教員・教師の受かる志望動機の書き方｜経験別の例文も紹介

更新日：2024年12月12日

教員・教師を目指しているものの、志望動機に何を書けば良いか悩んでいる方もいるでしょう。
教員・教師の志望動機は、応募先の学校が公立か私学かによって押さえるポイントが異なり、これまでの経験・スキルも踏まえて作成する必要があるため、しっかりとした対策が必要です。

今回は、教員・教師を志望する方向けに以下の内容を解説します。
自分の志望理由や経験値に応じた魅力的な志望動機を作成し、教員・教師への転職を成功させましょう。

• 「志望動機・志望理由の書き方・例文【46職種】」はこちら

【3ステップ】教員・教師の志望動機の書き方

教員・教師の志望動機は以下の流れで書くことをおすすめします。

1. 教員・教師を志望する理由を簡潔に述べる
2. 志望理由のきっかけとなったエピソードを説明する
3. どのような教員・教師になりたいかを伝える

どのように書けば良いか悩んでいる方は、参考にしてみてください。

1.教員・教師を志望する理由を簡潔に述べる

最初に、教員・教師になりたい理由をできるだけ簡潔に伝えましょう。一言で回答した後に詳細な内容を続けると、相手が理解しやすくなります。

教員の転職には、未経験で民間企業から教員になるケースと、教員経験者で別の学校の教員になるケースの2種類があります。経験によって以下の内容を伝えることが重要です。

前職の経験	志望理由で伝えたい内容
民間企業	民間企業を経験することで教師になりたい気持ちが高まったこと
教職	応募校や地方自治体で実現可能な教師としてかなえたいこと

上記を志望動機の冒頭で伝えることで、続けて説明する詳細により興味を持ってもらえるでしょう。

2.志望理由のきっかけとなったエピソードを説明する

志望理由を簡潔に伝えた後、志望理由の根拠や背景を具体的に説明しましょう。教員を志望するきっかけとなったエピソードを盛り込むと、独自性がある志望動機となり説得力が生まれます。

エピソードを使ってストーリー仕立てに説明することで、教員の仕事に対するやる気や情熱も伝わりやすくなります。

3.どのような教員・教師になりたいかを伝える

最後に「どのような教員になりたいか」「これまでの経験を応募先の学校でどのように生かしていきたいか」などを伝えましょう。採用担当者が応募者の入職後の活躍をイメージできるように伝えることがポイントです。

教員として生かせるスキルや強みも併せて伝えられると、志望動機の説得力がより増します。

教員・教師の志望動機を書く時のポイント

教員・教師の志望動機を書く時に気を付けたいポイントを3つ紹介します。

• なぜ教員・教師になりたいのかを明確にして伝える
• なぜその学校を選んだのかを明確にして伝える
• 生徒や学校にどのような貢献ができるかを伝える

上記のポイントを踏まえて作成すると、より魅力的な志望動機になるはずです。

なぜ教員・教師になりたいのかを明確にして伝える

志望動機には、なぜ教育業界を志したのかを明記しましょう。ほかの業界ではなく、教育業界を選んだ理由を具体的に伝えることで、志望度の高さをアピールできます。例えば、社会で活躍できる人材を育てたいこと、素晴らしい恩師との出会いがあったことなどです。

教育業界でなければ実現できないことを考えて、自分なりの言葉で伝えましょう。

なぜその学校を選んだのかを明確にして伝える

多くの学校がある中で、どうしてこの学校を選んだのか気になっている採用担当者もいます。「ほかの学校でも良いのでは？」と思われないように、明確な理由やその学校で達成したい目標を伝えることがポイントです。

応募先が私学の場合は、応募先の教育理念や方針について理解しておく必要があります。公立の場合は、自治体の政策を理解したうえで、公務員として社会貢献する意識が感じられるような志望動機を作成しましょう。

生徒や学校にどのような貢献ができるかを伝える

自分を採用することで具体的に学校にどのようなメリットがあるのかも伝えましょう。

まず、志望先の教育理念や校風を調べて求める教師像を明確化させ、教育目標や方針に対して自分のアピールできる要素を志望動機に含めます。更に教員になった後のビジョンも伝えると、採用後のイメージがしやすくなるので「生徒たちを任せられそう」と思ってもらえる可能性があります。

【学校別】志望動機を書く時のポイント

志望動機を書く時のポイントは、小中高のどの学校を志望するかによっても異なります。

• 小学校の場合
• 中学校の場合
• 高等学校の場合

学校の種類によって気を付けたいポイントも確認しておきましょう。

小学校の場合

小学校の教育で重要視されるのは、主に以下のポイントです。

小学校の教員の大きな特徴は、担任として生徒と接する時間が長い点です。クラスのほぼすべての授業科目を担当し、授業以外の時間も生徒と近い距離で接します。そのため、学力指導だけでなく生活指導力が求められます。

小学校は子供の人格形成に大きな影響を与える時期という点を念頭に、慎重かつ丁寧に一人ひとりと向き合う姿勢が必要です。

中学校の場合

中学校の教育で重要視されるのは、主に以下のポイントです。

中学生になると、思春期を迎えて悩みや劣等感を抱え不安定な状態の生徒もいます。難しい時期の子供たちにどのようにして向き合っていくかという姿勢が問われるでしょう。

多くの生徒は初めての受験を迎えるので、基礎学力を伸ばすサポートも重要です。また、義務教育は中学校で終わるため、社会的なマナーやルールについても教える必要があります。

高等学校の場合

高等学校の教育で重要視されるのは、主に以下のポイントです。

高校は義務教育ではないため、学校によって教育方針や学科が異なります。指導する教科は小中学校以上の専門性が求められるため、教えることへの熱意が重要です。

進学や就職など進路も生徒によってさまざまなため、多様なキャリアへの知見や支援も必要とされます。更に、アルバイトや部活動などで社会と接点を持つ機会も増えるので、生徒たちの将来を見据え、社会で活躍できる人材となれるようサポートする姿勢も不可欠です。

【経験別】教員・教師の志望動機の例文

教員・教師の志望動機の例文を経験別に5つ紹介します。

• 【経験者】非常勤の教員経験を生かす場合の志望動機
• 【経験者】常勤の教員経験を生かす場合の志望動機
• 【未経験者】民間企業の勤務経験をアピールする場合の志望動機
• 【未経験者】ボランティア経験をアピールする場合の志望動機
• 【未経験者】塾講師経験をアピールする場合の志望動機

どうしても志望動機が思いつかない時は参考にしてみてください。

【経験者】非常勤の教員経験を生かす場合の志望動機

添削のポイント

応募先の教育方針と、自分が実践してきたことが合致していることを明確に伝えています。これまでの仕事への取り組み姿勢から、正規教員としてただ授業を行うだけでなく、生徒を育てたいという教育者としての熱意や信念が感じられます。

【経験者】常勤の教員経験を生かす場合の志望動機

添削のポイント

志望校の教育方針と自分が大切にしてきた教育観が一致していることを明確に伝えています。教師としての経験がある人は、教育問題に関心があることや教育に対する熱意を伝えると良いでしょう。専門分野の能力や実績に加えて、例えば不登校や学力低下、グローバル化など志望校の教育方針と合致しているものがあれば、含めることをおすすめします。

【未経験者】民間企業の勤務経験をアピールする場合の志望動機

添削のポイント

教員としてもっとも重要な「教えること」に焦点を当て、人に指導した具体的な経験を盛り込んでいる点が好印象です。人に教えることや相手の成長に喜びを感じていることが伝わるので、教育者として活躍できそうなイメージを持ってもらえるでしょう。

【未経験者】ボランティア経験をアピールする場合の志望動機

添削のポイント

ボランティア経験で培ったスキルをどのように生かすのかが明確に伝えられています。教育の難しさを経験し、乗り越えていることから「この人なら生徒たちを任せられる」と思ってもらえるかもしれません。

【未経験者】塾講師経験をアピールする場合の志望動機

添削のポイント

教育への熱意や方向性が明確に伝わります。更に、志望校の教育方針に共感できる理由も伝えられているので「なぜこの学校を志望したのか」がよく分かります。実際の経験を交えることで、より応募者の性格や教育に関する考えを示せている点も好印象です。

教員・教師の志望動機でNGな内容

教員・教師の志望動機には、書くことを避けたほうが良い内容もあります。

• 給与や福利厚生などの待遇面を強調する
• 志望理由が「子供が好きだから」だけである

記載して悪い印象を持たれないよう、あらかじめ確認しておきましょう。

給与や福利厚生などの待遇面を強調する

公立学校の教員は公務員なので経済的な安定を志望理由にする方もいますが、志望動機で明記すると印象が悪くなる可能性があります。教育に対する熱意が感じられないと思われるでしょう。

教員・教師は、子供の成長を見守り導くという社会貢献の側面が強い仕事です。そのため、教育者として活躍する自分の姿がイメージできる志望動機を作成する必要があります。

仕事内容や自身の教育理念などを交えた志望動機を作成しましょう。

志望理由が「子供が好きだから」だけである

「子供が好きだから」「教えるのが好きだから」を理由にする人もいますが、採用側からすると効果的なアピールとは言えません。「好きだからどうしたいのか」まで伝える必要があります。

また、これらを志望動機にする方は少なくないので、独自性のある志望動機にするためには更なる深掘りが必要です。

生徒や採用する学校側の視点で、好きという思いをベースにどのように教育に貢献するのかを伝えるよう心掛けましょう。

避けたほうが良い志望動機についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

• 採用担当者が明かす！　面接「NG志望理由」ワースト5

教員・教師の志望動機が思いつかない時の対処法

教員・教師の志望者の中には「あらためて問われるとなぜ教員になりたいのか分からない」「なりたい気持ちはあるけど、明確に言語化できない」という方もいるでしょう。そのような時におすすめの対処法は以下のとおりです。

• 自己分析してなりたい理由を深掘りする
• 教えた経験でやりがいを感じた場面を振り返る
• なりたい教員・教師像から考える

例えば、志望理由として「勉強を教えるのが好き」が真っ先に挙げられる時は「なぜ教員でなくてはいけないのか」を自分に問い、深掘りしていきましょう。教えることが好きなら教員以外にも選択肢はあるはずです。その中でなぜ教員なのか、自分なりの答えを見つけましょう。

教えていてやりがいを感じた場面や理想の教員像を考えることも、志望動機をより具体的に伝えるうえでおすすめです。

志望動機の書き方の例をもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

• 受かる！　志望動機・理由の書き方、伝え方

自分に合った教員・教師の志望動機を作って履歴書や面接でアピールしよう

教員・教師の志望動機は「なぜ教育業界を志望したのか」「どのように貢献できるのか」を伝えることが大切です。更に、公立と私学の特徴の違いも意識しつつ「どうしてこの学校（自治体）で働きたいと思ったのか」という視点も盛り込む必要があります。

自分の過去を振り返ってエピソードを交えながら、説得力のある志望動機を作成しましょう。「安心して生徒を任せられそう」と思ってもらえるような、教員になった自分の活躍がイメージできる志望動機が書けると転職が成功する可能性が高まるはずです。

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監修者

マイナビ転職　編集部

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