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面接で「あなたの強みは? 弱みは?」と聞かれたら!? アピールにつなげる答え方と回答例

掲載日:2023/09/22

面接で「あなたの強みは? 弱みは?」と聞かれたら!? アピールにつなげる答え方と回答例

転職の面接で必ずと言っていいほど質問される「強み」と「弱み」。自分自身の強みと弱みをしっかり理解し、面接でアピールにつなげる答え方をマスターしましょう! OK&NGな回答例、強みや弱みを答える際のQ&Aも紹介しているのでぜひ参考にしてください。

なぜ聞かれる? 企業が転職者の「強み」「弱み」を質問する理由

企業が面接で転職者に「強み」「弱み」を聞く場合、スキルを含めた自己分析がしっかりできているか、転職者がどんな人物かなどを確認している可能性が大きいです。

転職者が自分自身のスキルを正しく捉えられているか判断するため

企業は面接時に「強み」「弱み」を質問することで、転職者自身が自己分析を正しくできているか確認しています。仕事上の得意・不得意を漠然と感じているだけでは、面接で強みや弱みをうまく答えることはできません。

仕事上で自分が得意としていること、苦手としていることはなんなのか、能力やスキルを正しく捉え、転職先でどう生かすことができるのかまで落とし込んだ自己分析ができる人物なのかを質問を通して判断しているのです。

転職後に自社で活躍できる人材かを判断するため

企業は面接時に「強み」「弱み」を聞くことで、転職者が自社で活躍できる人材かもチェックしています。

企業は求めているポジションを担える人材を採用したいと思い面接をしているため、転職者のスキルや能力を知り、入社後のキャリアビジョンにミスマッチがないか、自社で活躍できる人物かなどを確認したいと考えています。

転職者の人物像を知るため

「強み」や「弱み」には転職者の人物像も表れます。

例えば、“コミュニケーション能力に長けていて、前職で営業成績が抜群に良かった人”と“論理的思考が得意でデータを基にした分析スキルを持っている人”では、相手に与える印象が異なることが分かるでしょう。

面接官は、強みや弱みの質問を通して、社風にマッチする人材か、転職者に適したポジションか、など転職者の人となりを見極めようとしています。

「強み」「弱み」と「長所」「短所」の違い

そもそも面接で聞かれる「強み」「弱み」というのは、主に仕事面での人物像を表すものです。

強み = 仕事で活躍するために使えるスキルや能力
弱み = 仕事における現状の問題点や課題

強みや弱みは、おかれる環境によっても変わるため、今まで行ってきた業務や経験をもとにしっかりと自己分析を行ったうえで、志望企業先でどのように活用できるのかということまで併せて伝えられると良いでしょう。

一方、似た表現に「長所」「短所」がありますが、それらはもともと本人が持っている人柄や性格を表します。

長所 = その人がもともと持っている優れた人柄や性格
短所 = その人が自覚している性格上の欠点

面接で聞かれる「強み」「弱み」と「長所」「短所」は似て非なるものなので混同しないよう注意しましょう。

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これまでの経験を振り返る! 「強み」「弱み」の見つけ方

「強み・弱み」について考えているビジネスパーソンのイメージ画像

「強み」「弱み」をなぜ質問されるのか企業側の目的が分かったら、次は自分の「強み」「弱み」を明確にするステップに移りましょう。「強み」「弱み」の見つけ方をいくつか紹介します。

自己分析をして見つける

「強み」「弱み」の見つけ方として、必ずやってもらいたいのが自己分析。自己分析は「強み」「弱み」を知ることに限らず、転職活動をするうえでとても大切です。

まずは、自分の過去のエピソードから、自分の興味関心や仕事における特性、キャリアやスキルを棚卸ししましょう。整理した内容をもとに、転職先で生かせるであろう強みを見つけていきます。

自己分析を行うことで、「何のために転職をするのか」「転職で何を実現したいのか」という自分の軸も明確にすることができます。

≫ 転職に役立つ! 自己分析の詳しいやり方はこちら
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転職前の仕事での成功体験・失敗体験から見つける

前職での仕事上の成功体験・失敗体験からも「強み」「弱み」を見つけることができます。

成功体験からは、自分のどんなスキルや特性を発揮したことで成功につながったのか、それを転職後のどんな業務で生かせそうか、など具体的なエピソードを含めて強みを洗い出してみましょう。

反対に、失敗体験からは、何が原因で失敗したのか、失敗から何を学びどう改善していけるのか自身のウイークポイントを客観視して言語化できると良いでしょう。

同僚や友人、家族など第三者に聞いてみる

自己分析や過去の体験・経験から「強み」「弱み」を見つけるほかに、自分と近しい同僚や友人、家族などにヒアリング(他己分析)してみるのもおすすめです。第三者だからこそ見える自分では気づかない特性があるかもしれません。

ただし、他者から聞いた内容を「同僚が〜〜と言っていた」とそのまま伝えるのはNG。第三者からの意見はあくまでヒントとして活用し、必ず自分で認識する「強み」「弱み」に落とし込んでから面接で話すようにしましょう。

転職の面接で印象アップを目指す! 「強み」「弱み」の選び方

自分の「強み」「弱み」を一通り洗い出したら、面接で話す「強み」「弱み」をピックアップしましょう。志望企業が求める人物像によって伝える「強み」「弱み」を変えられると面接通過の確率をアップできるでしょう。

「強み」の選び方

企業が求めている職務や人物像を見極めて関連する強みを選ぶ

転職活動での「強み」「弱み」の選び方で大切なのは、求人情報をチェックし、企業が求めている職務や人物像を把握したうえで関連した強みを選ぶことです。

面接で企業側が強みを質問するのは、自社にマッチした人物かを確認するため。企業が求めるポジションに合った強みを選び、転職先で活躍するイメージを持ってもらいアピールにつなげましょう。

ビジネススキル(ポータブルスキル)か、専門スキルかを考える

面接でアピールできる「強み」を選ぶ際は基本的に、ビジネススキル(ポータブルスキル)もしくは専門スキルからピックアップしてみましょう。

ビジネススキル(ポータブルスキル)は、課題解決力やマネジメント力など業種や職種を問わず生かせるスキル・能力のこと。ビジネスパーソンとしてのベースで、どんな企業でも必要とされる汎用的なスキルです。

もう一つの専門スキルは、業種や職種などに特化して役立つ専門性の高いスキルを指します。例えば、IllustratorやPhotoshopを使ったデザインができる、法人営業経験5年、などより具体的な業務内容に落とし込んだアピールが可能です。

ヒューマンスキルもアピールに

上記のビジネススキルや専門スキルがどうしても見つからないという場合、ヒューマンスキルをアピールするのもいいでしょう。コミュニケーション力や向上心など性格に由来し、意味合い的には「長所」に似た内容になります。

就職活動では職務や社会経験がないことからこのヒューマンスキルを強みとするケースも多くなりますが、転職活動ではやはり前述のビジネススキルや専門スキルをアピールしたいところです。

「弱み」の選び方

業務に支障を与えない弱みを選ぶ

転職面接での「弱み」の選び方として前提になるのは、転職先での業務に支障を与えない弱みを選ぶということです。

例えば、営業職への応募なのに「人と話すのが苦手です」などと言ってしまうと、面接官からは「きちんと業務をこなせるのかな?」と懸念されてしまうでしょう。

弱みはあるけれども、仕事には大きな影響は与えない、かつ弱みを認識し改善を心掛けているという意図を伝えられるようにしましょう。

現状足りていないスキル・キャリア

応募先企業の業務を行うにあたり、現状足りていないスキルや経験があればそれを選んでも良いでしょう。

前職で同じような業務を行ってきたが、転職先での業務は自分にとってもう一歩ステップアップが必要と思われる場合の努力目標という位置付けで話すことができます。

例えば、ITエンジニアであれば「C言語やJavaは問題なく使えますが、AI開発に必要なPythonのスキルが足りていないと感じるため勉強中です」など。

適切な弱みを話すことができれば、現状の自分のスキルや能力に対して、転職先の業務で更にどんなことが必要かを正しく把握できており、努力もしているという印象を与えられます。

強みの裏返し

面接で話すべき「弱み」が見つからない場合は、「強み」の裏返しで考えてみましょう。

「強み」と「弱み」は表裏一体です。例えば「質の高い仕事をする(強み)」⇄「完璧主義でこだわりが強い(弱み)」、「行動力がある(強み)」⇄「考える前に動いてしまう(弱み)」など。

強みがある分、こんな弱みも持っているということを自覚してカバーするよう心掛けている旨をセットで伝えられると良いでしょう。

ただし、「締め切りを守れない」「業務中によく居眠りをしてしまう」など、モラルや人間性を疑われてしまうような極端にマイナスな弱みは選ばないようにしましょう。

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伝え方が大切! 「強み」「弱み」の正しい答え方

「強み」「弱み」を面接で話す際は、伝え方も大切です。簡潔に分かりやすく答えることを意識しましょう。

「強み」の伝え方

1. 自分の強み

まずは、結論となる自分の強みを端的に伝えましょう。最初に「私の強みは○○です」と始めることで、アピールポイントを強調することができ、面接官の印象にも残りやすくなります。

複数の強みを同時に回答すると、話も長くなり一つひとつの強みの印象が薄くなりがちです。基本的に強みは1つ、多くても3つまでに絞るのがいいでしょう。

2. 強みの根拠となる実績やエピソード

次に、強みを裏付ける実績やエピソードを話します。根拠はあなたの詳しい業務内容を知らない面接官も分かるような客観的な事実にもとづいた実績やエピソードにしましょう。

「月●件の新規獲得をした」「売り上げ●%アップを達成した」など、到達したプロセスを伝えたうえで、具体的な数値やデータを盛り込めると説得力がアップします。

数字で示せない場合も、自分のスキルや能力が仕事にどう影響したのかを具体的に伝えましょう。

3. 転職先での強みの生かし方

最後に、自分の強みが転職先の業務でどのように生かせるのかを伝えます。この時も、転職者が実際に働く姿を面接官が想像できるよう具体的に話しましょう。

転職先で行う業務の把握が甘いと、的外れな回答になってしまうため、事前に求人情報を読み込む、会社ホームページを見るなど企業研究もしっかり行ったうえで強みの生かし方を話すことが大切です。

「弱み」の伝え方

1. 自分の弱み

弱みを伝える際も、強み同様結論である「私の弱みは○○です」というところから話し始めましょう。

マイナスな印象を持たれたくないために「弱みはありません」と答えるのはNGです。弱みは誰にでもあるものですので、弱みがないと話すことで、自己分析が足らず自分を客観視できていないと判断されてしまう可能性があります。

また、「嫌い」「できない」など強いネガティブワードも使わないように注意しましょう。

2. 弱みに関するエピソード

次に、どんな点で自分の弱みだと感じているかの具体的なエピソードを話します。強みと弱みは表裏一体な分、強みにひもづいた弱みのエピソードだと納得感が増します。

反対に、「コミュニケーション力が強みなのに人と話すことが苦手」など、強みで話した内容と矛盾するような弱みではないかということも意識しましょう。

3. 改善策や工夫していること

最後に弱みに対して改善や工夫していることを付け加えます。弱みを話すだけで終わってしまうと、マイナスイメージのままになってしまうので、必ずそれをフォローする内容も併せて話しましょう。

現状改善ができていなくても、今後どう行動していくかの指針や努力している旨など前向きな内容でまとめることが重要です。

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面接で「強み」「弱み」を聞かれた場合の職種別OK&NG回答例文

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転職面接で「強み」「弱み」を質問された場合のOK&NGな回答例を職種別、パターン別に紹介します。

「強み」のOK例文

【OK回答例文1】営業職の場合

私の強みは新規顧客への提案力です。前職では、法人向けに広告営業を行っておりましたが、過去2年間毎月社内売り上げ月間目標を連続して120%以上達成してきました。

中でも新規顧客からの契約率が高く、顧客の集客・ビジネス課題を解決できるような目的に合った広告プランを都度ご提案することを心掛けてきたことが実績につながったと感じています。

商材は異なりますが、御社の法人営業職でもこの強みを生かして業績に貢献したいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

応募企業で生かせる職務能力を見極めたうえで、強みを最初に結論として述べて、実績と実績を構築するために行ったことを回答していますので、強みが分かりやすくアピールできていて評価できます。

営業職では実績だけ伝えるのではなく、実績を上げるためのプロセスを伝える必要があります。面接官は、提案営業であれば自社でも生かせる強みと考えます。

目的に合った広告プランを提案するために、クライアントの伝えたいことをしっかり聞くなど、具体的に行ったことまで回答すると更にいいですね。

【OK回答例文2】事務職の場合

私の強みは事務処理能力です。膨大なデータも早く正確に処理できることが強みだと思っています。

前職では、金融関連の事務作業をメインに行っており、ミスが起こらないようエクセルのバージョン管理や自身のタスク管理を徹底していました。私が担当になる前には、1日6時間ほどかかっていたという作業を効率化し4時間ほどまで短縮することができました。

業務を正確かつ効率的に行える事務処理能力の強みを生かして御社のバックオフィス業務に貢献したいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

エクセルのバージョン管理やタスク管理を行うことで、早く正確に事務所処理ができることがアピールできており、事務職としてのスキルが高いと判断されるでしょう。

タスク管理については、「工程を見える化したタスク管理」など具体的なタスク管理の方法について伝えると、より信ぴょう性のある回答になるでしょう。

事務処理能力は事務職でなくても必要なスキルですが、事務職だからこそ正確かつ効率的に処理できることを、具体的な手法と共にアピールすることが大切です。

【OK回答例文3】企画職の場合

私の強みはヒアリング力です。前職では企業の商品ブランディングや集客にまつわる企画を行っていましたが、その中で特にクライアントへのヒアリングを大切にしていました。

ある案件では「ホームページを作りたい」というクライアントの要望に対して、細かくヒアリングを行った結果、真の目的達成のためにはホームページではなく、最新トレンドをリアルタイムで配信できるSNSメディアの立ち上げが最適だと考えご提案・実行し、最終的にクライアントの業績アップに貢献することができました。

御社の業務でも、ヒアリング力を生かした企画発案・提案で成果を出したいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

強みをヒアリング力とし、具体的な成功事例を交えて説明していますので、企画職として成果を出せる人材だと評価されるでしょう。

企画職を経験した応募者は、企画力をアピールする傾向がありますが、優れた企画でもクライアントが満足しなければ成果とは言えません。

この点から、ヒアリングから顧客の要望をくみ取り顧客が満足する企画を提案して成果につなげている点が高く評価できます。どの程度業績アップしたかを伝えるとよりインパクトを与えられます。

【OK回答例文4】エンジニア職の場合

私の強みは新しい知識・技術を吸収し生かせる実践力です。

前職ではもともとC言語をメインに使うサービス開発を行っていましたが、部署異動による担当サービスの変更でJavaやPHP、Rubyといった言語も必要になり独学や勉強会への参加で習得し業務をこなせるようになりました。

また、IT関連の最新技術やトレンドトピック、ビジネスに関する情報収集を日課にしており、常に新しい情報や技術をキャッチアップし業務へ還元することも意識して行っています。

御社のサービス開発でも、競合他社を上回るようなシステムを構築し貢献したいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

エンジニアとして実践で生かせる強みを、これまでの経験を踏まえて的確に伝えていますので、即戦力として貢献できるエンジニアだと評価されるでしょう。

日進月歩のIT業界で、最新技術などの情報収集を行い技術を習得して、競合他社を上回るシステムを構築していくことは大切です。

新しい知識・技術を吸収した経験だけでなく、吸収して行った業務の事例を具体的に伝えれば、より信ぴょう性のある強みになります。吸収したことを生かした経験まで伝えるようにしましょう。

「強み」のNG例文

【NG回答例文1】自分が伝えたいことのアピールのみになってしまっている

私の強みはコミュニケーション能力です。

前職では、お客さまへの電話やメール連絡をこまめに行い信頼関係を築き、社内の同僚にも常に声掛けを行い楽しく仕事ができるよう心掛けていました。

お客さまや上司からも「場が明るくなる」「コミュ力がある」と褒めていただけることが多かったです。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

コミュニケーション能力は、ビジネスで大切な能力ですが、メール連絡をこまめに行うこと、同僚の声掛け、楽しく仕事ができるような心掛けは、あえて強みとしてアピールするものではなく、ビジネスで行うべき常識と捉えられるでしょう。

コミュニケーション能力をアピールするならば、相手の立場になり相手がきちんと理解できるように説明できることや、相手の言葉を聞いて相手の気持ちをくみ取ることができるなど、強みとしてアピールできる事例に落とし込んで考えてみる必要があります。

【NG回答例文2】強みではなく長所の話になってしまっている

私の強みは好奇心旺盛なところです。

やったことがない新しい業務に対してもポジティブにワクワクして取り組むことができます。

御社でも積極的に新しい仕事を担当していきたいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

好奇心旺盛は、強みというより、その人が持っている性格的な要素が強く、長所と捉えられる可能性があります。

強みは仕事で貢献できることですが、好奇心旺盛だけでは、新しい仕事を担当していくことは難しいでしょう。

仕事に好奇心を持って取り組むことは大切ですが、ポジティブにワクワクして取り組むことができるといった精神面だけのアピールでは、応募企業で貢献できる人材としてのアピールにはなりません。発揮できる職務能力を強みとして考えましょう。

「弱み」のOK例文

【OK回答例文1】現状足りていないスキル

私の弱みは慎重に考えてしまうところです。プロジェクトに取り掛かる前に、起こりうるリスクを恐れ、データや数値に基づいた調査や分析に時間をかけすぎてしまうことがあります。

それを自覚してからは、行き詰まる前に周囲の人に相談して優先順位を決め、プロジェクトを走らせながら並行して考えるということを実践しています。

御社の業務においても、慎重さとスピード感のバランスを持ってプロジェクトを遂行していきたいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

慎重さは弱みでありながら、見方を変えれば強みになります。

具体的な経験として、弱みを自覚しながら仕事を行ってきたことと、弱みを自覚しながら仕事を進めていく具体的な方法まで伝えていますので、スピードより正確性を重視する企業であれば、問題がない回答でしょう。

応募企業の業務を見極めたうえで、弱みが業務に支障を与えると思われない回答をしてください。強く印象に残る弱みは、マイナス評価につながりますので、回答すべきではありません。

【OK回答例文2】現状足りていないキャリア

私の弱みは管理職としての経験が短いことです。

前職で10人程度のチームのリーダーは担っていたものの、御社の組織規模でのマネジャー職に就くにあたってはまだマネジメント経験が短いと感じています。

現在はコーチングやマネジメントのセミナーに参加し学び、会社上層部と接点を持ちビジネス視点でのマネジャーの役割などを考えています。

御社では、前職でのプレーヤーを兼ねたチームリーダーの経験を生かしつつ、現場で実践を重ねながらマネジメント力を向上させていきたいと考えています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

管理職としての経験が短いのが弱みでも、弱みを補うためにセミナーに参加していることや、会社上層部と接点を持ちマネジャーの役割を考えていますので、経験年数をそれほど問わない企業であれば、謙虚さもアピールできていますので、好感を持たれるでしょう。

チームリーダーとして、例えばメンバーの能力に合った指示やアドバイスを行ってきたなど、具体的な方法を伝えることで経験が短いことは払拭(ふっしょく)されるでしょう。

「弱み」のNG例文

【NG回答例文1】ネガティブすぎる致命的な弱み

私の弱みは少々だらしないところがある点です。

時々時間に遅れてしまったり、営業先でお客さまから服装がだらしないと注意されてしまうことがあります。

仕事ではだらしなさがでないように改善したいと思っています。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

面接官は、だらしないという弱みについて、業務に支障を与えると考えますので、弱みの回答としてふさわしくありません。

時間に遅れることや身だしなみを顧客から注意された経験を伝えれば、面接官は自社でも同様の問題が起きると考え、採用をちゅうちょする可能性があります。

だらしなさを改善したいと思っているだけで、改善方法も伝えていませんので改善の意志がないと受け取る面接官もいるでしょう。

【NG回答例文2】解決のための指標に落とし込めていない

私の弱みは完璧を求めすぎてしまうところです。

デザイン制作で、自分が納得できるクオリティでなかったり、もっと良くなるのではと突き詰めて考えてしまうことで、納期を延ばしてもらうことがありました。

クオリティを上げることと納期を守ることどちらも大事だと感じました。

キャリアアドバイザーからの解説とアドバイス

クオリティを上げることは大切ですが、納期を延ばすことで顧客に迷惑を掛ける弱みは、入社しても業務に支障を与える可能性があります。

ビジネスは芸術とは違いますので、完璧を求めることで問題が生じているならば、業務の取り組み方を見直すべきです。

弱みを解決するための方法を見いだせていない場合、入社後も同様の問題を引き起こす可能性があると捉えられてしまいます。顧客に迷惑を掛けずにクオリティを保ちながら納期を守る方法まで伝えましょう。

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面接で「強み」「弱み」を答える時に関するQ&A

Q.「弱み」はたくさん思いつくけれど、「強み」がない場合はどうしたらいい?

A.「弱み」があれば必ず「強み」もあります!

強みと弱みは表裏一体です。弱みを思いつくならば、弱みを強みに転換して考えてみてください。

例えば時間管理ができないことが弱みだとしたら、時間を忘れてしまうほどの集中力が強みになります。また飽きっぽくて長続きしないのが弱みだとすると、次々新しいことにチャレンジできるといった強みになります。物事をネガティブに捉えてしまうという弱みも、問題点を見つけることがうまいといった強みになります。

また、これまでの社会経験を通して、強みとなるスキルは誰でも習得しているはずです。これまで行ってきた仕事を思い返し、それぞれの業務について目的、プロセス、成果に分けて書き出してみましょう。日ごろ意識的に考えず取り組んでいる仕事でも、書き出し整理することで新たな強みに気づくかもしれません。

例えば営業をサポートする営業事務の仕事で、売り上げアップの目的で顧客に分かりやすい販促ツールを作成することで、営業の売り上げが110%に伸びた場合、直接営業をしていなくても「売り上げアップにつながる販促資料の作成」が強みとして打ち出せます。

Q.「強み」は応募先企業で生かせそうなものでないといけない?

A.転職先でも生かせる強みがベスト!

転職では、職種や職務を特定して人材を募集することが多く、採用担当者は応募者の強みから自社で求めている人材とのマッチングを見極めています。そのため、「強み」はできるだけ応募先企業で生かせるものをアピールすべきです。

どんなに素晴らしい「強み」でも、転職先で生かせるものでなければ採用担当者には響きません。逆に小さなことでも応募先企業で生かせる「強み」であれば、採用担当者は自社で活躍できる人材だと判断します。

求人情報の「仕事内容」や「対象となる方」などの欄に求める人材が記載されていますので、これまで発揮した職務能力と企業が求める人材と関連がある部分を強みとして伝えましょう。

Q.「強み」「弱み」はそれぞれ何個くらい答えるのが良い?

A. 1〜3個くらいまでが良いでしょう!

「当社で発揮できる強みをお話しください」などの質問であれば、応募先企業で生かせる強みを1つ伝えてから関連する経験を話す方法があります。1つに絞ることでより強みが強調され面接官にインパクトが残ります。この方法は、自己PRとして強みを伝える場合にもおすすめです。

もし、応募企業で発揮できる能力として伝えたい強みが複数あるならば、3つくらいまでの職務能力と関連する経験を簡潔に伝えるのも良いでしょう。例えば、「コミュニケーション能力、パソコンスキル、関連する業務の専門知識」などです。それ以上多いと、採用担当者の記憶に残らない可能性があります。

その際、回答では最初に「3点あります」と述べたうえで、「第一に……」と順番に強みと関連する経験を回答していくといいでしょう。

ただし、応募先企業の仕事と関連性のない強みを打ち出すと、求めている人材と違うと判断されてしまう可能性がありますので注意しましょう。

一方、「弱み」は採用担当者の記憶にあまり残らないほうが良いため、業務に差し支えないものを1つ回答するといいでしょう。「弱み」をいくつも回答すると、採用担当者に「弱み」の印象が強く残ってしまいますので気を付けましょう。

まとめ

転職面接で「強み」「弱み」を質問された場合にどう答えるべきか、「強み」「弱み」の見つけ方から正しい回答例まで紹介してきました。面接での質問にとっさに回答するのはかなり難しいことですので、事前にシミュレーションし回答の準備をして面接に臨みましょう。

監修者
谷所健一郎さん
有限会社キャリアドメイン代表取締役
谷所 健一郎(ヤドケン)

有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例(マイナビ出版)」、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。

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