働き、かつ31日以上の雇用が見込まれる場合、労働者は雇用保険に加入することになります。つまり、アルバイト先で雇用保険に加入するような働き方をすると、もはや「失業状態」とはみなされなくなるのです。
したがって、原則として、週20時間以上働く仕事に就いた場合、それがアルバイトであっても「就職した」とみなされ、以後は失業保険を受け取れません。
一方、1週間に20時間未満の労働時間であれば、雇用保険に加入する条件を満たさないため、後述する条件を満たす限り、失業保険の支給は停止されません。
短期間のアルバイトを検討している方は、必ず週の労働時間が20時間未満になるよう調整しましょう。雇用保険に加入してしまうと、失業保険の受給資格を失うことになるため、アルバイトを始める際は雇用条件をよく確認することが大切です。
週20時間以上の労働をする意思、能力があること
失業保険を受給するには、週20時間以上の労働をするための意思と能力があることが前提となります。
これは、失業保険が「安定した就労を目指している方」を支援する制度だからです。たとえアルバイトが週20時間未満であっても、本格的な就職活動を並行して行っている必要があります。
例えば、以下のような場合は、労働の意思や能力がないとみなされ、受給できなくなる恐れがあります。
- 並行してほかに就職活動をしていない場合
- 週20時間未満の短時間労働しか希望していない場合
- 短期間のパートやアルバイトのみを探しており、継続的な就職に向けた活動をしていない場合
失業保険は、あくまで「本格的な再就職」を目指す方への支援制度であることを理解しておきましょう。
必ずハローワークに申告する
失業保険を受給しながらアルバイトをする場合は、「失業認定申告書」への記入とハローワークへの申告が義務となっています。
これは雇用保険法で定められており、申告を怠ると「不正受給」とみなされます。不正受給が発覚した場合、失業保険の支給が停止されるだけでなく、不正に受給した金額の3倍に相当する額の納付を命じられることもあります。
また、報酬の有無にかかわらず申告が必要です。例えば、知人の仕事を短時間手伝っただけでも「働いた事実」があれば対象となります。
「少しだけ手伝っただけだから」「無償だから大丈夫だろう」と自己判断せず、働いた事実があれば、必ずハローワークに申告するようにしましょう。
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失業保険(失業手当)受給中にアルバイトする場合の注意点
失業保険(失業手当)を受給中にアルバイトをする場合は、働く時間や収入によって給付額が変わることがあります。トラブルを防ぐためにも、あらかじめ仕組みを確認しておきましょう。
1日4時間以上働いた日は支給されない
1日4時間以上働いた日は、就労した日とみなされるため、その日の失業保険(基本手当)は支給対象外になります。
ただし、その分の「支給対象日数」が減るわけではありません。受給期間内で失業状態が続いていれば、後の認定期間に支給対象日として残っている分を受け取ることができます。
例えば、1回の認定期間4週間(28日)のうち、2日間アルバイトをして4時間以上働いた場合、その2日間は支給対象外になります。
この期間の失業認定では26日分が支給されますが、不支給の2日間は支給対象日数として残るため、次の認定期間で失業日があれば、その分を受け取ることができます。
なお、受給期間は離職日の翌日から原則1年間と定められており、この期間を超えると、たとえ支給対象日数が残っていても受け取れなくなります。
アルバイトをする際は、受給期間の上限を意識してスケジュールを立てましょう。
1日4時間未満でも、減額または不支給になる場合あり
失業保険(基本手当)は、アルバイトをした日でも条件を満たせば受給できますが、収入額によっては減額または不支給になることがあります。
- 収入=アルバイト代-控除額(1,391円※)
- 基本手当日額=離職前の賃金を基に算出した失業保険の1日当たりの支給額。賃金日額に給付率(45%~80%)をかけて算出される
- 賃金日額=離職前6カ月間の平均賃金額を基に計算される、1日当たりの平均賃金に相当する額
参照:雇用保険の基本手当日額の変更 ~8月1日(金)から実施~|厚生労働省
全額支給されるケース
収入と基本手当日額の合計が、離職前の賃金日額の80%以内であれば、基本手当は全額支給されます。
具体例
アルバイト代=4,000円、賃金日額=10,000円、基本手当日額=5,000円の場合
4,000円-1,391円+5,000円=7,609円
→8,000円(賃金日額の80%)以下のため、全額支給
減額されるケース
収入と基本手当日額の合計額が賃金日額の80%を超えると、超過分だけ基本手当が減額されます。
具体例
アルバイト代=6,000円、賃金日額=10,000円、基本手当日額=5,000円の場合
6,000円-1,391円+5,000円=9,609円
→8,000円を超えた1,609円分が減額されて支給
不支給になるケース
収入だけで賃金日額の80%以上となる場合、その日の基本手当は支給されません。ただし、4時間以上働いた場合と同様に、支給対象日数として残ります。
具体例
アルバイト代=10,000円、賃金日額=10,000円、基本手当日額=5,000円の場合
→収入(10,000円-1,391円)だけで8,000円(賃金日額の80%)以上になるため不支給
効率的に働きながら手当を受け取るには、賃金日額の80%を目安に働く時間と収入を調整するのがポイントです。
全額受け取れるかチェック
待機期間中はアルバイトできない
失業保険の手続きをしてから実際に受給が始まるまでの7日間は、「待機期間」と呼ばれます。この期間中にアルバイトをすると、働いた日数分だけ待機期間が延び、失業保険の受給開始が遅れることになります。
一方、失業保険の申し込み「前」であれば、アルバイトをしても問題ありません。
また、自己都合退職の場合に設けられる「給付制限期間」(原則1カ月間)についてもアルバイトを行うことに問題はありません。
待機期間は意外と見落としがちなポイントですので、ハローワークでの手続き後7日間は、アルバイトを控えるようにしましょう。
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Q&A失業保険(失業手当)受給中のアルバイトに関する疑問
ここでは、「失業保険(失業手当)受給中にアルバイトはいくらまでしていいの?」「申告しないとバレる?」「フリーランスの仕事は続けても大丈夫?」といった、よくある疑問にお答えします。
失業保険(失業手当)受給中のアルバイトはいくらまで?
人によって異なる
「いくらまでなら稼いでいいのか」というのは、多くの方が気になるポイントでしょう。
結論から言えば、「いくらまで」という明確な上限額は、個人の賃金日額によって異なるため一概には言えません。「1日4時間未満でも、減額または不支給になる場合あり」で述べたとおり、賃金日額の80%が一つの目安となります。
失業保険を減額されずに全額受け取りたい場合、(アルバイト代-1,391円+基本手当日額の合計)が賃金日額の80%以内に収まることが必要です。
上記の額以上になる場合は、手当日額が減額、または不支給になる場合があるため、アルバイトは計画的に行いましょう。
なお、ご自身の賃金日額と基本手当日額は、雇用保険受給資格者証で確認できます。
失業保険(失業手当)受給中にアルバイトするのは損?
必ずしも得とは言えない
「失業保険が減額されるなら、アルバイトをするのは損なのでは?」と考える方もいらっしゃるでしょう。
経済的な面だけで考えると、収入額によっては、失業保険が減額されたり不支給になったりするため、必ずしも得とは言えません。失業保険を最大限に活用しながら再就職を目指すのであれば、アルバイトは控えめに調整するほうが効率的です。
また、生活費が本当に不足する場合や、転職活動が長期化しそうな場合は、アルバイトをする選択肢もあります。しかし、転職中のアルバイトは「転職活動に集中する時間が減る」「面接の日程調整がしづらくなる」などデメリットとなることもあります。
アルバイトは計画的に行うか、早期の再就職を最優先にするなら、失業保険を活用しながら転職活動に専念するほうが良いでしょう。
自己都合退職の場合、給付制限中にアルバイトしても良い?
問題ないが、注意点あり
自己都合で退職した場合、待機期間の7日間に加えて「給付制限期間」が設けられます。この給付制限期間は原則1カ月間で、この期間中は失業保険が支給されません。
給付制限期間中については、アルバイトをすることに問題ありません。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 週20時間以上、31日以上の雇用見込みがある仕事に就くと「就職した」とみなされ、失業保険の受給資格を失う
- アルバイトをした場合は、給付制限期間終了後の失業認定時に申告が必要
給付制限期間中は収入がない状態が続くため、生活費をまかなうためにアルバイトをするのは合理的な選択といえます。
ただし、給付制限が明けたあとの失業認定日には、この期間に働いた内容を正確に申告することを忘れないようにしましょう。
アルバイトを申告しないとバレる?
後から明らかになるケースあり
「少しのアルバイトなら申告しなくても大丈夫では?」と思う方もいるかもしれませんが、就労があった場合は必ず申告する必要があります。
ハローワークでは、マイナンバーや雇用保険、税務の情報を通じて勤務実績を確認できる仕組みがあります。そのため、申告をしなかった場合でも、後から明らかになるケースが多くあります。
もし不正受給と判断された場合、支給の停止や受給額の3倍の納付が求められるなど、厳しい措置が取られます。悪質な場合は刑事告発の対象となることもあります。たとえ数時間の短いアルバイトでも、申告が必要なので注意しましょう。
正直に申告していれば、条件を満たす範囲でのアルバイトは認められています。無理に隠す必要はありませんので、不安な場合はハローワークに相談して確認するのが安心です。
知り合いの手伝いでも申告しなきゃダメ?
報酬の有無にかかわらず申告を
「友人の事業を少し手伝っただけ」という場合でも、働いた実態があれば申告が必要です。
失業認定申告書には、報酬の有無にかかわらず、就労や内職をした事実を記載する欄があります。たとえ無償のボランティアであっても、労働の実態がある場合は申告しなければいけません。
具体的には、以下のようなケースも申告対象となります。
- 友人や知人の事業・店舗などを手伝った(報酬の有無を問わず)
- 家業の作業を行った
- フリーマーケットやネット販売などで収入を得た(営利目的・事業的な販売の場合)
- 単発の請負やスキマワークを行った
「まだお金をもらっていないから」「謝礼は後で受け取る予定だから」という理由で申告を後回しにすることもできません。働いた時点で申告するのが原則です。
もし判断に迷う場合は、ハローワークに相談すれば丁寧に対応してもらえます。事前に確認しておけば、後から不正受給と見なされるリスクを防ぐことができます。
フリーランスで副業をしているのですが……
基本はアルバイトと同様の扱いになる
フリーランスの副業については、失業保険の制度上「就労」とみなされるため、基本的にはアルバイトと同様の扱いになります。
受給中でも、1日の作業時間が4時間未満かつ週20時間未満であれば副業は可能ですが、その日の作業時間や収入額によっては支給額が減額されたり、不支給になったりすることもあります。
特にフリーランスの場合、いつどれくらい働いたかの線引きが曖昧になりやすいため、日ごとの作業時間と収入を正確に記録し、失業認定申告書に記載することが重要です。
また、開業届を提出したり、事業用の設備を整えたり、本格的に営業活動を始めた場合は「再就職した」と判断され、失業保険の受給資格を失うことがあります。
一時的に副業を続けながら再就職を目指すこと自体は問題ありませんが、独立や起業を前提に活動している場合は、ハローワークへの相談が必須です。
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まとめ
失業保険を受給しながらのアルバイトは、条件を守れば問題ありません。ただし、1日4時間未満・週20時間未満を意識して計画を立てましょう。
また、働いた内容は報酬の有無にかかわらず申告する必要があります。フリーランスの仕事や知人の手伝いも対象となります。
失業保険は再就職までの生活を支える制度です。迷った時はハローワークに相談し、制度を上手に活用しながら安心して次のステップに進みましょう。
監修者
永廣 勇資
社会保険労務士
ながひろ社労士事務所 代表
2011年社会保険労務士登録。
豊富な実務経験を基に、企業労務顧問、人事労務アウトソーシングを専門とする。特に、人材確保が喫緊の課題である運送業向けコンサルティングに注力。
独自のノウハウを駆使し、企業の成長を力強く支援するほか、企業のパワハラ予防対策にも定評がある。従業員が安心して働ける職場環境づくりに貢献し、労働トラブルの未然防止にも取り組んでいる。
労働法規の専門知識と実務経験を活かし、企業の持続的な発展を力強く後押しすることを心掛けている。
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