転職面接の自己PRで「上から目線」があってもいい。自身のビジョンをきちんと語りきろう
更新日:2025年11月04日
記事まとめ(要約)
- 自身のビジョンをきちんと語りきる=上から目線になってもいい
- 基本姿勢は謙虚に。でも自己PRはしっかり
- 面接において、あなたの評価は面接官がするもの。自慢も卑下も必要ない
- 「自分」ではなく「御社」を主語に語ったほうが好印象
「上から目線」があってもいい、というのは意外に聞こえるかもしれません。ここでいう「上から~」はいわゆる偉そうな印象を与える「上から目線」ではありません。
転職の面接では、自分は仕事がデキる! ということをアピールすることが大切です。しかし、伝え方を間違えると面接官に「上から目線」と受け止められてマイナス評価にされてしまうこともあります。
また「こんなことを話したら上から目線では?」などと“必要以上に萎縮してしまって言いたいことが言えない”ようでは、面接官にあなたという人材の魅力やポテンシャルを十分に理解してもらうことができません。
基本姿勢は謙虚に。しかし自己PRはしっかり。「自身のビジョンをきちんと語りきる=上から目線になってもいい」というスタンスで、ということを転職先とマッチングのためにご提案します。
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「上から目線」を避けるコツは「謙虚と卑下の違い」を知ること!
謙虚なアピールって矛盾していない? と感じる方もいるかもしれません。しかし、この2つは両立できます。
自分が伝えたいことを相手に受け入れてもらうためには誠実で謙虚な姿勢が欠かせません。しかし、「私の言うことなんて大したことじゃありませんよ」などと卑下する必要はないでしょう。どうしても聞いてほしいことだからこそ、全力で相手に伝えているのですから。
謙虚とは、相手を敬うこと。そして相手の意見を素直に受け入れることです。そして、卑下とは自分を劣ったものとして卑しめること。
これは、自分を下に置くことで相対的に相手を高める狙いがあるのかもしれませんが、転職の面接の場で「私なんか大した人材ではありません」と自分を卑下すれば、「そんな人は当社に必要ありません」と言われてしまいます。
謙虚と卑下は非常に紛らわしいのですが、これらをはっきり区別して卑下の要素を取り除くことで、謙虚さと自己PRは両立できるはずです。
自分が伝えたいこと。例えばこの会社で実現したい夢や将来のビジョン。それを面接官にしっかり伝えるために誠実・謙虚の姿勢を貫くこと。これはまったく矛盾しないのです。
逆に「私はすごい」と自分の実績やスキルを並べ立てた後に「いえいえ、大したことではありません」と言葉だけ謙虚ぶっても、「上から目線」の印象は拭えません。
日本でも海外でも構いませんが、一流と言われる政治家や学者、経営者などのスピーチを聞いてみてください。動画サイトで検索すれば数々の名スピーチが見つかるはずです。
優れたスピーチは「自分が伝えたいことを、相手にどうしたら分かってもらえるか?」という点に非常に力がこもっています。
面接において、あなたの評価は相手(面接官)がするものです。「自分がすごいか、すごくないか」は自分で決めることではありません。ですから自慢も卑下も必要ないのです。面接官に、あなたを正しく評価してもらうための情報を提供することに集中しましょう。
客観的事実は自慢に聞こえない
自己PRをする時は、自分のこれまでの実績や、会社への貢献などについて話すことになると思います。
この時、面接官に「自慢」「うぬぼれ」という印象を与えないようにするには、「客観的な事実だけを伝える」ということが大切です。
例えば、前職が営業職で「チーム内で売り上げがナンバーワンだった」というアピールをする場合は、自分が成績トップだったという事実と、2位以下、あるいはチームの平均成績などの数値を差し障りのない範囲で話しましょう。
また、ナンバーワンだったという結果だけでなく、その背景にある「どのようにしてナンバーワンになれたのか」を伝えることが重要です。
【例】
20××年以降、営業部門は約100名となっており、その中で年間個人売り上げ上位3位の営業成績を5年維持しています。
この成果は、常に市場の動向や競合の動きを分析し、顧客の潜在的な課題を深く掘り起こすことで、他社にはない提案を行ってきたことが要因です。
また、育成トレーナーとして10人の部下をまとめ、チームの売り上げ向上に貢献しています。
「私は仕事ができる」と言われても、それが本当かどうか、そしてどの程度できるのか、面接官は確認する手段がありません。
しかし具体的な数字と達成したプロセスを掲げられればそれを評価することができます。また、数字を掲げるのは単に客観的事実を伝えるだけのことですから、自慢にもうぬぼれにも聞こえないで済むでしょう。
また、達成したプロセスは、「猛烈に努力した」などと抽象的に答えるのではなく、「〇〇を実行したから」「△△をこのように改善したから」など、やはり具体的で客観的な事実だけを伝えるようにしてみましょう。
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2つのビジョンをリンクして語る
将来のビジョンを語る際には「〇年後の自分はこうありたい」という個人的なキャリアプランばかりに終始するのではなく、「自分がそうなることで、この会社にもたらすことができる可能性=応募先企業でのビジョン」として伝えましょう。
そうすることで、「この人を採用することは、当社のビジョンにも直結している」という面接官の協力的な姿勢を引き出しやすくなるでしょう。
【例】
お客さまの人生設計における幅広い相談に乗りたいという気持ちが強くなり、転職を決意しました。
御社では顧客開拓をしながら、さまざまな保険会社の商品や、資産運用などに関する人生設計のご相談に乗ることができる点に魅力を感じています。
前職での営業経験や、FP技能士の資格を生かし、御社の顧客基盤拡大に貢献したいと考えております。
将来可能であれば、マネジメントや教育・育成、新商品の企画にも携わり、御社の事業成長に貢献していきたいと考えております。
「自分」ではなく「御社」を主語にする
話の主語を「自分は、自分が」としてしまうと、先方に「この人は会社よりも自分を優先する人かな?」「自信がありすぎて、会社の指示に従ってくれないかもしれないな」といった不安を与えかねません。
そうしたリスクを避けるためには、話のトーンを落とすよりも、「御社にこう貢献できると思う」「自分の〇〇という部分は御社に□□という形でお役に立てるのでは」などというように「御社」を主語とした文脈で語ったほうが好印象でしょう。
【自分が主語の例】
× 私は御社の〇〇なところに引かれ志望いたしました。
× 私の営業実績を御社でも生かしたいと思います。
【御社が主語の例】
「御社の××というビジネスモデルに大変に刺激を受けました。また、××の事業では、私のこれまでの〇〇の経験が生かせるのではないか、御社の今後の事業の拡大に貢献できるのではないかと考え志望いたしました」
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まとめ
面接は「会社があなたについて“知りたいことを知ってもらう”場」だからこそ「自身のビジョンをきちんと語りきる=上から目線になってもいい」
「自己PRできる内容が見つからない……」「自己PRが『上から目線』と思われるのではと心配……」それを避けるためには、できるだけありきたりの内容を話したほうがいいかも…… と、面接で不安になる気持ちはとてもよく理解できます。
しかし、面接は「会社があなたについて知りたいことを知ってもらう場」です。また「あなたが面接先の企業を知る場」でもあります。
萎縮しすぎて「自分を出さないようにしよう」というスタンスだと、あなたの本来の魅力やポテンシャルを評価してもらえないこともあります。また、自分に合った転職先なのか見極めることも難しいかもしれません。
ここで説明したようなこと、つまり
- 謙虚と卑下を区別して、自分を卑下しない
- 「伝えたいことを伝える」という誠実で謙虚な姿勢を貫く
- 自己PRは客観的事実だけを伝え、評価は先方に任せる
- 自分のビジョンと会社のビジョンをリンクして語る
- 達成した成績や成果だけでなく、プロセスも伝える
といったことを少し理解するだけで、存分に自己PRをしても「上から目線」という印象は与えないはずです。
「この人は当社への志望理由が明確だ」「当社で実現したいことが会社ともマッチしている」というように、あなたの誠意や意欲を伝えることができれば、きっと面接で十分な手応えを感じられるはずです。
ぜひ、「自身のビジョンをきちんと語りきる=上から目線になってもいい」というスタンスで、面接を成功させてくださいね。
監修者
谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
マイナビ転職 編集部
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