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世帯年収とは?平均値や計算方法、増やす方法について解説

掲載日:2024年12月26日

世帯年収とは?平均値や計算方法、増やす方法について解説
谷所 健一郎

監修者谷所 健一郎

キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)/有限会社キャリアドメイン 代表取締役

記事まとめ(要約)
  • 世帯年収とは、同一生計世帯の合計年収のことで税金や社会保険料が引かれる前の額
  • 2022年の厚生労働省の調査では、1世帯当たり平均所得金額は前年に比べて減少傾向にある
  • 世帯年収が増えると生活に余裕ができ、選択肢が増える
  • 配偶者が扶養に入っている場合、税金を抑えて年収の手取り額を増やす方法もある

「世帯年収」とは、一世帯あたりで一年間に得た収入の合計を指します。世帯年収の計算方法や、一世帯あたりの平均所得金額、世帯年収に応じた生活水準のモデルについて解説します。理解することで、支出とのバランスを見直すきっかけになるでしょう。また、世帯年収を増やす方法についても解説しているので、あわせて参考にしてください。

目次

    世帯年収とは?

    世帯年収とは?

    世帯年収とは、生計を同一にする世帯の全員が1年間に得た収入を合算したものを指します。

    「生計を同一にする」とは、同居している場合だけに限りません。単身赴任や下宿などで日常生活を共にしていなくても、同じ家計の中で生活費や学費を送金しているような場合も、生計を同一にしているとみなされます。

    世帯年収は、税金、社会保険料などが引かれる前の収入を合算した額なので、実際に手元に入ってくる金額とは差があります。なお、世帯年収から、税金や保険料などの経費を差し引いたものは世帯所得といいます。

    世帯年収の計算方法

    世帯年収の計算方法

    世帯年収の計算方法について、具体的な事例をあげて説明します。

    例えば、共働きの夫婦と高校生の子ども1人が同じ家で暮らし生計を立てている家庭の場合、「夫の年収+妻の年収」で計算します。

    同じ家族構成でも、妻が専業主婦で収入を得ていないなら、「夫の年収=世帯年収」になります。

    また、夫と妻だけでなく、子どもも働いて収入を得ており、同一家計で暮らしている場合には、子どもの年収も合算されます。アルバイトの場合も世帯年収に含まれます。

    参考として、例をまとめました。

      年収 世帯年収
    夫婦共働きの例 500万円 500万円 0円 1,000万円
    夫のみが収入を得ている例 500万円 0円 0円 500万円
    夫婦、子ども全員が収入を得ている例 500万円 100万円 50万円 650万円

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    1世帯あたり平均所得金額

    1世帯あたり平均所得金額

    1世帯あたりの平均所得金額 を見てみましょう。

    厚生労働省の資料「2023年国民生活基礎調査」によると、2022年の1世帯あたりの平均所得金額は524万2,000円。2021年の1世帯あたりの平均所得金額は545万7,000円であり、20万円以上減少しています。

    上述した世帯所得の平均は、あくまで目安です。実際に、極端に所得が高い世帯と低い世帯があるため、平均値のほかに中央値も参考にすると良いでしょう。

    中央値とは、データを小さい順に並べた際、中央に来る値のことです。1世帯あたりの平均所得金額の中央値は405万円でした。

    なお、2023年の同調査では、生活意識の状況について「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」 )と訴える世帯が増え、全世帯の59.6%、児童のいる世帯の65.0%が「苦しい」と回答しています。

    そのうち「苦しい」と回答した割合は、前回の調査と比べて、全世帯で8.3%、児童のいる世帯は10.3%上昇していることがわかりました。

    世帯主の年齢別に見た平均所得金額

    世帯主の年齢別に見た平均所得金額

    上述した資料「2023年国民生活基礎調査」において、世帯主の年齢階級別に1世帯あたりの平均所得金額 を見ると、50代が758万5,000円で最も高く、次いで40代、30代が続きました。最も低いのは29歳以下で339万5,000円でした。

    世帯主が40代、50代の場合、年齢による昇進や昇給などの影響から世帯年収は高い傾向にあります。一方で、子どもの教育費など、支出も多い年代だと考えられます。

    20代で世帯主となる場合、独身の1人暮らしである可能性もあり、世帯所得=本人の所得のみとして、平均が低くなると考えられます。

    世帯主の年齢階級別平均世帯所得は、以下のとおりです。

    世帯主の年齢 1世帯あたりの
    平均所得金額
    29歳以下 339万5,000円
    30~39歳 608万5,000円
    40~49歳 696万円
    50~59歳 758万5,000円
    60~69歳 536万6,000円
    70歳以上 381万円

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    子育て世帯・高齢者世帯の平均所得金額

    子育て世帯・高齢者世帯の平均所得金額

    子育て世帯や高齢者世帯の平均所得金額はどれくらいでしょうか。

    上述の厚生労働省の国民生活基礎調査によると、2022年時点で児童のいる世帯の平均所得金額は812万6,000円、高齢者世帯は304万9,000円でした。高齢者世帯以外の世帯は651万1,000円です。

    なお、高齢者世帯とは、65歳以上の人だけで構成されるか、もしくは、ここに18歳未満の未婚者が加わった世帯を指します。

    高齢者世帯は定年退職後、年金が主な収入源になっていることから、世帯所得が低くなっているのではないかと考えられます。

    共働き夫婦の世帯年収

    総務省が行った「2023年 家計調査報告(家計収支編)」によると、夫婦共働き世帯の実収入は月平均69万2,685円で、年収にすると831万2,220円(※)です。

    一方、夫のみが働いている世帯の実収入は月平均52万9,445円。年収にすると635万3,340円(※)となり、200万円近い差があります。

    世帯年収ごとの生活モデル

    世帯年収によって生活費のゆとり具合が異なり、食費や娯楽費、貯金にあてる予算に差が出ます。

    どれくらいの差が生まれるのか、世帯年収400万円、500万円、600万円ごとの生活モデルを紹介します。

    世帯年収400万円の生活モデル

    世帯年収400万円の生活モデル

    世帯年収400万円の場合、ボーナス等を考慮せず、単純に12ヵ月で割ると月収33万3,333円です。

    家賃にもよりますが、単身世帯なら、ある程度、自由に使える額を残しながら、余裕のある生活ができるでしょう。子どもがいる場合は、子どもの人数によっては食費や教育費の割合が大きくなり、生活にやや不安を感じるかもしれません。

    夫婦2人と子ども1人がいる世帯の生活レベルイメージは以下のとおりです。

    <条件>

    • 月の手取り額 28万3,000円(年収400万円の手取り月額目安 約25万円~28万3,000円)
    • 家賃は月々の手取り1/3程度を目安とする(賃貸、ローンいずれかのケースで想定)
    • そのほかの項目はe-Stat政府統計の総合窓口「家計調査」より
    項目名 金額
    家賃 8万3,000円
    食料 7万3,000円
    光熱・水道 2万3,000円
    家事・家具用品 1万円
    被服及び履物 6,000円
    保健医療 1万4,000円
    交通・自動車 4万円
    通信 1万円
    教育 1,000円
    教養娯楽 2万1,000円

    世帯年収500万円の生活モデル

    世帯年収500万円の場合、単純に12ヵ月で割ると月収41万6,667円の計算です。

    単身世帯なら、余裕のある生活ができるでしょう。子どもがいる場合は、年齢にもよりますが、習い事などの教育費もある程度確保できそうです。

    <条件>

    • 月の手取り額 35万4,000円(年収500万円の手取り月額目安 約31万3,000円~35万4,000円)
    • 家賃は月々の手取り1/3程度を目安とする(賃貸、ローンいずれかのケースで想定)
    • そのほかの項目はe-Stat政府統計の総合窓口「家計調査」より
    項目名 金額
    家賃 10万円
    食料 8万円
    光熱・水道 2万4,000円
    家事・家具用品 1万2,000円
    被服及び履物 7,000円
    保健医療 1万4,000円
    交通・自動車 4万3,000円
    通信 1万2,000円
    教育 5,000円
    教養娯楽 2万5,000円

    世帯年収600万円の生活モデル

    世帯年収600万円の場合、単純に12ヵ月で割ると月収50万円になります。

    単身世帯であれば、十分な金額を貯蓄や投資などへの予算を十分に確保でき、趣味を充実させる余裕があるでしょう。

    子どもがいる場合でも、習い事などの教育費にしっかり費用をかけることができそうです。夫婦2人と子ども1人がいる世帯の生活レベルイメージは以下のとおりです。

    <条件>

    • 月の手取り額 42万5,000円(年収600万円の手取り月額目安 約37万5,000円~42万5,000円)
    • 家賃は月々の手取り1/3程度を目安とする(賃貸、ローンいずれかのケースで想定)
    • そのほかの項目はe-Stat政府統計の総合窓口「家計調査」より
    項目名 金額
    家賃 11万円
    食料 8万円
    光熱・水道 2万4,000円
    家事・家具用品 1万2,000円
    被服及び履物 9,000円
    保健医療 1万2,000円
    交通・自動車 6万6,000円
    通信 1万3,000円
    教育 1万円
    教養娯楽 2万6,000円

    世帯年収と税金の関係

    世帯年収は、税金、社会保険料などが引かれる前の金額であり、実際に手元に入る収入は世帯年収より少なくなります。世帯年収に影響する税金について解説します。

    配偶者の扶養に入った場合の収入に関する税金

    配偶者の扶養に入り、パートやアルバイトによる収入が年間103万円以下で、それ以外に収入がない場合は、所得税はかかりません。

    103万円を超えた場合は、超過した金額に所得税がかかります。

    また、年収103万円以下の配偶者を扶養している人は、年収1,195万円以下であれば、配偶者控除を受けることができ、納税者の所得税が安くなります。

    扶養されている配偶者の収入が103万円を超えても、扶養している人の年収が1,195万円以下であれば配偶者特別控除を受けられる可能性があります。

    配偶者特別控除は、扶養されている配偶者の年収が103万円超150万円以下で、扶養している人の年収が1095万円以下ならば、最大限の控除額である38万円の控除を受けることができます。

    配偶者特別控除は、扶養されている配偶者の給与が150万円を超えた場合、控除額は段階的に減り、年収が201万6,000円になると控除額は0円になります。

    社会保険料については、年収が130万円を超えると、配偶者の扶養を外れ、自分で年金や健康保険料を支払うことになります。

    共働きの方が税金面で優遇

    同じ世帯年収で比較した場合、夫婦で共働きをする方が、夫婦のどちらかが働くより税金面で得になります。

    所得税は年収が高くなるほど税率が高くなるため、収入を分散した共働きの方が有利です。

    また、将来のことを考えると、共働きの方が受け取る公的年金の額が高くなります。

    前述した「103万円の壁」「106万円・130万円の壁」を考えて、扶養から外れない低い給与で働くことを選ぶことがあるかもしれません。

    しかし、加入している社会保険や配偶者の家族手当の有無などにもよりますが、概ね150万円を超えれば、扶養内で働いていた世帯の手取り収入と比較して減ることはないでしょう。

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    世帯年収を上げる方法

    世帯年収を上げる方法

    今よりも世帯年収が増えると、余裕のある暮らしができるようになります。

    趣味にかけるお金を確保したり、貯金や投資で将来に備えたりすることもできるでしょう。世帯年収を上げるには、以下のような方法が考えられます。

    1人あたりの収入を上げる

    1人あたりの収入を上げると世帯年収は上がります。まず、現在の職場で自分のスキルを磨いたり、昇級・昇格を目指したりして、給与アップを狙うと良いでしょう。

    また、配偶者の扶養に入ることで年収の上限を決めていた場合、扶養から外れて高い年収を得られる働き方を目指す方法もあります。

    ただし、この場合には、扶養に入っているときと、そうでないときの実収入を比較して、手取りがより増える働き方を選ぶことが大切です。

    そのほか、今よりも基本給が高い職場や、手当が充実している職場、成果が給与に直結するインセンティブ制の職場に転職するのも良いでしょう。

    世帯の中で働く人を増やす

    世帯の中で働く人を増やすのも手です。夫婦で共働きにする、子どもにアルバイトをしてもらうなど、働き手を増やすことで必然的に世帯年収も上がります。

    副業する

    本業とは別に、副業をすることで世帯年収を増やすことができます。

    本業の収入が減ったときのリスクヘッジになり、副業の経験を生かして独立や転職につながる可能性もあります。ただし、本業となる職場で副業を許可しているかは事前に確認するようにしましょう。

    まとめ

    世帯年収とは、同一生計世帯の合計年収のことで、税金や社会保険料が引かれる前の額を指します。2022年の厚生労働省の調査では、1世帯あたり平均所得金額は前年に比べて減少傾向にあります。世帯年収を増やすには、税金面での控除の活用や収入アップのための転職や副業が有効な方法といえるでしょう。

    監修者
    谷所 健一郎

    谷所 健一郎(ヤドケン)

    キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
    有限会社キャリアドメイン 代表取締役

    有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。

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