面接で緊張しない方法は？　事前準備と自信が強い味方に！

掲載日：2023/09/15

面接で緊張しすぎてしまい、本来の自分をアピールしきれないのはもったいないことです。「緊張しない方法を知りたい」と、悩んでいる人も少なくないことでしょう。

そこで本記事では、緊張する原因や緊張しない方法、緊張した時の対処法など、緊張と上手に付き合い、面接で普段のパフォーマンスを発揮するためのノウハウを解説します。

どうして緊張するの？　緊張する原因とは

実は、緊張しやすい人にはいくつかの特徴があります。まずは緊張しやすい人の特徴や緊張の原因について見ていきましょう。

プレッシャーを感じやすい

転職の面接は、収入や働く環境、キャリアの充実に直結する重要な場。しかし、そう重く考えてしまうと、過度なプレッシャーがのしかかり、緊張が助長されてしまいます。プレッシャーを感じやすい人ほど、緊張が強まると言えるでしょう。

人前で話すことに慣れていない

面接では1対1で自己アピールを行うこともあれば、複数名の人たちを前に話すこともあります。人前で話すことに慣れていないと、「恥をかきたくない」「どう思われるのか心配」といった心理に陥り、緊張感が高まってしまいます。

真面目な性格

何事にも真面目に真剣に取り組む人ほど、とことん完璧を求めてしまう傾向があります。真面目なことは良いことですが、真面目に完璧を求める人ほど、自分のミスが許せず、過度な緊張に陥ってしまいがちです。

失敗を恐れている

「言葉に詰まってしまったらどうしよう」「頭が真っ白になったらどうしよう」と、失敗した時のネガティブなイメージばかりが頭に浮かんでしまうと、失敗を恐れ、体も思考も緊張でこわばってしまいかねません。

準備・練習不足

そもそも準備・練習が不足していると、面接に自信を持って臨むことができなくなります。「前職の実績を整理できていない。まずい」など、不安要素が多ければ多いほど、緊張とプレッシャーに襲われがちです。

緊張しすぎるとどうなる？　心身に与える影響とは

「緊張しすぎて話せない」「緊張で練りに練ったはずの自己PRが飛ぶ」転職の面接で緊張のあまり、そうした状況に陥ってしまった経験はありませんか？　これらは、過度な緊張が心身に与える影響によるものだと考えられます。

人は緊張しすぎてしまうと、呼吸が浅くなる、心拍がバクバクと速くなる、汗がダラダラと吹き出てくるといった症状が表れます。更には、表情がこわばったり、声が震えたり、手足が小刻みに震えたりと、心理面のみならず、体にも顕著な影響が見られるようになります。

これは、緊張によってストレスがかかると、交感神経が活発化され、体がストレスに対する臨戦態勢に入り、興奮状態になるからだといわれています。

こうした状況に陥りやすいという自覚があると、「次の面接でも緊張しすぎてしまうのではないか」という不安にかられ、ますます緊張しやすい状況になる傾向が見られます。

面接で緊張するのは当たり前！　緊張感をうまく利用しよう

緊張を和らげるためには、まず「転職の面接でまったく緊張しない人はほとんどいない」というふうに考えることが大切です。面接官も面接を受ける立場として緊張した経験があるはずですから、「面接では緊張して当然」だと思ってくれていることでしょう。

むしろ程よい緊張感で面接に臨めば、「緊張した面持ちに転職への熱意や真剣さが表れている」と、面接官に好印象を与えることもあり得ます。適度な緊張はパフォーマンスの向上にも結び付きやすく、緊張すること自体は、決してマイナスなことではないということです。

「面接では誰だって緊張する」と考えると、気持ちの負担が少しでも和らぐのではないでしょうか。逆に、「緊張してはいけない」と意識しすぎると、余計に緊張感が増幅されてしまいかねません。

そこで、「緊張したらどうしよう」と思うのではなく、「緊張して当然。大丈夫」と、いい意味で開き直ると良いでしょう。そう言えるためにも、事前準備をしっかりと行い、自信を持って面接に臨むことが大切です。

面接前に実践！　なるべく緊張しないための事前準備と心構え

面接で緊張を抑えるためには、どんな準備と心構えが効果的なのでしょうか。面接前に実践しておきたい6つのポイントを挙げていきましょう。

面接での質問＆回答をシミュレーションする

面接で聞かれそうな質問を想定し、事前にどんな回答をするのかを考えておくと良いでしょう。

転職の面接でまず想定されるのは、自己紹介、転職理由、志望動機、自己PRなどについてです。これまでやってきたこと、自分にできること、やりたいことについてじっくりと整理し、自分ならではの回答になるように準備しておきましょう。

ただ注意してほしいのは、丸暗記は逆効果になる可能性があるということです。緊張のあまり暗記したフレーズが出てこなくなってしまうと、頭が真っ白になり、リカバーしきれない状況に陥りかねないからです。

想定する回答は、盛り込みたい項目を箇条書きやキーワード程度にまとめると良いでしょう。そして、「これだけやったから大丈夫」と思えるくらい、要点やキーワードに沿って話せるように反復して練習しましょう。

はっきりゆっくり話す練習をする

面接の練習で心掛けておきたいのは、「はっきりゆっくり」話すということです。緊張すると呼吸が浅くなり、発声が弱くなってしまいかねませんし、焦ってつい早口になってしまうことも予想されるからです。

練習では面接官が目の前にいることを想定し、言葉一つひとつに対して口をしっかりと動かし、おなかからゆっくりと丁寧に発声するように意識しましょう。繰り返し練習し、「はっきりゆっくり」を体と口、頭になじませておくと、自信を持って話せるようになるはずです。

笑顔を作る練習をする

面接での印象を左右するのが、表情です。笑顔が浮かべば場が和み、面接官に好印象を与えることができるでしょう。しかし、緊張していると表情筋がこわばり、笑顔が出にくくなる恐れがあります。逆に、意識的にも笑顔を作ることができれば、緊張をほぐす効果が期待できます。

相手に好印象を与える笑顔のポイントは、顔全体が笑っているかどうか。口角だけを上げても不自然な笑顔になりかねないので、頬から口角を上げることを意識しましょう。目元は意識的に力を緩め、リラックスすることで柔らかい印象になります。笑顔の際には上の歯がキレイに見えて、歯のラインに沿って下唇が弧を描いていると、よりすてきな笑顔に見えるといわれています。

「自分は大丈夫」とポジティブに考える

「この前のように緊張したらまずい」「うまく話せるだろうか」と、ネガティブな考えにとらわれていると、不安が不安を呼び、過度な緊張をたぐり寄せてしまいかねません。逆にポジティブな気持ちで面接に挑めたなら、緊張しやすい人も気持ちに余裕ができ、少しでも緊張を和らげられるでしょう。

例えば、仕事での成功体験や高評価を得た経験などを振り返り、「自分は大丈夫。できる人間なんだ」と自分に言い聞かせてみる。そうすると、自信が生まれ、ポジティブな気持ちに切り替えられるでしょう。

等身大の自分を見てもらうことを意識する

「厳しく評価されているのではないか」と、面接官にどう見られているのかを気にしすぎてしまうと、余計に自分の緊張をあおってしまいます。

慣れない用語を使ったり、話を大きく広げたりすると、ほころびが生じ、取り繕わなければいけない事態にもなりかねません。すると、緊張と焦りからうまく対応できず、事態をいっそう悪化させてしまいます。

「大丈夫。気楽にいこう」と考え、背伸びをせず、等身大の自分を見てもらうことを意識しましょう。面接官が見たいのも素の人柄であり、等身大のほうが良い印象を持ってもらいやすいのではないでしょうか。

緊張した時にどうするかを考えておく

事前準備を行っていたとしても、面接本番のピリッとした空気に飲まれ、緊張してしまうこともあるでしょう。そうした際に焦ってしまうと、余計に緊張が増す恐れがあります。そこで、「面接の最中に緊張したらどうするか」を事前に考えておくと良いでしょう。

深呼吸をする、笑顔を作る、ゆっくり話す、肩の力を抜くなど、面接中にも簡単にできることを1つでも決めておけば、それがいざという時のお守り代わりになり、気持ちのゆとりにもつながるかもしれません。

面接当日に緊張をほぐす方法と緊張した時の対処法

いよいよ面接当日を迎えたなら、やはり少なからず緊張している自分を感じると思います。面接で納得のいくパフォーマンスを発揮できるように、下記を実践してみると良いでしょう。

面接前までに緊張をほぐす方法

自分に合う方法を取り入れ、できるだけポジティブな気持ちで面接に臨みましょう。

家を出る前にリラックスタイムを設ける

身支度を整え、面接会場へ向かう準備ができたなら、高ぶる気持ちを抑え、少しの間座って落ち着いてみましょう。温かい飲み物を飲むとリラックス効果を得られるといわれていますので、飲み物でほっとひと息入れてみるのもおすすめです。

好きな音楽や香りで気分を変える

競技前にヘッドフォンで音楽を聴くスポーツ選手の姿を見たことがあると思います。同様に、面接前にもお気に入りの音楽を聴くと、心が落ち着き、リラックスした状態で面接本番に臨めるでしょう。

香りにもリラックス効果があるといわれています。自分の好きなアロマや香水をハンカチに数滴垂らしておくと、本番直前にもお気に入りの香りで落ち着くことができるでしょう。ただ、香りを不快に感じる人もいますので、周りの人に影響を与えない程度に留めておきましょう。

面接会場には早めに到着しておく

当日に交通機関が遅延することも考えられます。移動中に「間に合うだろうか」と焦ってしまうと、緊張を引き起こしやすくなります。そのため、ゆとりを持って面接会場へ出発し、早めに到着しておきましょう。近くのカフェで気持ちを落ち着かせ、事前の準備や身だしなみのチェックをしておくと良いでしょう。

伸びをするなど体をほぐす

面接が近づくと、緊張からつい体に力が入ってしまうこともあります。そんな時には軽くストレッチをして、体の緊張をほぐすと良いでしょう。場所にもよりますが、立ち上がって屈伸をしたり、アキレス腱（けん）を伸ばしたりして全身をほぐすことがおすすめです。

「緊張しても大丈夫」と心を落ち着かせる

緊張することを恐れたり不安に思ったりすると、余計に緊張感が高まってしまいます。「緊張しても大丈夫」「緊張は力を発揮するために必要なことなんだ」と、緊張している自分を受け入れることで、心を落ち着かせましょう。

「縁があればうまくいく」と考える

「必要な対策や準備はできた」と自分を認め、「縁があればうまくいく」と考えると、気持ちがふっとラクになり、緊張が和らぐことでしょう。

過去や未来ではなく、“今”に集中する

過去や未来が気になる気持ちをいったんリセットし、今に集中することで、不安を和らげましょう。その際には、できれば静かな場所に腰を下ろし、目を閉じて瞑想（めいそう）してみることもおすすめです。雑念が入り込まず、集中力を高めることができるでしょう。

面接が始まってから緊張した時の対処法

焦る気持ちを抑え、できることをやって少しでも気持ちを落ち着かせましょう。

深呼吸をする

緊張している状態ではいつの間にか呼吸が浅くなっていることがありますので、意識的にゆったりと深い呼吸を行い、リラックスしましょう。深呼吸には、自律神経のバランスを取る効果があるともいわれています。

ゆっくりと話す

緊張すると気がはやり、無意識のうちに早口になってしまいがちです。そのため、事前準備で「はっきりゆっくり」を意識して練習したことを思い出し、意識的にゆっくり話すようにしてみましょう。はっきりゆっくり話すことで面接官との会話がうまく運び、場が和み始めると、緊張もほぐれることでしょう。

笑顔を作ってみる

緊張によって顔がこわばってしまうと、印象が悪くなってしまいかねません。目の力を緩め、頬から口角を上げ、いつもの笑顔を作ってみてください。緊張を緩めるためにも、笑顔になることは効果的です。

自分への意識を周りに移してみる

自分だけに意識が向かってしまうことも、緊張状態の特徴の一つです。自分ばかりを意識すると、自分の声の震えや手の汗、顔の力みなどが過度に気になり、気にすればするほど言動がぎこちなくなってしまいます。

自分に意識が向いていることを感じたなら、面接官や周囲の様子などに目を向けてみてください。「面接官がかけているメガネ、おしゃれだな」「この椅子、座り心地がとてもいい」など、自分から周りへ気を移してみると、緊張が和らぐことを感じられるでしょう。

面接官に正直に伝えて時間をもらう

面接で頭が真っ白になり、事前に準備した回答が飛んでしまうことも考えられます。そうした時には、黙り込むのではなく、正直にその旨を申し出て、考える時間をもらえるようにお願いしてみましょう。「申し訳ございません。少々考えるお時間をいただけますか」と伝えれば、面接官も理解を示してくれるでしょう。

面接で「緊張していますか」と聞かれたら、どう答える？

面接で「緊張していますか」と聞かれるのは、珍しいことではありません。面接官が相手の緊張を察し、質問することで少しでも緊張を和らげたいという意図があると考えられます。

緊張していることを認めるのはマイナス評価にはならないので、「はい、少し緊張しています」と笑顔で正直に答えるのが良いでしょう。「緊張しています」と自分の言葉で発することで、肩の力が抜け、緊張を和らげる効果も期待できます。

逆に「いえ、緊張していません」と否定してしまうと、面接官の気遣いを否定することにもなりかねず、面接の雰囲気を悪くしてしまいかねません。

また、「緊張していますか」「はい、少し緊張しています」というやりとりだけでなく、会話が続くような返答をすると、印象がより良くなるでしょう。

「緊張しないように早めに到着しようと考えたのですが、気がはやって1時間も早く着いてしまいました」「それは早い。何をして待っていたのですか？」「カフェにいました。でも、むしろ落ち着かなくて、余計に緊張してしまいました」というように、質問をきっかけに会話がポンポンと続いていくと、雰囲気が和み、緊張がほぐれやすくなるでしょう。

まとめ

転職の面接は、面接官と応募者が真剣に向き合う場ですから、緊張感があって当然です。自分は緊張しやすいと自覚している人なら、なおさらのことでしょう。

知っておきたいのは、緊張すること自体は悪いことではなく、むしろ適度な緊張は力を発揮するうえでプラスに作用するということです。そして、過度に緊張しない方法や緊張を和らげる方法、緊張した時の対処法を自分なりに見つければ、面接で自分の持ち味を出しやすくなるということです。

本記事で紹介した方法や対処法を試してみて、ぜひ自分に合いそうなものを見つけてください。

監修者

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