履歴書の書き間違いに修正テープはアリ？正しい訂正方法

更新日：2025年02月13日

履歴書作成で、１カ所だけ書き間違えてしまった時、「少しの間違いなら、修正テープや修正液で書き直してもいいかな？」と思う方もいるかもしれませんが、結論から言うとNGです。

その理由や合否への影響、書き間違えた時の適切な対処法について解説します。

併せて、書き間違えないためのコツや、提出後にミスに気づいた時の対処法もまとめました。丁寧で熱意の伝わる1枚に仕上げましょう。

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履歴書に修正テープを使用するのは厳禁！

採用担当者が最初に目にする書類が履歴書です。たとえ立派な経歴であっても、修正テープ・修正液を使用したことが分かれば印象が悪くなります。

修正テープ・修正液がNGな理由

修正した履歴書を提出することで、入社意欲が低いと捉えられる可能性があります。

• 応募者の人となりや仕事への姿勢
• 内容の信ぴょう性

この2点が疑われてしまう恐れがあるからです。

履歴書はビジネスにおける正式な書類のため、修正した箇所があれば、手を抜いていると受け取る採用担当者もいます。

また、記載内容全体の信ぴょう性も損なわれてしまうでしょう。誰が修正したのか分からないので、第三者による改ざんや、不都合な内容の隠ぺいを疑われる可能性もあるのです。

履歴書を書き間違えたら最初から書き直す

厚生労働省が公表する「履歴書の作成の基本」においても、書き間違えた時は、修正液・修正テープ・二重線・訂正印などを用いた修正は避けて、最初から書き直す必要があると記載されています。

書き間違える可能性を考慮し、予備の履歴書を多めに用意しておくと安心です。

履歴書を書き間違えた時の修正方法

応募企業の専用用紙（原本）を提出する場合は、書き直すことができないため細心の注意が必要です。

しかし、時間に余裕がないなかで書き間違えてしまい、どうしても履歴書を修正する必要がある場合は、間違えた箇所に二重線を引いて、訂正印を押してください。

なお、履歴書に印鑑を使う際には、実印・銀行印・シヤチハタ以外の「ビジネス用の認印」や6mm程度の小さな訂正印を準備する必要があります。

二重線と訂正印のどちらかが欠けていると、ビジネスマナーを心得ていない、あるいは、手を抜いていると受け取られる可能性があるので、二重線と訂正印で修正してください。

こんな修正方法・対処法はダメ？　履歴書修正にまつわるよくある質問

履歴書を修正することは原則NGだと説明しました。それでも、バレないように修正すればOK？　などと疑問を持っている方もいるかもしれません。

ここでは、履歴書の修正に関するよくある質問と回答を紹介します。

1文字だけなので、修正液や修正テープで修正してもいいですか？

1文字の間違いや漢字の一部の間違いなど、小さなミスなら修正液や修正テープで修正しても構わないと思う方もいるかもしれませんが、時間が許すならば書き直してください。

ほかの応募者が修正していない履歴書を提出しているなかで、1文字でも修正した履歴書を提出すれば間違いなく見劣りしますし、採用に影響する可能性もあります。

履歴書の記載内容を見極める前に、修正箇所が気になってしまう採用担当者もいます。少しでも採用に近づくために書き直した履歴書を提出しましょう。

消せるペンで履歴書を書くのはありですか？

消せるペンで記載することはおすすめしません。

消せるペンは摩擦や熱で消えます。一般的に「消せる」ということは第三者に容易にデータを改ざんされるオープンな状態といえるので、履歴書での使用を認めていない企業が多いのです。

公的文書で使用できない消せるペンで提出する姿勢に、応募者の認識を疑う採用担当者もいます。消せるペンで書いた履歴書は、鉛筆で書いた履歴書と同様だと捉えてください。

油性のボールペンと若干色味が異なるため、消せるペンを使用していることは分かってしまいます。消せるペンで提出する姿勢は、仕事の目的や本質を理解せず、面倒なことはしたくない応募者だと受け取られる可能性があります。

砂消しゴムやカッターで消したら、バレますか？

砂消しゴムやカッターで消せば、バレないと考えている方がいますが、採用担当者は多くの履歴書に目を通しているので、すぐに気づくでしょう。

砂消しゴムやカッターを使うと、明らかに違う紙質になり逆に目立ってしまいます。

また紙が薄くなり、破れる可能性もあります。分からないようにと細心の注意を払って消しても気づかれてしまうため、おすすめしません。

また、仕事のミスも分からないようにごまかす応募者だというイメージを与えてしまうこともあります。

分からないように砂消しゴムやカッターで処理する時間があるならば、面倒でも新たに書き直した履歴書を提出したほうが、間違いなく採用担当者に与える印象は良くなります。

履歴書の書き間違いを防ぐために、履歴書をコピーして使いまわしてもいいですか？

履歴書をコピーして使いまわすことはNGです。

市販の履歴書は、著作権や商標権があるため、コピーが不可となっていることが多く、採用担当者に「手を抜いている」という印象を与えかねません。

また、志望動機や自己PRは、応募企業向けに記載すべきですが、履歴書をコピーして使いまわしていれば、どの企業でも同じ内容になるため「入社意欲が低い」と捉えられる可能性があります。

ただし、面接前に提出した履歴書を確認するためや、次の履歴書を書く際の参考として自分のためにコピーをして保存することは問題ありません。

履歴書を書き間違えないためのコツ

履歴書を書き間違えないための5つのポイントをお伝えします。これから履歴書を作成する方は、以下のポイントをすべて押さえたうえで作成を始めましょう。

実際に履歴書を書く前に下書きを作成する

実際に履歴書を書く前に下書きを作成しましょう。下書きを作成することで、誤字脱字を防ぎ、文字の間隔や行間など、全体のバランスを整えることができます。

また、自由記述欄の構成や文章量の調整ができる点も、下書きを推奨する理由の一つです。

下書きを作成する方法は主に2種類あります。具体的なやり方とポイントをまとめたので、「やりやすそう」だと思える方法をお試しください。

下書き方法	具体的なやり方とポイント
お手本となる履歴書を作成	無料で履歴書テンプレートをダウンロードする パソコン入力で見本を作成する 見本どおりに清書をする もしくは 未記入の履歴書原本をコピーして下書きを行い、原本に清書をする
履歴書に直接鉛筆で薄く下書きして作成	鉛筆の芯はH・F・HBを使用し、消しゴムで消した時に跡が残らないように弱く書く 下書き段階から丁寧な文字で書く 油性かゲルインクの黒のボールペンで清書をする インクが十分に乾いたら下書きの跡が残らないように丁寧に消す

どちらの方法も下書きを作成した後で、全体のバランスや誤字脱字の有無を確認しましょう。

なお、パソコンで下書きを作成することで、書き写しが容易になります。

「履歴書の書き方マニュアル完全版！　履歴書の見本（サンプル）・作成方法」では、厚生労働省の推奨テンプレートをExcel・Word・PDFの形式を選択してダウンロードできるので、ぜひご活用ください。

期日ギリギリに作成しないように注意する

履歴書の提出には期日が設けられていることが多いため、提出日から逆算して計画的に作成しましょう。

期日ギリギリに作成すると、下書きを作成する時間を作れず、誤字脱字やバランスの悪さなど気になる部分があっても、再度書き直す余裕がないかもしれません。

1枚の履歴書を作成するために、文章を考える・下書きをする・清書をする・最終確認をするという手順を踏む必要があるため、できるだけ早く取り掛かりましょう。

使い慣れた筆記用具を使用する

履歴書を手書きで作成する場合は、使い慣れた筆記用具を使用しましょう。丁寧で読みやすい文字を書くには、日ごろから使っている筆記用具を使うのが一番です。

特に、鉛筆で書いた下書きを消す際に、普段使いしていない消しゴムを使用して「黒い跡が残ってしまった」というケースもあります。普段から使用していて使い勝手が分かる筆記用具で、見栄えの良い履歴書に仕上げましょう。

履歴書を書く場所の環境を整える

履歴書を書く場所の環境も整えてください。机の上が整理整頓されていないなかでは、間違える可能性が高くなります。

また、テレビやラジオなどをつけながら記載すると、注意力が散漫になります。書く環境を整えることも間違いをなくすポイントです。

指定がなければ、パソコンで作成する

履歴書を手書きで提出するよう指定されていない場合は、パソコンで作成する方法もあります。

履歴書のフォーマットをダウンロードしてパソコンで作成すれば、間違えた箇所を書き直す必要はなくなります。

履歴書の文字から人物像が読み取れるので、履歴書は手書きで作成するべきだと考える採用担当者がいる一方、どちらでも構わない、またパソコンで作成された履歴書を見てPCスキルがある応募者だと捉える採用担当者も増えています。

• 履歴書フォーマットをダウンロードする

応募先に履歴書を送った後、間違いに気づいたら？

履歴書をポストに投函した後、あるいはメールで送信した後に、間違いに気づいた場合は、速やかに担当者に連絡しましょう。

具体的には、メールか電話（※）で訂正すべき間違いと、再提出したいことを伝えて、今後の対応について指示を仰ぎましょう。

※緊急であれば電話でも構いませんが、面接までの日程に余裕があれば、メールで連絡をし、1日待っても返信がなければ、電話で連絡を入れましょう。

• 宛名や敬称を間違えてしまったら？　【おわびメール例文あり】

履歴書の書き間違いは採用に影響する？

「履歴書に書き間違いがあれば、100％不採用になる」というわけではありませんが、採用担当者によっては良くない印象を持つ可能性があり、合否を左右しかねません。

履歴書の書き間違いから、入社後の働く姿を想像する採用担当者もいるかもしれません。どのような業界・職種においてもミスは避けたいものであり、なかには数字や文字のミス一つで取引先との関係性が崩れたりする可能性もあります。

そのため、「履歴書の書き間違い一つで不採用になる可能性がある」ということを念頭に置いておきましょう。

まとめ

履歴書の書き間違えた部分を、修正テープ・修正液で訂正するのはマナー違反です。履歴書は、合否の判断材料の一つになるので、ミスがない状態で提出しましょう。

少しでもミスがあれば、一から書き直す必要があるため、下書きを作ったり、予備の用紙をいくつか用意したり、時間に余裕を持って作成したりすることが大切です。

また、ミスのある履歴書を送ってしまった場合は、採用担当者宛てに電話またはメールで連絡を入れて、再提出しましょう。自ら申し出ることで採用担当者に敬意が伝わり、プラスの印象を与えられる可能性もあります。

マイナビ転職　編集部

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